油彩  キャンバスF6号

初夏の武甲

平成7年7月
 自分の生涯学習で、油絵を始めようと考え描いた2作目である。1作目は、ある方に差し上げたため手元にない。武甲山の雄々しい感じを出したかったが、思うように表現できず悩んでいたのを思い出す。連なる山の奥行き感を出すにはどうするか景色を見ていて、空気を描くことに気が付いた。この絵には空気が描けていないので、ただ厚ぼったいだけの絵になってしまったようだ。
 『巨匠に教わる絵画の見方』(視覚デザイン研究所編)を読んでいて、ダ・ヴィンチの解説で、「ものには輪郭線がないことが分かっていたというダ・ヴィンチは、距離によって色調が変わることに気付き、・・・・・スフマート技法から空気遠近法を生みだす。」とあった。それを読んで、自分の間隔は間違っていないことを確信した。と同時に、ダ・ヴィンチと同じ感覚を持てて最高に嬉しかった。