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<開発の背景>

 警察庁の統計によると、山岳遭難事故での遭難者は昨年1年間で3111人で、死者・行方不明者は354人。平成20年比で遭難者は1178人、死者・行方不明者は73人増えた。今年も、キノコ狩りで山に入った高齢者らが遭難する事故が多発している。

これまで山岳での遭難者の捜索は、有人ヘリコプターや地上から捜索隊が出動するなどして救助に向かっていたが、悪天候による二次遭難の危険性や、高額な費用がかかることなどが指摘されている。

  エレクトロニクスにおいては,トランジスタである3端子信号増幅素子によってコンピュータを始め全ての電子回路が構成・実現されている。また,アナログ電子回路のほとんど全ては負帰還光増幅器で構成されており,低雑音な増幅が行われている。一方,光エレクトロニクスの分野には3端子の信号増幅素子および負帰還光増幅器が実現されていない。本提案で示す半導体増幅器(SOA)の相互利得変調を用いたタンデム波長変換型の光トライオードは,エレクトロニクスにおけるトランジスタや三極管が有する3端子信号増幅作用を全光信号で実現したものである。3端子素子であることを利用して光の負帰還光増幅器を実現している。この負帰還光増幅効果は,エレクトロニクスの負帰還光増幅の物理現象と同様に,出力信号の非線形歪の低減および利得の安定が得られる。

 <研究開発製品の内容>

 探索システムでは、ドローン用計測機器によるレーザースキャナーシステム(重さ約1.8kg)を搭載したドローンを使用した。上空からレーザーを照射することで高精度に地形を測量できる技術を応用し、地上でレーザーの光をはね返した場所を衛星利用測位システム(GPS)で特定しパソコン上で確認するという仕組みである。

登山者の名前や住所などの個人データを記録し、レーザーの光を反射する特殊なQRコードを開発して反射ウエアに取り付けた。大阪府能勢町の山林で行った実証実験では、このウエアを身につけた学生が山中を移動し、上空約150mを飛ぶドローンからレーザーを照射したところ、学生の位置を正確にとらえ、QRコードのデータも読み取って個人を特定した。

  本研究開発の概要は、光信号で光信号を制御可能な光トライオードおよび低雑音な負帰還光増幅器を開発したことである。製品化に向けてのアプローチは,光トライオードのモノリシック化,及び光トライオードの高性能化(高速・高利得・低雑音化)であった。本製品は,波長変換スイッチング素子,光バッファメモリ素子や光クロスコネクト中継装置といった全光通信を支えるキーテクノロジーへの適用化をも包含しうるものである。また,光応用システムとしては電子式型(キャビティリングダウン)分光分析システムを一例として実現している。

<用語説明>

光トライオード:

エレクトロニクスにおいてトランジスタや三極管が果たす信号増幅機能を、電気信号ではなく、光信号のみによって実現する3端子光増幅素子(光版トランジスタ)。

SOAにおいて、入力信号の変化に対して信号反転した周囲光を帰還させることによって利得を変調して、低歪みに光信号を増幅する機能(光版の負帰還増幅器)。

電子式CRDS:

従来の光学式CRDS分光分析システムは高反射率ミラーにより光信号をキャビティに閉じ込めて、試料に複数回光を照射してリングダウンパルス(RD)信号を得ていたが、電子式では、光源(LD/LEDなど)と光検出器(PDなど)で構成される光路と電子回路によりRD信号を得る。従って高反射率ミラー及び高度な光軸調整機構が不要で、システム構成がシンプルになるので低価格・小型化が実現可能である。また、測定試料対象に合わせて最適なLED/LDを設定してシステムを構築可能であるので、赤外線から紫外線のあらゆる波長でCRDSシステムが構築可能となる。さらにミラーの存在しないX線にも適用可能である。














































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