独り言


2014.10.25  疲労困憊
インフルエンザの予防接種が始まったことで午前中はこれまでになく忙しかったような・・・。
胃カメラの検査が1件キャンセルになってくれたのですが、それがなかったらと思うと、ゾッとします。
「そういえば去年の11月もこんな感じだったよなあ」と思い出しましたが、念のため今日はスタッフを一人増やしておいて良かったですわ。
一転、午後は余裕の外来でして。「分散してくれたらなあ・・・」なんて、しょーもないことを考えながら一日が終わりました。
明日は明日でちょっと遠出せねばならんのですが、久々にネクタイに一張羅のスーツを着て、日帰りの旅です。
紅葉を見るわけでも、甲子園の日本シリーズを見るわけでも、ましてや京都競馬場の菊花賞を見るわけでも(本当は見たいけど)ないのですが、そっち方面に行くしかないわけで。

帰ってきたら、新しい知識の一つや二つが頭の中に入っていることでしょう。

2014.10.18  人手不足
厚生労働省が介護職の人手不足を解消するためにその資格要件を緩和する方針を決めたというニュースが今週ありました。
これまでより短い研修時間でも介護の担い手になれるようにハードルを下げることで、介護職に就ける人材を増やそうって算段ですな。
これから10年20年後、介護が必要となる高齢者が増え、ますます介護サービスへのニーズが高まる中で、今でも足りない介護職員が一層不足してしまうための対策なんですが、
現場の感覚からすると、この厚生労働省の考えは「愚策」のように思えます。

労働者の立場で考えてみると、
魅力のある職種だけれど、資格を取るのが非常に難しい場合、その資格取得要件が緩和されれば、希望者は増えてきます。
果たして介護業界はどうだろう?
きつい、汚い、危険の3Kの職場で、給料も安いし、有給もまともに取れないような労働条件です。従って離職率も高いようですね。
介護職の人材を本気で増やそうと思うならば、一にも二にも「待遇改善」だと思うんですが・・・。
そこが魅力的な職場だ、業種だと思わせられれば、おのずと人は集まってきます。
「魅力的」というのは人それぞれで価値観が違いますが、
給料が高いことであったり、仕事が楽であることだったり、世間的に格好いい(おしゃれな)業界と思われることだったり、人に尊敬のまなざしで見られることだったり・・・。
そういうものが残念ながら今の介護業界にはないようですので、せめて
1.普通の給与レベル
2.休日の確保、労働時間の短縮
が不人気脱却には絶対条件になりますね。
あとは仕事に対する敬意が充分に払われれば介護職の人々も少しは報われると思うんですけどねえ。


今週は朝、晩が肌寒く感じられるようになり、半そでの白衣(スクラブ)ではちょっときつくなっています。手や顔を洗う時も温水にしてます。
インフルエンザワクチンも始まりまして、いよいよ冬に向かってきた感じがしてきました。
そんな中、開院以来使用していた胃カメラを戦力外通告(引退)としました。実働9年間、よく頑張ってくれました。
で、その代わりに新しい経鼻のカメラを導入していまして、これはこれまでのものより柔らかく、鼻腔の痛みが少ない仕様となっています。
冬に向けて冷たく硬いカメラより侵襲が少ないと思われますので、その違いを感じてもらえれば嬉しいですね。
ただ、以前のカメラを体験している人だけが違いの分かる男(若しくは女)となるわけですが。

2014.10.12  ワンオペ
牛丼チェーン「すき家」で一躍有名になった言葉ですが、今日、体験してまいりました。
巷では3連休でしたが、うちは2連休。
明日は台風が予想されていますので出かけるのは今日でしょ、ということで、いそいそとドライブへ。
朝、クリニックに寄って一仕事終わらせて、北の方へと車を走らせました。
行先は常陸太田、雑誌でも有名な蕎麦屋さんへ。
仕事が少し手間取って、出発したのが10時、CDを聴きながら片道1時間45分で到着。
すると、既に大勢のお客さんが外まで並んでおりまして・・・。
通常、食べ物やさんと言えば順番待ちの人のために名前と人数を書くようなものが置いてあるのですが、そこは全くそんなものは置いてなくて、並んでいる人に、
「名前を書くようなものってあるんですか?」と聞けば
「さあ、私もわからないんですけどないみたいですよ。」との返事。
仕方ないので店の外で待つことに。
いつまでたっても食べ終わった人が出てこないので、後ろの方で待っている人がトイレに行くついでに中の様子を偵察へ。
帰ってきて、僕らに報告してくれました状況は、
「テーブルには座っているんですが、食べてる人がほとんどいないんですよ。」
「店主が全部やってるみたいですよ。」
外で待ってた人々は一様に、「えーっ」
家族連れなんかは、「この分じゃ、1時間はゆうにかかっちゃいそうだね、他のところに行く?」なんて相談してて。
一部には待ちきれずに退散してしまうグループもありましたが、僕は折角ここまで来て、他に行くところもないし、仕方なくずっと待っていました。
漸く店の中で待つことになりましたが、確かに店員さんは一人もおらず、店主が調理、案内、片付けのすべてを切り盛りしていまして、これじゃ大変。
「お次の方、何人?」と聞かれましたので、「一人です」
「じゃあ、どうぞ」と案内されたのが、店に到着して2時間後。
注文を取りに来るのも遅くて、ひたすら待ち時間だけが増えてきます。
せいろが出てきて、食べ終わって蕎麦湯を飲んで店を出るまでものの10分。
有名店だけあって、味は申し分なかったのですが、非常に忍耐を強いられる昼食でした。(おかげで新書が1冊読めちゃいました)

ここに来るお客さんについて感心したこと。
1.このシステムについて誰一人として文句を言わない。嫌な人は帰っちゃうから。
2.注文したり、会計をする時に、「すいません」なんて声をかける人がいない。来るまでただひたすら店主を待つ。
3.外でバラバラに待っていた人も中に入ってくる時は順番を守ってる。

牛久でも一人で店を切り盛りしている蕎麦屋さんがありますが、失礼ですが僕が行ったときは、それほどお客さんもいなかったのでワンオペでもそれほど支障はなさそうでした。
しかし、今回はとんでもない過重労働(たぶん、本人はそんなこと思ってないかのような立ち居振る舞いでしたが)でして、待っているお客さんも
「私がちょっと手伝って片付けくらいやってこようかしら。」なんて言ってました。
店員さんの一人でも雇えば客の回転も速くなって、料理に専念できると思うんですが、店主としては、「これはうちの流儀だから嫌なら他に行ってくれてもいいんだよ」っていうことなんでしょうね。

一方、うちのクリニックでそんなに待たせたら、患者さんがみんな怒って帰っちゃうよね。

2014.10.4  花火
外では花火の音が聞こえています。毎年恒例の土浦の花火です。
花火と言えば夏と相場は決まっていますが、これだけは頑なに10月の第一土曜日とやや季節外れな時期に執り行われています。
見物の場所取りやら桟敷席のネットオークションが行われたり、結構な人気になっています。
僕もこれまで何度かお誘いを受けたこともありますが、人づてに聞く会場の混雑ぶりにはちょっと行く気が失せてしまうし、もともと花火には全く興味がないのもあって、一度も行ったことはありません。
病院勤めの頃は上の病棟から土浦方面を見ると綺麗な花火が見られたものですが、「今日は土浦花火だったんだあ」という感覚だったです。
夏の夜空に大きな音と綺麗な大輪を咲かせる壮大な花火も良いのですが、個人的には、浴衣姿の綺麗な女性が庭先で小首を傾げながら手に持った線香花火を見ているというシーンが好きです。

そんなこんなしてるうちに花火が終わったようです。

先週から今週にかけての大きなニュースと言えば、御嶽山の噴火で多数の犠牲者が出たというものでした。
うちの患者さんにも山登りが趣味という方がいらっしゃっています。
山登りが好きな方はおおむねいい方が多いように感じています。(あくまでも個人的な印象ですが)
夏山のシーズンになりますと、「今度、山に登ってきます」とにこにこしながら報告してくださいますし、
山ガールと言うのはちょっと、と思われる女性も、「この前、高尾山に行ってきました」と声を弾ませています。
そんな山好きの人たちがそこで命を落とすことになり、なんともいたたまれない気持ちになります。
噴火予知がどうのこの言っても仕方ないことですし、被害者の救助に当たっている自衛隊には感謝こそすれ、文句をいう筋合いは全くないのですが、色々言う人がいるのにはちょっと悲しい思いがします。
ただ、今回の報道で違和感を感じた言葉は「心肺停止の人」でした。
医療関係者の立場からすると、「心肺停止の人」というのは、「すぐ何か蘇生処置をすれば何とかなりそうな重傷者」というイメージを抱いております。
心肺停止になって1日、2日経った後も、相変わらず心肺停止という表現は如何なものか?と思ってしまうわけです。そこは、「死亡者」じゃないのかって。
仮に救急隊や警察など誰が見ても死んでいるとわかる状態でも、医師が死亡宣告することによって初めてその人が「死亡者」となることは理解できるのですが、今回の報道では凄く気になりました。

まだ行方不明者がいるようで、これらの人々も現実的には厳しいでしょう。
この件で、生命保険会社が支払いを免責にしなかったことは評価したいと思っています。もし免責なんてことになったら、世間からも非難轟轟だったでしょうから。



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