斬新!京都将棋 & 名寄支部11月の将棋
普段指している将棋以外にも、「どうぶつしょうぎ」や「きょうりゅうしょうぎ」など様々な変則将棋がありますが、コンパクトな縦横5マスの小さな盤面を使用し、一手指すごとに必ず駒を裏返すという斬新なルールの「京都将棋」(左図)もその一つです。
その名の由来は、香車の裏がと金になることから、香と「京都」の読みが同じであることにちなむとされています。
主なルールは次のとおりです。
1.盤面は縦横5マスで自陣・敵陣はありません
2.最初は図のように駒を配置します。
3.駒は次の5種類で動きは将棋のものと同じです。
- ①玉- 表が玉、裏には何も書かれてない
- ②香と(きょうと) - 表が香、裏がと
- ③銀角(ぎんかく) - 表が銀、裏が角
- ④金桂(きんけい) - 表が金、裏が桂
- ⑤飛歩(ひふ) - 表が飛、裏が歩
4.玉以外の駒は、1手動くごとに元の位置・動いた先に関係なくその駒を「必ず」裏返す。将棋の不成のように裏返さないことは許されません。すなわち玉以外の駒は1手ごとに性能が変わります。
5.将棋同様取った駒は、打てますが、表裏どちらでも打つことができます。
6.二歩、行き所のない駒、打ち歩詰めはいずれも禁止されていません。
(※wikipediaより引用)
上川地区小中学生将棋名人戦のお知らせ
今秋は将棋大会が続きます!
今月5日に行われた第2回名寄新聞社杯小中学生将棋大会に続いて、26日(日)には、お隣りの士別市で第8回道北子ども将棋大会が開催されます。
さらに 翌週の11月1日(土)には、本市出身の石田 直裕六段を審判長に迎えて第32回児童将棋大会が駅前交流プラザよろーなで行われます。
児童将棋大会はまだ参加が可能です、こちらをご覧ください。
また、日本将棋連盟旭川中央支部(今田 聡支部長)から、11月15日(土)に旭川市で開催予定の「上川地区小中学生将棋名人戦」の案内がありましたのでお知らせします。
名寄新聞社杯で吉田 一経君と魚津 聡一郎君が優勝
地元の名寄新聞社が主催する名寄新聞社杯小中学生将棋大会が、10月5日(日)の午前9時から名寄市の駅前交流プラザよろーなで行われました。
中学生の部 全成績は次のとおりです。
※当支部では成績を「勝数」「勝点の合計」の順で決めています。
9月21日にアマ王将戦名寄地区予選が 持ち時間各自20分の総平手戦で行われました。
さわやかな秋の季節となりました。
夏休み明け最初の 子ども将棋教室(9/6)が駅前交流プラザよろーなで行われました。
また、王手に対しては、「合駒をする」「逃げる」「王手をかけている駒を取る」の3手段がありますが、自玉の詰みを防ぐ考え方についても学びました。
本市出身の石田 直裕六段が竜王戦の4組ランキング戦で優勝して 決勝トーナメントに進出、さらに勝ち上がっていくたびに、「化けそうな」と言うことばを思い出し
ました。
第2回名寄新聞社杯小中学生将棋大会(10/5)の開催要項とポスターが寄せられましたのでお知らせします。
8月10日(日)の午後1時から、駅前交流施設「よろーな」で夏季将棋大会が行われました。
※当支部では成績を「勝数」「勝点の合計」の順で決めています。
ハイライト1は、先手が51分の考慮で▲3五歩と仕掛けた局面です。(41手目)
ハイライト2は、後手が▲7二金打に構わず、△2八角と桂取りに打った局面です。(60手目)
ハイライト3は、後手が▲2七桂を防いで△2六香と打った局面です。(80手目)
〇〇お知らせ〇〇
竜王戦決勝トーナメント戦について、「一局でも多く将棋を指したい」と抱負を語っていた石田 直裕六段(本市出身)ですが、次々と強豪を破り、
ついに挑戦者決定三番勝負に進出しました。
地元紙・北都新聞社が主催する第45期北都王位戦が、7月27日(日)に駅前交流プラザよろーなで開催されます。
7月12日(土)に第14回子ども将棋教室が行われ、3名の子どもさんが参加されました。
上の図は、講師とまだ将棋を覚えたてのH君(南小5年)との六枚落ちです。ここまでは、講師の助言を受けながらも図の局面(△5二銀)になりました。
▲4三金が好手で上手玉は即詰みになっています。H君は詰みまであるとは思っていなかったようですが、詰みよりも△4三金という「捨てる」という感覚が素晴らしいと思います。普段から駒に触れる機会を増やして、駒に慣れることで確実に棋力が上がるでしょう。
7月10日(木)の第84期順位戦C級2組二回戦で 本市出身の石田 直裕六段は、東京・将棋会館で田村七段と対戦し,129手で勝利しました。
図1は、先手の▲9三香成りを後手が102手目、△同歩と香を取り返した局面です。
【写真協力:日本将棋連盟】
第38期竜王戦決勝トーナメント戦で本市出身の石田 直裕六段(4組優勝)は、7月1日の本戦2回戦で6組優勝の谷合 廣紀四段と対戦しました。
第1図は、対△谷合四段戦の終盤の局面です。(残り時間:先手18分 後手6分)
6月12日から第84期順位戦が始まりました。
第1図は、後手の△7五歩に先手が29手目に▲3六飛と王手をかけた局面です。
第2図は、後手は2六飛に圧力を加える方針で△2四歩と突いた局面。
第3図は、飛車銀交換の駒得をした後手が優勢な局面、△2六歩に▲同歩は△2七歩▲同銀に△6九飛が厳しい。
後手勝勢で進んだ終盤、第4図は後手が78手目、△5六角と放った局面。
NHK将棋講座テキスト4月号の「渋谷系日誌」(文/後藤 元気)は、「NHK杯戦に見る絶妙手」がテーマで、郷田 真隆九段の師匠の大友 昇九段が決勝戦で見せた絶妙手を取り上げています。以下、本文より一部転載。
また、エッセイには、郷田九段が第74期NHK杯戦の準々決勝、▲佐藤 天彦九段戦(2/23放映)で指された妙手についてもふれています。
歩の頭に角を出る△5五角が妙手でした。(解答図)
旭川中央支部からジュニア竜王戦旭川地区予選の案内がありましたので掲載します。
第38期竜王戦の4組ランキング゙戦の決勝・石田 直裕六段対狩山 幹生五段戦(5/20)が東京・将棋会館で行われました。
ハイライト図は、▲6四銀の王手に後手が△7二玉と逃げましたが、先手は▲7一金の妙手を放ち、以下、△7一同玉に▲7三銀不成と入りました。これと4四の馬の利きが強烈で鮮やかな決め方でした。
5月10日の第9回子ども将棋教室は、本市出身の石田 直裕六段が講師になって、ミニ将棋講座と指導将棋を指していただきました。
第38期竜王戦4組ランキング戦の準決勝で、本市出身の石田 直裕六段が井田 明宏五段を93手で破り、決勝進出を決め、あわせて3組への昇級を確定しました。
両者初手合いの一戦は、雁木の戦いになりました。
93手目、先手の▲3二銀を見て、井田五段が投了されました。(投了図)
道北の各支部が持ち回りで開催をしている「道北支部対抗将棋大会」が、旭川中央支部(今田 聡支部長)の主催で、4月20日に勤労者福祉館で行われました。
第7回子ども将棋教室(4/12)には、新1年生を含め5名の参加がありました。
石田 直裕六段の「実戦次の一手」は、3月31日に行われた第51期棋王戦の予選、鈴木 大介九段戦からの出題です。
3月23日の熊本・高知に続いて、東京でも24日にサクラの開花宣言がされました。
これからは、しばらく全国各地のサクラの話題が続きそうですね。因みに札幌市の開花は、4月25日頃と予想されています。
名寄支部名人戦が3月16日に行われました。
第83期順位戦C級2組10回戦(3/11)が行われ、本市出身の石田 直裕六段は、関西将棋会館で西川 和宏六段と対戦して85手で勝利しました。
両者の対戦成績は、順位戦で2局指されて、西川六段の2勝です。
第2図は後手が△6四歩と打って銀を捕まえた局面です。
第3図の局面は、先手の桂損。
第4図は、後手が先手の竜に当てて7五に角を放ち、▲7四竜に△4四桂と据えた局面、後手は△3六桂▲同桂△3九馬の狙いを見せます。
投了図以下、▲3七同金は△3六桂打▲1七玉△3九飛成で受けが難しく、▲3七同銀上や▲同銀引は△3六桂打が王手金取りになり、厳しい攻めが続きます。対して、先手は、後手玉に有効な迫り方がありません。
詰将棋を解いていると玉の逃げ方により、手数は同じでも詰め上りが違う場合があります。いわゆる同手数余り駒なしというもので、どちらが正解?と思うことがあります。
B図の右は、▲1二玉△同玉▲2二金が、△2三玉▲2四金よりまさります。
B図の左は、▲9五歩でも▲9五竜でも詰みです。
この大会は、上川北部の中学生が参加できる将棋大会をということで、昨年から開催されています。
大会には、地元・名寄市とお隣の士別市から小学生8名と中学生5名が参加、盤上で静かな熱戦が繰り広げられました。
一人4回戦を戦った結果、小学生の部では、成績上位の4名が決勝トーナメントに進出、決勝で今野 知夏さんを下した 吉田 一経君が初優勝。
また中学生の部では、予選1位の魚津 聡一郎君と2位の大友 瞬君による決勝戦が行われ、先手の魚津君が97手で大友君を破って、昨年の小学生の部優勝に続いて、中学の部でも優勝されました。
小学生の部 全成績は次のとおりです。
名 前 一回戦 二回戦
三回戦 四回戦 勝 敗
勝点 順位 勝 敗 相手 勝 敗 相手 勝 敗 相手 勝 敗 相手 ①眞木悠吏・士別小5
〇 2 〇 3 〇 8 × 7 3-1 24 4 ②齋藤 優・士別南2
× 1 × 8 × 3 × 4 7 ③藤澤智輝・士別南4
× 4 × 1 〇 2 × 5 1-3 9 6 ④今野知夏・和寒小6
〇 3 〇 6 × 5 〇 2 3-1 25 3 ⑤吉田一経・名寄東6
〇 6 〇 7 〇 4 〇 3 4-0 34 1 ⑥鎌塚大和・名寄南5
× 5 × 4 × 7 × 8 7 ⑦今野柊呂・和寒小3
〇 8 × 5 〇 6 〇 1 3-1 26 2 ⑧丸山芙実・名寄南2
× 7 〇 2 × 1 〇 6 2-2 18 5
名 前 一回戦 二回戦
三回戦 四回戦 勝 敗
勝点 順位 勝 敗 相手 勝 敗 相手 勝 敗 相手 勝 敗 相手 ①高宮 孝太・名寄東3
× 2 × 3 × 4 × 5 5 ②大友 瞬・士別南2
〇 1 〇 5 × 4 〇 3 3-1 25 2 ③藤澤 幸輝・士別南2
× 4 〇 1 × 5 × 2 1-3 8 4 ④魚津聡一郎・士別1
〇 3 〇 1 × 2 〇 5 4-0 34 1 ⑤川原 将煌・名寄東3
× 2 〇 3 〇 1 × 4 2-2 17 3
なお、勝点は1回戦に勝つと7点、2回戦8点、3回戦9点、4回戦が10点で全勝は合計34点になります。
10月の将棋&第32回児童将棋大会のお知らせ
4回戦の結果、横山 一弘五段(名寄市)が 4戦全勝で優勝、来月19日に札幌市で開催される全道大会の名寄地区代表に決まりました。本大会での活躍が期待されます。
9月の行事も今週28日の「生涯学習フェスティバル2025 in名寄」での移動将棋教室を残すのみになりました。
将棋を覚えるチャンスです、初心者の方 大歓迎、多数のご来場をお待ちしています。
〇10月5日の第2回名寄新聞社杯の参加申し込みは 明日、26日(金)迄となりました、参加される方はこちらをご覧ください
〇11月1日(土)に名寄市で開催される 第32回児童将棋大会のポスターができました。各小学校には 近日中に大会案内と参加申込書が届けられます。
参加ご希望の方は、10月20日の月曜日までに 名寄市児童センターにお申し込みください(℡01654-3-3465)
秋の将棋イベント 道北子ども将棋大会のお知らせ
参加者募集中 第2回名寄新聞社杯(10/5) 詳細はこちらです
9月28日(日)は月例会に変えて、市民文化センターで行われる「生涯学習フェスティバル 2025 in なよろ」に出展して、10時から移動将棋教室を開きます。
教室では、将棋が初めての方に将棋の指し方や楽しみ方をお教えし、将棋の普及に努めます。
また 実戦指導も行いますので これから開催される 第2回名寄新聞社杯 小中学生将棋大会(10/5)、第8回道北子ども将棋大会(10/26・士別市)、第32回児童将棋大会(11/1・名寄市)に参加される子どもさんには、練習の場にもなると思います。
みなさんの参加をお待ちしています。
〇10月26日(日)に士別市で行われる第8回道北子ども将棋大会のポスターが、士別地区将棋連盟から寄せられました。
参加ご希望の方は、10月10日の金曜日までに道北日報社にお申し込みください(℡0165-23-3108)
第16回子ども将棋教室(受けの基本を押さえよう)
前段に行うミニ講座は、これまでは 詰将棋や寄せの手筋など 主に攻めに関する内容でしたが、今回は『受けの基本を押さえよう』をテーマにしました。
将棋は自分だけ攻めて勝てるわけではありません、自分が攻める余裕を確保するためにも、基本的な受けの知識が必要です。
最初に 飛車の利きは歩で止める・角筋には要注意・と金作りは絶対阻止など 突破されない守り方を佐藤紳哉七段のNHK将棋講座テキストで学びました。
基本問題(下図)は、将棋世界9月号の付録『基礎からのしのぎ』からの出題で、次の基本5手段で詰みを防ぐことを勉強しました。
自分の王様に詰めろをかけられたときの指針になると思います。
【基本問題】△9八飛の詰みを防ぐ手段として、
〇 第2回名寄新聞社杯 小中学生将棋大会(10/5)の参加者を募集中、詳しくはこちらをご覧ください
名寄支部の9月の将棋です
再掲 ” 生涯で一度指せるかどうかという妙手 ”(河口 俊彦)
それと言うのも10年前に将棋観戦記の第一人者といわれた故・河口 俊彦八段(追贈)が、「石田の将棋を実戦で観るのは はじめてだが、見終わって、
化けそうな感じがした」と観戦記の第1譜で書かれていたのです。
惜しくもタイトル戦初挑戦は なりませんでしたが、石田六段には さらに大化けをして 高みを目指して欲しいと思います。
次の図は、その10年前の2月に当ホームページに載せた「次の一手」のリメイクです。
棋戦は、第63期王座戦の一次予選の決勝で石田 直裕四段 対 横山 泰明六段戦、観戦記は 先述の河口 俊彦氏です。
図は 観戦記 第6譜の指了図ですが、河口氏は、先手の指す次の一手を”生涯で一度指せるかどうかという妙手”と表現していて、まさにそ
の妙手が指されたところで後手の投了となりました。
執筆中に体調を崩された河口氏は、最終譜 第7譜1日分を残したまま救急車で入院され、病室で書いた最終譜は「取られるはずの銀を決め手に使う一
手だけで、その手を「逆転の人生を見た気がした」と表現されています。
この観戦記は、日経新聞で2015年1月25日から31日まで7回に分けて掲載されましたが、河口氏は、1月30日に亡くなられ、本観戦記が奇しくも 氏の絶筆となりました。
【次の一手は】
⇒アッと驚く▲79銀!遊び駒を活用して、こんな見事な決め方はない。
▲79銀を△同金は▲68王と飛車を取られてしまう。指すのなら△38飛車成だが、都合良く▲78銀と取られてどうにもならない。思えば△78金と打たれた時は、88の銀は
必ず取られるはずの駒であった。それが一瞬で立場が入れ替わった。逆転の人生を見たような気がする。▲79銀があるのなら△68飛は△69飛と打つべきで、それなら熱戦が▲79銀を
取れるから以後熱戦が続いただろう(河口)
【~化けそうな感じがした~ 観戦記 第1譜】
小中学生将棋大会のお知らせと夏季将棋大会の成績
この大会は、地元・名寄新聞社が主催して行われる将棋大会で今年が2回目になります。
大会は、小学生の部と中学生の部に分かれて行われますが、事前の申込が必要です。
参加をご希望の方は、9月26日(金)までにお申し込みください
===夏季将棋大会の成績===
対局は、総平手の四回戦で持ち時間各自20分、切れると30秒のルールで行われました。
参加者は7名でしたが、各局で白熱した戦いが繰り広げられました。結果は横山五段が唯一人、4戦全勝で優勝されました。
全成績は、次のとおりです。
名 前 一回戦 二回戦
三回戦 四回戦 勝 敗
勝 点 順 位 勝 敗 相手 勝 敗 相手 勝 敗 相手 勝 敗 相手 ①香 川 五段
〇 2 〇 7 × 3 〇 6 3-1 25 2 ②江 良 二段
× 1 〇 3 × 4 × 7 1-3 8 ③佐々木 二段
× 4 × 2 〇 1 × 5 1-3 9 ④横 山 五段
〇 3 〇 5 〇 2 〇 6 4-0 34 1 ⑤吉 光 四段
× 6 × 4 〇 3 〇 7 2-2 19 ⑥吉 川 四段
〇 5 × 7 × 1 × 4 1-3 7 ⑦芳 岡 四段
× 1 × 6 〇 2 〇 5 2-2 19 3
なお、勝点は1回戦に勝つと7点、2回戦8点、3回戦9点、4回戦が10点で全勝は合計34点になります。
第84期順位戦三回戦 対△村中七段戦 & 将棋教室の日程変更
村中七段は、東京都北区の出身、高柳敏夫名誉九段門下です。高柳門下特有とされる本格派の居飛車党ですが、後手番の際はゴキゲン中飛車などの角換わり型振り飛車も用いることもあります。
これまでの対戦成績は、石田六段の4勝3敗です。
本局は、石田六段の先手で始まり、相居飛車の力戦形になりました。
△3五同歩には▲4六銀△4五歩▲3五銀△3四歩に▲2四歩と攻めます。3筋を突き捨てた効果で、スムーズに銀を出られます。
実戦は、△3五同歩▲4六銀△3四金▲5五歩△同歩に1時間28分の長考で▲1六角打と進みました。
桂を取って上部を開拓すれば、△2四玉から入玉のルートが開けます。
実戦は以下、▲3八歩△3六歩▲6二金△3七歩成▲同歩△同角成▲4六銀△1九馬▲6三飛成と互いに大駒が成り込む展開になりました。
先手が入玉を止められるかどうか、「押さえる駒が少ないのでかなり大変そうですけど」は中継室の声。
実戦は、▲3四歩△2四金▲同銀△同歩▲2五金△1二桂▲2五金△同玉に▲1六銀(途中図)と押さえ込んで入玉を阻み、
以下、徐々に包囲網を築いて102手で後手の投了となりました。
次回の子ども将棋教室は、8月16日(土)に変更になりました。
「第45期北都王位戦」の結果と8月の将棋
佐々木勇気八段との残りの2局を楽しんでほしいものです。
第45期北都王位戦が7月27日、午後1時から駅前交流プラザ「よろーな」で行われました。
大会には、地元名寄市をはじめ、旭川・士別市などから、小学1年生から80代までの10名が参加しました。
対局は、持ち時間一人20分の総平手戦で行われ、4回戦が終了した時点で、旭川市の今田 聡五段と鈴木 真人3段の二人が全勝で、4時過
ぎから両者による決勝戦が行われました。
将棋は、先手・鈴木三段の先手中飛車に後手が居飛車で対抗し、中盤、歩の連打で飛車先を止める先手に対して、後手が
飛車を逃げずに強く踏み込んで中央を制圧、その後も積極的な指し回しで後手を押し切って初優勝されました。
なお、お父さんと名寄に帰省中、この大会を知って参加した小野 啓慈五級は、四国・愛媛県宇和島市立明倫小学校の一年生、普段から子ども将棋教室
に通っているそうで、残念ながら白星は上げられませんでしたが、全局をめいっぱい戦っていました。
大会成績は次のとおりです。
===北都王位戦の成績(7/27)===
於:駅前交流プラザ「よろーな」:総平手戦4回戦
名 前 一回戦 二回戦 三回戦 四回戦 勝 敗
勝 点 順 位 勝 敗 相手 勝 敗 相手 勝 敗 相手 勝 敗 相手 ①吉 川 四段
× 2 〇 10 × 3 × 9 1-3 8 8 ②小 野 二段
〇 1 × 3 〇 10 × 4 2-2 16 7 ③今 田 五段
〇 4 〇 2 〇 1 〇 5 4-0 34 2 ④芳 岡 四段
× 3 〇 5 × 6 〇 2 2-2 18 4 ⑤江 良 二段
× 6 × 4 × 7 × 3 0-4 ⑥鈴 木 三段
〇 5 〇 8 〇 4 〇 7 4-0 34 1 ⑦堂 脇 初段
× 8 〇 9 〇 5 × 6 2-2 17 5 ⑧香 川 五段
〇 7 × 6 × 9 〇 10 2-2 17 6 ⑨吉 光 四段
〇 10 × 7 〇 8 〇 1 3-1 24 3 ⑩小 野 五級
× 9 × 1 × 2 × 8 0-4
「第45期北都王位戦」のお知らせ
北都新聞は、名寄市とその周辺を対象地域とする地方紙、日刊発行で発行エリア・記事エリア:中川町から和寒町までの上川北部地域です。
その北都王位戦の開催要領が7月22日付けの紙上に掲載されました。
昨年は、地元の名寄のほか、旭川・士別からも参加がありました、今年も盤上での熱戦が期待されます。
参加については、昨年までは、事前申込みとしていましたが、今回は、当日の申込み・受付としています。
参加を希望される方は、時間までに会場にお越しください。
子ども将棋教室&第84期順位戦二回戦 対△田村七段戦
最初のミニ講座では、石田先生の「間の駒を攻める」をテーマにした問題を大盤に並べて6問を解きました。子どもたちは相手の王さまを直接攻めるよりも、守備駒の金をはがすことが効果的なことを学んだようです。
講座の後は、詰め将棋と子ども同士の対局、そして講師との駒落ち戦も行いました。
「次にいい手があるんだけれど」とアドバイスをすると、H君は、1分ほど考えて見事に正解を指してくれました。
☆☆第84期順位戦C級2組二回戦 対△田村 康介七段戦☆☆
過去の対局は2局あり、石田六段が2勝。2017年3月の第47期王将戦一次予選以来の対戦です。
戦型は、後手・田村七段のゴキゲン中飛車に、石田六段は超速3七銀からの急戦策で対抗しました
この局面は、△7七香▲同玉△8五桂▲8八玉△7七金▲9九玉△8八金打ちまでの詰めろになっています。
「敵の打ちたいところに打て」の格言に沿った一着で、後手からの△8五桂を防ぎつつ、逆に▲9三角成り△8一玉▲8二銀までの詰めろになっています。
実戦は以下、△8四歩▲9四歩△6二金▲9三歩成△7一玉▲8二と△同玉に▲9三角と着実に後手玉に迫り、129手で勝利しました。
石田六段が準々決勝進出 第38期竜王戦決勝T戦
先手石田六段の居飛車に対して、谷合四段の四間飛車という対抗形の将棋は、序盤から石田六段が積極的な指し回しで徐々に優勢を拡大して139手で勝利しました。
続いて7月4日の森内 俊之九段(1組5位)との3回戦では、相掛かり戦の難しい将棋を147手で先手の石田六段が制して準々決勝に進出しました。
次戦では、松尾 歩八段(1組1位)と戦います。
中盤、中段玉で粘る後手に対して、先手は、徐々に駒を蓄えて優勢に進めてきました。
第1図、後手の△7六香打ちにも、先手は冷静に対応して寄せの網を絞ります。▲6二竜△6四歩に▲5七桂から連続王手をかけ、手順に竜を抜いて後手を振り切りました。(投了図)
第84期順位戦一回戦対 ▲齊藤四段戦 & 名寄支部7月の将棋
本市出身の石田 直裕六段は、6月19日に名古屋将棋対局場で齊藤 裕也四段と対局しました。
齊藤四段は、三重県桑名市の出身で杉本昌隆八段門下。両者は、本局が初手合いで、持ち時間各6時間の将棋は、齊藤四段の先手中飛車になりました。
以下、△3五歩▲2六飛△7二飛▲7五歩△同飛▲2八玉△5二金右と進み、名古屋将棋対局場の対局立会人を務める村田智 弘七段は、「後手は2枚の銀の厚みが強力で、振り飛車が少し苦労しそうな印象ではあります」とわずかながら居飛車持ちの見立てを示しています。
以下、先手は▲5六歩△4四銀▲2四飛△3三角▲2六飛△3四銀と進み、飛車の捕獲が現実味を帯びてきました。
村田七段は本譜の進行を見て、「▲5六歩は意外ですね、▲6五歩と突いて▲6六銀を狙うのかと思っていました」
実戦は▲3四銀△2七歩成▲同銀△5五角と後手は△2六歩を急がず先手玉を間接的に睨む位置に角をかわしました。
金銀両取りに加えて、△2七歩▲同玉△2九角成の寄せも見ています。以下、▲2四歩△2七歩▲同玉に△2二歩と手堅い指し回し、この後数手進みますが、90手で後手の勝ちとなりました。
終局時刻は21時、消費時間は、齊藤四段5時間20分 石田六段4時間18分。
NHK杯戦 大友九段・郷田九段 師弟二人が見せた絶妙手!
舞台は第17回NHK杯戦。大友九段は、山田 道美九段・丸田 祐三九段・加藤 一二三九段といった強豪を連破して決勝へ。最後に立ちはだかったのは、昭和史を彩る名棋士にして羽生 善治九段の師匠・二上 達也九段でした。
問題図1は最終盤です。先手玉は△4九金までの詰めろになっています。秒読みの声に追われて飛車を取ってしまいそうですが、それで勝てるでしょうか?大友七段が指した次の一手は?
正解は、何も利いていない中空に放り込む▲4二銀(!)です。(解答図)
▲4二銀に△同玉は▲2四馬と飛車を取って詰み、△同金も▲2四馬△同玉▲2三飛の筋で詰みます。なお、先に▲2四馬は△同玉で△3二金が強く容易ではありません。金の利きを2三から外すための▲4二銀の捨て駒が絶妙でした。
▲4二銀を見た二上九段は、次の手を指すことなく頭を下げたのです。いかにも詰将棋の名手らしい美学を感じさせる投了図となりました。
問題図2は、先手の佐藤九段が▲4五歩と突いた局面です。
△7七角成▲同銀△5九と▲7六銀は、優劣不明の激戦。また、△5九と▲4四歩△5四銀▲6四角の進行はむしろ先手有望。
ここで、郷田九段がかっこいい一手を見せてくれました、その鮮烈な一手とは?
先手は、▲同歩と取るしかありませんが、以下△3六飛と銀を取られて収拾が突かなくなり、以下、十数手で郷田九段の勝ちとなりました。
北海道の最強の小中学生棋士を決める ジュニア竜王戦
「竜王戦」は読売新聞社と日本将棋連盟が主催する将棋界最高位のタイトル戦です。「竜王戦」の名を冠した大会は、一般向けの「アマチュア竜王戦」、高校生向けの「高校竜王戦」があります。
「北海道ジュニア竜王戦」は、それに続く小中学生向けの大会として2024年に創設された大会です。
石田六段 第38期竜王戦決勝T戦進出 & 名寄支部6月の将棋
本市出身の石田六段は、本筋を好む正統派の棋風、一方の狩山五段も、粘り強い「負けない将棋」が持ち味、両者は初手合いです。
石田六段が先手で始まった将棋は、相掛かりになりました。後手の狩山五段が△1三桂と独自路線の待機戦術を取ると、石田六段は▲5五歩~▲7五歩と本筋の仕掛けをみせました。
自然な仕掛けを敢行した石田六段は▲5六角と自陣角を据え、模様の良さを主張、中盤以降も着実に局面を支配して131手で勝利、決勝トーナメント進出を決めました。
観戦していた上村 亘五段は「手厚さに加えて、鋭さも。鮮やかな決め方でした」と話されていました。
☆▲石田六段対△狩山五段戦 終盤のハイライト☆
「王は下段に落とせ」のお手本のような▲7一金でした。
☆☆第9回子ども将棋教室から☆☆
講座テーマ:歩の手筋の攻防の第2問です
先手は、飛車先を破るための歩の手筋を、後手は、破られないための受けの手筋を考えます。
第4図以下の指し手
▲1五歩△同歩▲1二歩△同香▲1三歩△同香▲1二角
歩の突き捨てから歩の連打で後手陣に角を打ち込むスキをつくります。
第5図以下の指し手①
△2二金▲2一角成△同金▲3三飛成
角と銀桂の二枚替えで竜ができて先手成功です。
第5図以下の指し手②
△3五歩▲同飛△3四歩▲2一角成△3五歩▲3二馬
歩の連打で飛車先を止めます。
第7図は、飛と金桂の二枚替えで馬ができた先手が成功ですが、飛車を持って反撃できれば後手も戦えます。
第9回子ども将棋教室(石田六段指導将棋))
ミニ将棋講座は、石田先生が用意された「歩の手筋の攻防」をテーマにしたプリントを用いて、2問をわかり易く解説していただきました。また、限られた時間の中での指導将棋でしたが、一人2局を指し終えた子どもたちにとっては、プロ棋士から直に教わるという大変貴重な経験になりました。
石田先生は、将棋教室の後は午後からJRで札幌に向かわれ、明日の北海道研修会に出席されます。
☆☆講座テーマ:歩の手筋の攻防 第1問 ☆☆
先手は、飛車先を破るための歩の手筋を、後手は、破られないための受けの手筋を考えます。
第1図以下の指手⇒▲2四歩(第2図)
第2図は、次に▲2三歩成が狙いで、垂れ歩の手筋です。
第2図以下の指し手、△2六歩▲同飛△4四角▲2八飛△2二銀(第3図)
△2六歩が受けの好手です、飛車取りで△4四角と出ることで△2二銀と守ることができました。
歩の手筋の攻防 第2問は、次回のHP更新時に載せる予定です。
石田六段 決勝進出、3組昇級を決める(竜王戦4組ランキング戦)
対局は、5月2日に東京・将棋会館で午前10時から振り駒の結果、石田六段の先手で始まりました。
石田六段は、戸辺 誠七段、佐藤 神哉六段、金井 恒太六段を下して勝ち上がり、一方の井田五段は、船江恒平七段、谷川浩司十七世名人、横山 泰明七段を破っての準決勝進出です。
途中図は、後手の6六銀に先手の石田六段が▲7六金と受けに回った局面です。
実戦は、ここから△7七銀打▲同桂△同桂成▲同金△同銀成▲同玉△6五桂▲7六玉△7七角▲5八金寄△9九角成に▲7七歩と打って先手が優勢に進めています。
投了図以下、①△同銀は、▲同馬△5一玉▲2一竜から、また②△4二玉も、▲3一馬△5一玉▲4一銀成からいずれも詰があります。③△5一玉には、▲3三馬△同桂▲2一竜△6二玉▲7三銀不成△6三玉▲6四銀成からの詰みになります。
持ち時間各5時間、消費時間は、石田六段が4時間45分、井田五段が4時間50分。
石田六段は、次戦で決勝トーナメント戦進出をかけて狩山 幹生五段と対戦します。
5月の行事 10日の将棋教室は、石田六段の指導対局です。
今大会からは、Aクラスも1チーム3名の構成で行われ、地元の旭川をはじめ、稚内、北見などからA・Bクラスあわせて22チームが参加、団体4回戦で熱い戦いが繰り広げられました。団体戦の成績はこちらです
名寄支部からは、名寄A1(豊岡・香川・吉光)、名寄A2(吉川・芳岡・緒方)、名寄B(佐々木・江良・吉田)の3チームが参加しました。
A・Bクラスの優勝はいずれも旭川支部の「旭川Aチーム」と「旭川の中高生チーム」で、共に勝ち点4で12勝0敗という圧倒的な強さを発揮しての優勝でした。
名寄支部も善戦しましたが、名寄A1が7位、名寄A2が15位、名寄Bが4位の成績でした。来年の留萌大会で捲土重来を期します。
もうすぐ5月に入りますが、10日(土)の将棋教室では、地元出身棋士・石田 直裕六段の指導将棋が行われます。
今年最初の指導対局、とても楽しみです。
☆☆名寄支部5月の行事☆☆
会場は、駅前交流プラザ「よろーな」(東1南7 ℡01654-9-4607)です。
第7回子ども将棋教室を開きました
最初のミニ講座では、本市出身の石田 直裕六段が,
以前にこの教室で使われた「歩の手筋」を教材にしました。(下図)
「歩」は、駒の中でも一番力の弱い駒ですが、一番数の多い駒です。この駒を上手に使うことが上達につながります。今回は、「垂れ歩」「合わせ歩」から始まって、相手の「守備の利きを減らす」歩の手筋まで、全8問をみんなで考えてもらいました。
石田先生には、この他にも「間の駒を攻める」「詰みに必要な駒は?」[
居玉棒銀対策」等、初級者向けの教材をいただいたので、今後も活用させていただきます。
ミニ講座の後は、子ども同士の対局を行いました。
石田 直裕六段の【実戦次の一手 №36】
鈴木九段は、東京都町田市の出身で大内 延介九段門下。振り飛車党でお弟子さんは、梶浦 宏孝七段です。
両者の対戦は1回あって鈴木九段が勝たれています。将棋は、後手・鈴木九段のダイレクト向かい飛車に石田六段が居飛車・銀冠で対抗しました。
問題図は、後手が112手目に△4四角と成銀を払った局面です。次は△7九銀からの詰みを見ています。しかし、手番の先手には強力な切り返しがありました。
後手玉を投了に追い込んだ次の一手は?
先手の放った強力な切り返しは、▲8四桂でした。(解答図)
以下、△6一玉▲4一飛△5一桂▲同飛成り△同玉に▲4三桂と進んで先手の勝ちになりました。(投了図)
この手順中、▲4一飛の王手に対して、後手の持ち駒(合い駒)が悪く、即詰みが生じました。
三回戦に進出した石田六段は、次戦で関谷矢 寛之アマと対戦します。
4月の行事と支部名人戦の結果
子ども将棋教室は、12日と19日の土曜日です
本市出身の石田 直裕六段は、3月18日に第75期王将戦一次予選で三浦 弘行九段と対戦し、相掛かり戦を83手で勝利、次戦は、青嶋 未来七段 対 山川 泰熙四段戦の勝者との対局です。
また、第38期竜王戦4組ランキング戦昇級者決定戦では、佐藤 紳哉七段を破って勝ち上がり、次局は、金井 恒太六段戦が組まれています。
☆☆名寄支部4月の行事☆☆
〇第54回道北支部対抗将棋大会(4/20)が旭川市で開催されます。
〇子ども将棋教室は、10時から、有段者会等は、午後1時から行います。会場は、いずれも駅前交流プラザ「よろーな」(東1南7 ℡01654-9-4607)です。
☆☆名寄支部名人戦の結果と成績☆☆
当支部では最も歴史のある大会で、昭和39年に第1回大会が行われ、創設者の石川 義雄五段(元名寄市長)が優勝して初代名人に就かれました。
以降、これまでに18名の方々が支部名人に就かれています。(サイドメニューの歴代名人位参照)
第60回目の今回は、8名の愛棋家により熱戦が繰り広げられました。
名人位は、4回リーグ戦の成績上位の横山 一弘五段と吉光 和廣四段の両者で決勝戦が行われ、先手中飛車の横山五段が、吉光四段からの急戦を受け止めて勝利、第60期名人位を獲得されました。
=名寄支部名人戦の結果(駅前交流プラザ「よろーな」)=
総平手戦・持時間各25分(以後30秒の秒読み)
名 前 一回戦 二回戦 三回戦 四回戦 勝 敗
勝 点 順 位 勝 敗 相手 勝 敗 相手 勝 敗 相手 勝 敗 相手 ①佐々木二段
〇 2 〇 8 × 3 × 7 2-2 15 ②吉 光 四段
× 1 〇 3 〇 8 〇 4 3-1 27 2 ③香 川 五段
〇 4 × 2 〇 1 〇 5 3-1 26 3 ④吉 川 四段
× 3 × 5 〇 6 × 2 1-3 9 ⑤芳 岡 四段
× 6 〇 4 × 7 × 3 1-3 8 ⑥吉 田3級
〇 5 × 7 × 4 〇 8 2-2 17 ⑥横 山 五段
〇 8 〇 6 〇 5 〇 1 4-0 34 1 ⑥江 良 二段
× 7 × 1 × 2 × 6
第83期順位戦C級2組最終戦 対▲西川六段戦
昨年の6月13日から始まった第83期のC級2組の順位戦も本局が最終戦、東京・将棋会館の16局、関西将棋会館の8局、そして名古屋対局場での3局、全27局が午前10時からから一斉に始まりました。
西川六段は、兵庫県神戸市出身。父親でもある西川慶二門下。
通算6例目の親子プロ棋士、戦後初の現役親子プロ棋士となりました。
第1図は、後手の石田六段が4二の角を3三に戻し、△4五歩~△6六銀~△7七銀成の筋を見せた局面です。
関西将棋会館の対局立会人の村田 智弘七段は、次の手として、①▲7六歩②▲7二歩を挙げましたが、1時間26分の長考で指されたのは▲3六飛でした。
以下、△4三金右▲5六歩△8六歩▲同歩△6四歩と進みました。(第2図)
▲5七角では△8六銀が銀取りを残しながら桂取りになります。
先手は、17分の考慮で▲7四歩と突き出し、△6五歩▲7三歩成▽6四飛に▲4六角と角を出て捌きに出ました。
先手は、馬取りの▲7三竜ではなく、歩を打って桂を取りに行きました。▲7三歩成のあと▲6三と~▲5三との「と金」の活用が見込めます。
▲7四歩に後手は、△2五銀と打ち飛車を捕獲、以下、▲7三歩成△3六銀▲同銀に△6九飛と進みました。
攻め合いに持ち込めない先手は、▲3七銀△3五歩▲6七歩と受けに回りますが、後手は△3六歩▲2六銀に△4八馬と決めに行き、以下、84手目の△3七歩成を見て後手の投了となりました。
終局時刻は19時7分。消費時間は▲西川3時間4分、△石田4時間42分。勝った石田六段は、6勝4敗、敗れた西川六段は、5勝5敗で今期の順位戦を終えました。
【写真協力:日本将棋連盟】
コラム: 尾岐れがある詰将棋の解答の書き方
正解手順の判断材料としては、作者の作意手順や妙手の有無が言われていますが、釧路市出身の詰将棋作家、故・堀内 和雄著の「これだけできれば詰将棋初段」では、この”尾岐かれ”について次のようなコラム載せられています。
”A図は、作者不知図式集にある古作物、5手詰めです。
4手目から尾岐かれがある作で、玉方の応手によって、詰めあがりが3つあります。詰め上がり図は駒が少ない方がきれいですので、(ハ)と答えるのは、少し意地悪です。(イ図)か(ロ図)かは、お好きな方でいいのです。
ただし、とどめは大きな方の駒で、と言う武士道みたいな考えもあり、▲9五竜とする方がよいようです。
これは、ルールでなく、エチケットと思ってください。”

