『この街で』

もうすぐ夜も明ける

東の空は ほんのりと紅い

辺りの街並みは 少し冷えたシャープな輪郭

ポケットに手を突っ込んだまま 僕は

ゆっくりと ひとつ深呼吸

 

ふと 何処か違う街にいるような 錯覚

なぜか僕は 君のことを考えていた

 

「私はあなたの事が好きで あなたもそうだと思ってた

 でもそれは悲しい恋の錯覚だった」

 

君は僕にそういったね

僕らはいつからすれ違ったのかな

「アイシテル」と言えば 嘘になるそんな現実

僕らが迎えた アンハッピーエンド

 

君への気持ちが何だったのか?

今の僕にはまだ その答えは見つかりそうにないよ

ただ今は 夜明けの街を歩きながら

心に出来た空白を 埋めてくれる何かを探してる

 

僕はまだこの街にいます

君の想い出達と暮らすのは 少し胸が軋むけど

 

僕はこの街と暮らします

夜明けの街並みが 僕の街に見えてくるまでは

 

それが君に出来る 僕の精一杯だと思えるから

不器用な僕の 不器用な答えの探し方だから

 

 

あとがき

 

どうも。最近、更新が遅いぐーたら@作者です。

今回も、作品の中になぜか空が出てきますね。

特に意識して書いてる訳でも無いんですよ。

この作品は、明け方になんとなく書いたものです。

「ああ、もうすぐ夜が明けるなぁ・・・」とか、

そんな他愛もないことを考えていると、

ふとこんな文章が浮かんできたりしました。

 

Update 2002/04/25

2002 Masato HIGA / HIGA Planning.

 

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