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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

<ウィキペディア>


レヴィ汗「あー、うー」
ネムコ汗「……」
レヴィ汗「あー、うー」
ネムコ汗「…………」
レヴィ汗「あー、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』視ました」
ネムコ汗「はい」
レヴィ汗「……あー、うー」
ネムコ汗「『序』『破』に続く作品ですね、はい」

レヴィ汗「すいません。帰っていいですか」
ネムコ笑み「……どうぞ」
レヴィ汗「(止めろよ)えっと、言っていいですか。なんだこれ。なんだ、これ」
ネムコ汗「……はい」
レヴィ汗「いやーもうね、わけわからん。何もわからん。置いてけぼり過ぎる。わからん。わからん」
ネムコ汗「難解、というより視聴者に与えられる情報が少なすぎますね。前回からだいぶ状況が飛んでいて、説明がされないまま状況が進んでいきます。わけがわからないままブンブン振り回されているうちに終了、という感じです」
レヴィ笑み「すいません、帰っていいですか」
ネムコ笑み「どうぞ」
レヴィ笑み「では」
ネムコ笑み「ではでは」

レヴィ困り「内容について一割も理解できていないんですけど」
ネムコ汗「そうですね」
レヴィ笑み「ただ、多分観客のその状態は制作者様の意図通りの状態だろうとは思います。おそらく理解させようとしていないんでしょう」
ネムコ笑み「そのくらいには監督様への信頼感はありますね」
レヴィ笑み「視聴者の理解を振り切るものを作ってみたかったんでしょう。まったく、優秀な創作者というものの業は底知れないものがあります」
ネムコ笑み「訳の分からないものを作ってみたいという欲求ですか。しかもクオリティは途方もなく高い」
レヴィ笑み「怖いのは、話の整合性は多分ちゃんと取れているということですね。だから、ちゃんと考察すれば理解は可能なんでしょう」
ネムコ笑み「筋書きの矛盾はないし、裏設定に即した物語が展開されている」
レヴィ笑み「それこそ、テレビシリーズ以来膨大に為されてきた考察から作品世界をちゃんと理解していた人たちなら、むしろ設定が明かされてスッキリするくらいのことになるのかもしれません。私は無理です。何もわかりません」
ネムコ笑み「無理ですか?」
レヴィ笑み「私はオタクじゃないということです。オタクに憧れていたこともありましたけど、オタクじゃなくていいです。オタクの方々は頑張って解き明かしてください」
ネムコ笑み「実際、ちゃんと考察したら楽しいんでしょうけどね」
レヴィ笑み「謎は深まるばかりです」

レヴィ笑み「一応言っておくと、見たことを後悔することは全くないです。見てよかったです。楽しかったと断言します。最高の経験ですよ。ただ、一ミリも理解できていないだけのことで」
ネムコ笑み「それでいいんですか」
レヴィ笑み「いいんじゃないですか。振り回されるだけ振り回されて、なかなか経験できることじゃないですよ。それにクオリティはものすごく高いですから」
ネムコ笑み「映像も音も演技も何もかも一級品ですよね」
レヴィ笑み「カメラワークとかセリフのキレとか間の取り方とか物体や背景の造形とか、やっぱり演出的なところもすごいなあって思うんですよね」
ネムコ笑み「最高の映像体験です」

レヴィ笑み「私は2021年に視聴しているわけですけど、当時映画館に足を運んだ人たちは、ここから十年近くにわたって待たされるとか鬼畜ですか」
ネムコ笑み「ちゃんと制作されるまでは何かの間違いで制作されないなんてこともあり得るわけですから、かなりヤキモキしたでしょうね。ちゃんと制作されて良かったですね」
レヴィ笑み「これを書いている時点で、私はまだ『シン~』は見ていないので、制作されて良かったと言えるものなのかどうかもわからないんですけどね。この監督様ならどんなものでも可能性があるのが怖いところです」
ネムコ笑み「ぶっちゃけ評判がいいことくらいは知っているんですけどね」
レヴィ笑み「そもそも完結しているんですかね。“ゾク・シンエヴァンゲリオンに続く”とか…、いやないな」

レヴィ笑み「もっかい言いますけど、楽しかったですよ」
ネムコ笑み「良い鑑賞体験というのは理解することではなく圧倒されることですから」
レヴィ笑み「ここまで振り切られる作品に出合うことはそうありません。素晴らしいです。訳の分からない、最高の映像体験でした」

2021年11月15日記述

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