人間の本質
今日は「人間の本質」というテーマです。
私たちとは一体なんなのか?、その実態は何か?、またどのような方向に前進していかないと行かなければならないのか? ということについての入門的な話をしていきましょう。
皆さんもご存知のように、古代ギリシャには大変崇高な哲学が芽生えていました。
そしてデルフォイの神殿の入り口には、次のような言葉が書かれていました。「人間よ。なんじ自身を知れ。そうすれば宇宙を知ることができるだろう。」
このようにまず、自分自身を知るというこができて、はじめてすべてに関する出来事、そしてこの宇宙のすべての神秘に浸透できるだけの準備ができていると言うことです。
ですから先週習った「ノーシスの5つの段階」でも、この自分自身を知ると言うことが、最も基礎的な第一段階に位置して位置しているのです。しかしこの自分自身をいるということが、どれくらい難しいものかは皆さんもよく知っているでしょう。
哲学の歴史のはじめも、この自分自身を知ると言うことが最も重要な命題でした。そして今現在、それが続いているのを見てもよくわかるでしょう。この講座の中でも、ニュオン講座は、第一段階の自分自身を知るということに、焦点が合わされています。そして皆さんは、すべての神秘、世界の扉である自分自身を知ると言うことの意義を、あららに再生することになるでしょう。ノーシスがその重要な働きかけをするからです。
さて先ほど触れた古代ギリシャの秘儀、その知識からすべての西洋文明が形作られました。ですからこの大変な発展を遂げた西洋文明のルーツの一つは、古代ギリシャにあるのです。というのも、今の我々の時代の前には、一つの巨大な文明、時代というものが存在しそれが古代ギリシャと深い関わりを持っているからです。
この巨大文明とは、皆さんもよくしているアトランティスと呼ばれたものです。しかしその文明が栄えた巨大な大陸は、今から遥か昔に海中に沈んでしまいました。しかしアトランティスまで伝えられてきた人類の叡智は、それを絶やさないために多くのマスターやイニシエート達が知識を守る人々とともに世界に移住を始めました。
それがアトランティスが海中に完全に沈む前、今からおよそ20万年前だと言われています。その20万年前に多くの文明、民族のルーツがあるということができるでしょう。
ここで日本のことに触れると、日本の超古代、つまり有史以前は20万年前から文明があったと言うことも、こらから発見されていくでしょう。
そしてそのアトランティス後、現在の第五の時代が始まったのです。
私たちが我々の文明、社会、伝統などを探ろうとするならば、まずルーツであるアトランティスにあたる必要があります。そうすれば、存在意義というものを理解することができるでしょう。またこのことは、自分自身を理解する援助にもなります。
次にアトランティスから、世界中にどのように知識が伝達されたのかを見ていくことにしましょう。それは、エジプト、インドの高地、ゴビ砂漠、チベット、中南米のマヤやアステカ、南米のインカ、そして先ほど触れたギリシャなどヨーロッパです。これらの文明がどのように形成され、どのようなものだったのかは後の「人類史」のテーマの時に詳しく開設していく予定です。
ここで一つ例を挙げてみますと、エジプト。この文明はピラミッド、スフィンクス、象形文字の神聖文字、太陽暦、そして死者の書など多くの文献によっても、その文明の高さが大変すばらしいものであったことがよく知られています。また、現代化学のルーツも古代エジプトにあると言われています。
このナイル川下流の地、エジプトというのはギリシャの人々が後につけたものです。アトランティスが没する頃は、ネガーダと言いました。そしてこのネガーダでこのような叡智、当時のノーシスを伝えた人々をコブダと言います。
また古代ギリシャのBC20〜12Cに栄えたクレタ文明やミケーネ文明などがありますけれども、この古代ギリシャに知識を伝えたグループをダクティーヨと呼びました。そして誰もが知っている哲学者ソクラテスやイデア論のプラトンもそこでこのような知識を学んだのです。
知られているように、プラトンがアカデメイアと言う教育機関をつくりました。そこではアリストテレスが学んでいました。このような知識によって、多くの哲学、化学の基礎が誕生したのです。
次に古代ギリシャの中で、哲学者達がどのようにして一般の人たちとコミュニケーションを持っていたか、と言うことをお話ししましょう。彼らは、公の広場、集会所など多くの人々が集まるところで、人々の質問に答えたり、その時々の話し合いによってその知識を伝えました。
ですから、そこには多くの人が集まり、偉大な賢者の話を聞くことになりました。そしてお互いに打ち解け合った雰囲気の中で、次のような会話がありました。
「存在するものの中で、何が最も大きいものですか?」それに対して賢者はこう答えました。「その一番大きいものは、空間です。何故ならば、全てのつくられたもの、非造物はその中に含まれるからです。」人々は質問しました。「存在するものの中で、最も美しいものは何ですか?」すると賢者のからの答えは、「最も美しいもの、それは美です。何故ならば愛がなければ、何ものも美しくないからです。」と言うものでした。
次に、非飛び地はこう聞きました。「それでは存在するものの中で、最も強いものはなんですか?」 「それは必要性です。何故ならば、この必要性を感じる時、人々は何でも実現することができるからです。」
ですから皆さんも、自分自身を変えようとする、この必要性を感じてください。
この講座の中でたくさんの知識が提供されます。それを皆さんが受け止めると言うことは、自分自身や周りのものの改善への必要性を感じると言うことになるでしょう。
そして次に、「存在するものの中で、何が最もたやすいことですか?」と人々が聞きました。すると哲学者は、微笑みながら「それは人々に、忠告を与えることです。誰でも忠告を与えることができます。」と言いました。
最後に人々は「それでは簡単なことは分かりましたが、最も困難なこととは何でしょうか?」と聞きました。すると哲学者は「それは自分自身を知ることです。」と答えました。
このようなことを見ても、自分自身を知ることが、最も根本的かつ重要性を秘めた、課題であると言えるでしょう。
この自分自身を知るということは、自分が今ここに存在する目的や理由を知る。そして次に自分の本当の使命や役割、そしてクリエーションの全てを知ると言うことです。
もし、そのようなことを知らなければ、自分自身の内在している潜在能力がどのようなものであるのか、それを正しく生かすこと、理解することは無理でしょう。そして退屈で決まりきった日常へと沈んでいきます。
もしそうでなければ、自分自身を救出することはできないでしょう。そしてこのようなことが理解された後に、私たちは全てのクリエーションの神秘に参入していくことができるのです。
しかし多くの人たちはどうでしょう。自分自身のことについて、全く知らないと言えるでしょう。別の言い方をすれば、人々はあまりにも多くのことを知っていますが、本当に役に立つことを知らないと言えるのではないでしょうか?
多くに人たちは、生きることの本当の目的、意義を見いだせないです。
毎日学校や職場へ通い、決まったことを、決められたことを機械のように繰り返すだけなのです。そして心の中では、むなしさでいっぱいです。それを覆い隠そうと、人々はひっきりなしに酒を飲んだり、煙草を吸ったり、TVを見たりしているのです。
いったい彼らが知っていることとは、何なんでしょう。
それは、人の名前や容姿や商品名、機械的な習慣の一部、新聞記事など他人が考えたものがほとんどです。表面的、外見的なものしか知っていません。
もし、人々が真実や本当のことを知っているなら、彼らの日常生活にはむなしさと言う言葉は存在しなくなるでしょう。
このようなことから見ても、正しい知識、そしてそれと併せて自分自身を知ることの重要性がよくわかると思います。
それでは今日の最初のテーマである「人間の主要な3つのエネルギー」と言うことを話していきましょう。
1 「物理的エネルギー」(Physical Energy) 肉体
2 「想念的エネルギー」(Mental Energy) 霊
3 「精神的エネルギー」 (Spiritual Energy) 魂
最初が「物理的エネルギー」、これは我々の肉体と関わっています。そして「想念的エネルギー」、これが我々の霊と関わっていて、私たちの心理やマインドはこれに含まれます。
そして3つ目の「精神的エネルギー」、これはもちろん、精神力、そして我々の最も奥深いものである魂と関わっています。
またもう一つの見方をすればこの「物理的エネルギー」、肉体が「地球」と、そして「想念的エネルギー」霊は、「月」と「精神的エネルギー」、魂は「太陽」と関わっています。
ここで大事なのは、この3つを混同しないと言うこと。もし、混同したままでは、こらから話されることのつじつま、理論が全く不正確なものとなってしまうからです。
特に、霊と魂が一緒にされ、霊魂とされているものがありますが、これは間違いです。
誤った情報の中にいると言うことは、正しい判断、理解ができないと言うことです。
ここで多くの国や民族に存在している神話に目を向けると、天と地、そしてそれらの中間の空と言う、3つの構成に分かれています。
日本の「古事記」などもそうです。
その3つが魂、肉体、霊という、基本的な3つのエネルギーを現しています。神話、民話など古くから人々の間に伝えられていきているものの中には、大変なエッセンスが含まれています。一般の人々は、頭でも理解できなくとも、ハートでそれを感じているのです。ですから、人々の間に語り継がれてきたのです。
神話などのエッセンスを見つけるには、シンボルの研究が大事になってきます。このことは、夢のテーマの中で学んでいくことになります。
さて、1つ目の「物理的エネルギー」。これは、肉体と深く関わっています。そしてもちろん、物質世界である三次元世界を形成しています。
この世界は、原子から始まります。この原子以前のものは、現代の化学ではほとんど解明できていません。と、いうのもこの三次元、物質的な世界よりも目に見えない繊細な次元に関わるものだからです。それら原子以前、物質以前のものは、subatomic(サブアトミック)と呼ばれています。これは、原子よりも前と言う意味です。
この講座では、今日のテーマのような哲学的な知識だけを伝えるのでなく、このような最先端の科学や、現代の科学を超えたものを伝えることができます。
我々はこの物質世界、そして目に見えない世界との、ちょうど中間的などちらにも属するようなものを量子と呼んでいます。ラテン語では「コワントゥン」と呼ばれ、英語では「クワンタム」(Quantum)と呼んでいます。
これが我々の現代科学が知ることのできる最小の粒子です。
この講座では、なぜこのような科学を学ぶ機会を持つのでしょうか。それは、自分自身を知るためにです。バランスと取りながら調和的に自分自身を変えていくためにです。
さて、「物理的エネルギー」に話を戻します。ここのは、5つの感覚機能が備わっています。そして血液系、循環器系、神経系などたくさんのものが働いています。
この肉体の有機的な生命を維持できているのは、何によってでしょうか?
それは、我々の性腺からの性ホルモンによってです。
近い将来この性ホルモンが、全ての有機体、そして基本的な7つの内分泌腺に栄養を与えているということも発見されるでしょう。
ですから我々のこの物資的な肉体、これは性器官から始まったと言うことができます。
次に2番目のポイント、それが「想念的エネルギー」。そしてこれは主に、人間の頭脳の周辺に位置しています。しかし、これも目に見えないものです。
我々のマインド、想念がどのように機能しているかは、後に説明します。
このマインド、想念は、マインドの球体によって機能しています。基本的には、我々の脳に目に見えない6個のマインドの球体が存在していて、その6個の球体を包括する7番目の大きな球体を含めて7つのマインドの球体として機能しています。
これが脳の電子的、エレクトロニックな部分で機能しています。そのおかげで私たちは考えたり、判断することが可能となるのです。ですから少数の科学者達が推測いているように、この我々の脳は、マインドの乗り物なのです。したがって脳を3次元的にとらえ、いくら解剖しても我々の心理的なプロセスを解明することは不可能でしょう。
この想念的エネルギーの中には、理性や想像、思考、そして超常感覚機能にも関連を持ち、我々の霊という肉体よりさらに洗練されたものにより機能しています。そのようなエネルギーを想念的エネルギーと呼びます。
次に3番目、精神的、スピリチュアルなエネルギー。これは主に我々のハートを通ってやってくる大変崇高なエネルギーです。このハートと言った場合、心臓を含みますけれども、その心臓さらに目に見えない繊細な部分を呼びます。ハートには深い感動や崇高な思い、インスピレーションなどがありますし、それらが結晶した愛というものが一番大切なものです。ですから天気の良い日の海に出かけ、その水平線の美しさにため息をしたり、母親が小さな赤ちゃんを育てるのも、このハートのエネルギーが関わってきます。
このハートのエネルギーは、理論や理屈を超えるのもです。
仮にこの水平線の美しさが気象条件や理屈を用いて説明ができたとしても、それが私たちに感動を与えるものではありません。
母親が赤ちゃんを育てるのをかわいがるのも、生存権や扶養の義務を満たすためでありません。それらは、ハートによって行われるのです。
この精神的なエネルギーが我々のもとにやってくる時、その発せられる源、それは我々の最も精神的なもの、存在の本質である魂です。この魂は「神聖な火花」「神聖なスパーク」と呼ばれています。
これらの3つのエネルギーを、もう少し観点を変えてみていくと、それは脳とハートと性と言うことができるでしょう。
この脳とハートと性の中で最も大切なものは何だと思いますか?
例えば、性。これは我々にエネルギーを供給するものです。これによって我々の肉体が維持され、動いていると言いました。もし、エネルギーがあっても理性的に判断する能力や愛がかけているなら、暴力的なものに発展しかねません。
また、脳、頭ばかり発達させていて、崇高な思い、深い感動、愛と言ったものを知らなければどうなるでしょう。すばらしいアイディアが生まれたとしても、それは破壊的な方向へと向けられてしまいます。今の軍事産業がいい例です。
また、ハートを強く開発しても理性で分析的に判断することができなければ、大変危険です。例えば多くの宗教、神秘主義の団体、組織的リーダーの中に、大変狂信主義に陥っている人を見ればよくわかるでしょう。この狂信主義やのためにどれだけの人が犠牲となったことでしょう。
このように見てくると、この3つのバランスがいかに大事であるか分かるでしょう。この3本の柱の上に、私たちの調和的開発が成り立っているのです。しかしもし、この中で最も重要なものをあえて選ぶとしたら、どれでしょうか?
それはハートです。
我々の脳は頭にあり、ハートは心臓の位置、そして性は性腺の位置にあります。この3つをつなぐと何が出来上がるでしょうか?それは無限のシンボルです。この意味は何でしょう?それは、我々が無限へと至るためには、脳とハート、性のバランスのとれた開発が必要だと思うことです。そしてそのバランスの中心は、いつでもハートでなければいけないということです。
脳の機能がいかれ気が狂ったとしても、私たちは生きていくことは可能です。また性エネルギーが失われ、バイタリティーを失ったり、老化したとしても私たちは生きることは可能です。なぜならば心臓が機能しているからです。ハートがあるからです。ハートは私たちの生命の起源んである魂が宿っているからです。
したがって今盛んに研究されている人口心臓をつくることは、100%不可能と言うことです。なぜならば、人工心臓の中に魂が宿っていないからです。人工心臓は、1つのメカニックな装置であるにすぎません。心臓という臓器は、現代科学、医学が遥かに及ばない、大変精密なそして大変崇高な仕組みをしています。
最近、脳死によって死の判断をするということが決まりつつありますが、それがいかに危険であるか、またそれが脳死をいう名の殺人行為であるといえるでしょう。
なぜならば、脳や性エネルギーが一度失われたとしても、再び元のように復活する可能性があるからです。この心臓に宿っている生命原理である魂があれば、復活することが可能となるからです。
そうすると、魂、霊、肉体と見るならば、我々の本質、それが魂です。それを覆っているのが霊です。そしてそれらを覆う、最も外側のものが肉体です。
そしてこの魂、霊、肉体という3つのバランスが大変重要ですが、その中でも欠かせないものは魂ということです。もし、魂がなければどうなるでしょう。そうなると私たちは何一つとして、考えたり、動いたりすることはできないでしょう。命がないからです。
さて、この3つの組み合わせについてもう少し広く見ていきましょう。
私たちの魂は、大変高い次元に属しています。我々の肉体は、最も低い次元である3次元に属しています。これは目に見える粗雑な成分できています。一方魂は繊細な私たちの思考では表現することのできない成分でできています。それほど神聖なものです。
この魂とで霊は、宇宙に存在する2つの対局であるといえます。この宇宙の最も根本的、根源的なところに、2つの力が存在しています。なぜならは、この2つの対局がなければ動きが生じないからです。1つの力と、それに対抗するもう1つの力がなければ動き、変化というものをが生じないからです。
このようにして宇宙にあるように、私たちの中にも魂と霊という2つの相対する局が存在しています。ちょうど電気の+と−のように。
するとこの肉体は大変粗雑なものです。そしてまた魂とは、大変繊細で神聖な部分です。するとこの2つを結びつけるのには、どうしたらよいでしょうか?
2つの対立する力があったとしても、それらが何の関わりも持たなければ、それらは動きを生じることができません。そこに関わりを持たせる何かが必要となります。この力を第3の力としましょう。
すると魂をポジティブ、能動的な力としましょう。するとこの肉体がネガティブ、受動的な力としましょう。するとこの、ポジティブ、そしてネガティブな力がかかわり合うことがなくて、離れたままであればクリエーションは始まらないでしょう。
ここで第3番目の力、すなわちポジティブとネガティブを中和する力が必要なのです。これが私たちの霊です。
またこのように考えることもできます。私たちの魂を太陽、肉体を地球、この2つの宇宙的な全ての次元にわたって満たしている成分、それが霊です。これは「神聖な気息」と呼ばれたり、「霊気」といわれたりします。この霊はエーテルということがいえます。
ですからこの宇宙では、どこを探してもどのような物質の中、外であろうと、また真空であっても霊気であるエーテルが満たされています。
私たち地球人よりも、さらに高度に発展した宇宙の兄弟たちであるETたちは、このエーテルという霊的な成分を科学的に迂愚のように説明しています。