平田口腔顎顔面外科・腫瘍内科  がんヴィレッジ札幌

がん治療の選び方

 あくまでも基本は標準治療(手術、抗がん剤そして放射線)
  
がん治療において免疫(自己治癒力)はとても大切です。しかし長年体の中でがん細胞と免疫(治癒力)が戦ってきて、免疫ががん細胞に負けてがん細胞が増殖してしまったならば、初期の段階のがんであっても免疫治療だけでがん細胞をすべて消滅させることは難しくなっています。やはり標準治療が基本となります。標準治療とは、手術、抗がん剤、放射線を組み合わせて、癌の種類や発症部位によって学会などで決められた現在一般的にがんセンターや大学病院などで行われている治療法のことです。特に初期の段階であればあるほど、この標準治療を受けるべきです。ごく初期であれば、転移のないことを確認し、手術だけで完全に切除できます。あるいはもう少し進行し、手術で切除すると機能障害が残ってしまうような場合は、まず抗がん剤や放射線でがんを小さくして、それから手術で切除する方法です。この程度までの進行段階の癌であれば、標準治療をうまく組み合わせることで、きちんと治すことが出来ます。すなわち、この程度の進行段階の癌であれば、担当医とその治療方法と術後の障害をよく相談して、きちんと標準治療を受けましょう。

 
しかし標準治療には適応(限界)がある
  しかし現代の西洋医学には限界があり、標準治療で治るがんはごく限られた上記のような方です。すなわち、がん全体の治療成績ががん発生部位によっても異なりますが、平均すると40〜60%くらいですので、標準治療が適応になるがん患者さんは、40〜60%程度といえるでしょう。適応でないがん患者さんに対しても、この3つの治療法だけで、なんとかがん細胞を消滅させようとするため、無理な大量の抗がん剤や放射線が行われます。その結果患者さんの体力が落ち、免疫が落ち、いったんは小さくなったがんも、治療後は免疫の低下で抵抗力が落ちたため、残ったがん細胞が急激に大きくなってきた患者さんを沢山見てきました。

 
標準治療適応外の場合は、どうすればいいの?
  
標準治療適応かどうかは、実際判断に困ることはとても多いです。そういう場合は、まず担当医と標準治療の効果とその副作用をよく相談し、標準治療を選択してはいかがでしょう。そして治療後はその効果をきちんと評価し、さらにその治療を続けるべきか、またはがん細胞をすべて体の中からなくすることばかりに目を向けず、がんとの共存を考える時期か、を考えましょう。目標を変更するだけでも、肩の力を抜くことが出来ます。無理とわかっていても、やることがないからといって、抗がん剤や放射線をいつまでも続けていると、段々と体が弱って、それらの副作用で亡くなってしまった方を多く見てきました。せっかくの大切な時間を入院生活だけで終わってしまっては、あまりにもさびしい最後です。そういった意味でも、難しいとわかっていても標準治療を受けたなら、その後きちんとその効果と今後の見通しを担当医と相談し、今後の目標を決めましょう。体を痛めつける無理な治療(抗がん剤)はせず、免疫を維持・活性化しがんと共存しながら、普通の生活を何年も送っていらっしゃる方も多くいらっしゃいます。
 
 
がんとの共存
  天寿癌というものがあります。これは老衰でなくなったお年寄りを調べたら、多くの方が「がん」を持っていました。しかし何の症状もなくがんに気づかず、人生を全うした、と言うことです。お分かりのように、がんはあってもいいんです。上手に共存していきましょう。現に、健康診断で「がん」が見つかるまでは、がんがあっても、なんの障害もなく生活していたではありませんか。たまたま健康診断で「がん」と言われたとたん、急に(心が)がん患者になって、がくんと免疫が下がりがんが大きくなってきます。がんを大きくしないことに目標を置き、楽しく人生を送りましょう。伊丹先生は、笑うことにより免疫が上がることを証明しました。毎日の生活の中に「笑い」のある明るい広い心にしていきましょう。

 がん免疫療法
 
 免疫療法とは、抗がん剤や放射線のように体の外からの力でがん細胞をたたくのではなく、誰しもが自分の体に備わっている自然治癒力(免疫)を利用して、がん細胞を喰ってしまおうという療法です。しかし自然治癒力、免疫はちょっとしたことで体内で上がったり下がったりします。夜更かしをして疲れたり、悩んだだけでも免疫は下がります。逆に楽しいことがあったり、前向きな考えになるだけで免疫は上がります。このように「免疫」とは、とても繊細なものです。そのため免疫を増強させる免疫療法は、いろいろあります。
もっとも基本になるのは、毎日の規則正しい日常の食生活と、そして心が安定していることです。忙しい時間に追われる毎日でストレスをため込んで、これらが乱れていると、どんなに素晴らしい免疫治療を受けても、効果は期待できません。免疫治療は誰かに何かをやってもらうというような受身ではなく、あくまで自分が主体となって積極的に取り組まなくてはなりません。このことが、とても大切です。

 がん免疫療法の実際
  大きく分けて、@からだの環境をよくすることと、A心の環境をよくすることです。それには
1、交感神経と副交感神経をよい関係にする
2、食生活の改善
3、サプリメントを上手に使う;腸内環境改善、免疫賦活、デトックス、抗酸化、マルチビタミン
4、身体を温める;温熱ホルミシス岩盤ドーム
5、ヨーガ療法
6、鍼灸、アロママッサージ、びわの葉温灸


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