油彩 キャンバス F50号

生命

平成30年9月28日完成
 秩父霊場観音参りで江戸巡礼古道を歩いているとき、目に留まったので写真を撮っておきました。後でまたゆっくりその画像を見ていて、朽ちていく切株と根本の土が崩れ落ち根がむき出しになっても根を地に下ろし伸びようとする生命力の対比に、生きとし生けるものの生命を感じました。
 私も庭木の手入れを自分でする中、枝の切り方には気を使います。特に枝を切るとき幹と枝の間にちょっと膨らんだ場所があります。筋がついているのでわかります。その部分は、修復能力を秘めた生命力の集まった場所です。そこで切れば周りの表皮が盛り上がり傷を修復し、腐食菌が入りにくくなります。人間でいえばかさぷたができるのと同じようなことです。その部分もこの伸びようとする木にはあります。それも丁寧に描く様心掛けました。