C型肝炎(その6)
さて、経口剤全盛となったC型肝炎の治療ですが、当院での成績をこの場でお示しいたします。
ここ3年でインターフェロンを含む治療はめっきり影を潜め、全例経口剤での治療となりました。
1型に対する治療
(1)ダクルインザ+スンベプラ併用療法(24週間)
症例数 5例(男性3例、女性2例)
24週終了時点でのHCVRNA陰性化率 100%
治療終了後12週時点でのHCVRNA陰性化率 100%
治療終了後24週時点でのHCVRNA陰性化率 100%
(2)ハーボニー(12週間)
症例数 21例(男性9例、女性12例)
12週終了時点でのHCVRNA陰性化率 100%
治療終了後12週時点でのHCVRNA陰性化率 100%
現在投与中の患者さんもいますが、持続陰性が確認されています。
2型に対する治療
(1)ソバルディ+リバビリン併用療法(12週間)
症例数 6例(男性4例、女性2例)
12週終了時点でのHCVRNA陰性化率 100%
治療終了後12週時点でのHCVRNA陰性化率 100%
こちらも現在治療中の患者さんがいますが、いずれもウイルスは陰性となっています。
1型でも2型でも95%以上の著効率が得られている治療法ですので中には効かない方が出ると非常に心苦しいのですが、当院では幸いにも全症例で治療がうまくいっています。
内服治療にはこの他、1型で使用可能な製剤として、ヴィキラックスがあります。
また、このほど使用可能となった製剤で、エレルサ+グラジナ併用療法もあります。
これらは患者さんの腎機能の状態によって使えなかったり、ウイルス変異があると使えない製剤もありますので、事前にチェックして薬の選択を行っています。