C型肝炎(その5)


治療もどんどん進んでまいりましたので最近のトレンドをご紹介いたします。(これもすぐに古くなってきますが)

A.1型高ウイルス量の方に対する治療
<初回治療>

(1)インターフェロンが使える人に対しては、
  シメプレビル(またはバニプレビル) + ペグインターフェロン + リバビリン の3剤併用療法を24週

(2)インターフェロンが使えない人(高齢者、合併症のある人など)に対しては、
  経口2剤(ダクラタスビル/アスナプレビル)併用療法を24週

<再治療>

(1)以前、インターフェロン治療を受けたものの副作用で中止してしまった人に対しては、
  経口2剤(ダクラタスビル/アスナプレビル)併用療法を24週

(2)以前、インターフェロン治療を受けたもののウイルスが再燃してしまった人に対しては、
  インターフェロンが使える人は、シメプレビル(またはバニプレビル) + ペグインターフェロン + リバビリン の3剤併用療法を24週

  インターフェロンが使えない人は治療待機

(3)以前、インターフェロン治療を受けたものの無効であった人に対しては、
  インターフェロンが使える人は、シメプレビル(またはバニプレビル) + ペグインターフェロン + リバビリン の3剤併用療法を24週
  若しくは経口2剤(ダクラタスビル/アスナプレビル)併用療法を24週

  インターフェロンが使えない人には、
  経口2剤(ダクラタスビル/アスナプレビル)併用療法を24週

B.1型低ウイルス量、2型の方に対する治療
おおむね従来通りとなっています。
インターフェロンが使える人はペグインターフェロンや従来型インターフェロン単独治療
また、2型高ウイルス量の人や再治療の方に対してはペグインターフェロン+リバビリン併用療法

C.肝硬変の方に対する治療
代償性肝硬変の方に対しても肝発癌や肝不全の進行を防ぐために抗ウイルス療法を行います。
肝硬変の患者さんに対してもインターフェロンが使える人には、ペグインターフェロン+リバビリン併用療法を行い、
インターフェロンが使えない人には経口2剤(ダクラタスビル/アスナプレビル)併用療法を行います。



治療効果はどんどん良くなってきておりまして、3剤併用療法で85〜90%くらい、経口2剤でも85%くらいの著効率が得られています。
そして、今年(2015年)夏に出る経口薬(12週投与)はほぼ100%の効果が得られると言われています。


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