独り言


2012.01.22  在宅医療
少し前の話になりますが、往診していた患者さんが亡くなりました。
かれこれ15年くらいのお付き合いになるのかな?
いつもにこにこして、礼儀正しく、大正生まれの上品なおばあちゃんでした。
以前は月に一度のペースで杖をつきながらも通ってこられていましたが、
「そろそろ通うのがきつくなってまいりました」ということで、3年くらい前から往診が始まりました。
最期は家で看取りたいという家族の希望もありましたので、具合が悪くなっても(気管支炎や急性胃腸炎などで食事が入らない)極力入院はせずに、連日点滴に通ったこともありました。
しかし今回は、「もうそろそろいいんじゃないかと思います。」という家族の言葉もありましたので、訪問看護ステーションとの協力で在宅での看取りを計画していました。
ところが、これが暮れから正月にかかってしまいまして・・・、帰省中になにかあったら・・・。
やっぱり的中しまして、自宅での看取りはできず、病院の先生にご迷惑をかけてしまいました。
こちらに戻ってきて病院へ面会した折には、呼びかけに応えてくれましたが、その3日後に亡くなられたそうです。
これまでずっと治療してきて、患者さんが一番苦しく、痛い思いをしていたその時に主治医がそこにはいなかった・・・、やっぱり心苦しかったです。
救急車を要請したことは患者さんにとっても本意ではなかったようですが、相談する相手もいないし、不安で仕方なかったことでしょう。

24時間365日の対応って楽じゃないですね。人間ですから風呂に入っていることもあれば、トイレで頑張っていることもあるし、学会にも参加して遠くに出かけていたり、飛行機や電車に乗ることもあるし。在宅医療って決して医者一人ではやっていけないことだと改めて認識しました。
厚労省は医療費削減のためにも在宅医療を推進したいのでしょうが、実際のところはなかなか思惑通りには進まないように感じています。
患者さん(家族も含む)の立場からの問題点と医療側からの問題点が余りにも大きく、理想論だけでは片付かない問題が数多くあります。

医療側の立場だけを書くと、上記の24時間365日という問題のほかには、
「開業医は日中外来をやっている」ってことでしょうか。
当然だろっていうことなんですが、これが結構きついです。
「ちょっと具合が悪そうなんですけど診てくれますか?」という電話に対して、外来診療中には身動きが取れないことが困るんですね。
電話で指示することで間に合うケースもありますが、やっぱり行って診て来るという作業が必要になりますし、
診た上で対処する、場合によっては入院させるってことも必要になります。
「具合が悪いんだったら、救急車を呼んで病院に行って下さい。」と電話口で言うだけだったら、在宅医療って何なの?っていう根本的な問題も生まれるわけで。
これが病院に入院している患者さんなら、たとえ外来中でもちょっと外来をストップして病棟に上がって診て来る、代わりの先生にとりあえず診てもらっておくってことが可能ですけど。

2012.01.14  受験シーズン到来
今日、明日は大学のセンター試験です。また、来週は私立高校の受験も予定されており、受験生を持つご家庭ではこの時期は健康管理に気を使う日々が続きます。今日もインフルAが出てましたからね、そろそろ流行しそうです。
うちにも一応、受験生がいますが、今更勉強を教えられるはずもなく、ただ見守るのみです。
頑張れ、頑張れ、と言ってももう充分頑張ったでしょうから、あとは運次第かな?

橋下大阪市長について。
彼のやり方ってどこか既視感があるなあ、と思っていましたが、あれは小泉と同じやり方ではないでしょうか?
とりあえず、敵を作って攻撃、自分のやり方に反対する者は抵抗勢力として叩く。
小泉って結局何をしたんだろう?日本を壊しただけじゃないのかな?
橋下氏も大阪都構想をぶち上げておいて、結局何をしたいのか、ビジョンも描けないまま、ただ公務員を叩く、教育委員会を叩くことに終始しているんではないのかなあ。
両者に共通しているのは、自分と考えを異としている者に対して、優しさとか、思いやりが欠けているところかな?

民意だ、民意だ、民主主義だって言いながら独裁政治になっているところはかつてのヒトラーを思わせるんですが・・・。
結局、民主主義っていうのは実は危険なやり方では?なんて思ったりもします。
イエスかノーかの二者選択をさせる、っていうのはなんか馬鹿げているように感じるのは自分だけ?
「私と仕事とどっちが大事なの?」って聞く女の人みたいって言ったら言い過ぎかな?
「中庸」、「間を取って」、「少し逃げ道を作ってあげて」、「妥協して」とかはなく、0か100かっていうのは非常に生きづらいと思うんだけど。

今の自民、民主の2大政党なんて衆愚政治そのものだし、それを面白がるマスコミは更なる畜群の育成に余念がないですから、将来は暗いです。

2012.01.07  インフルエンザ
今季初めての患者さんが出ました。
その方の奥様が検査でA型と診断され、時を置かず、ご主人も微熱と感冒様症状が出てきたとの事で、今日の午後来院されました。
残念ながら予防接種を受けておらず、
「かかっちゃいましたね。」
「じゃあ、タミフルに咳止めとカロナールを出しておきます。」

「感染源は?」
「正月にあちこち出かけてたもので・・・」

来週あたりからぼちぼち出てきますでしょうか?

明後日はシティマラソンです。
年々、参加者が多くなっていくみたいで、うちに通っている患者さんも何人か参加してますね。
80をとうに超えたおじいちゃんも毎年参加してまして、今年も、「大丈夫ですよね」って確認されました。
「くれぐれも救急車のお世話にならないように」って言って送り出しましたけど・・・。

2012.01.04  正月休み中
12/30〜1/4はちょっと遠くまで。(詳細はこちら
今回ばかりはかなり心苦しかったのですが、2ヶ月前から予定が決まってたもので・・・。


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