学習発表会見学記

            福岡市原爆被害者の会 城南区支部 石川 晶子

 昨年12月、早良区入部小学校でのことです。
六年生は修学旅行前に、南区の山口美代子さんの被爆体験を聴き、学び、感想を書きました。中には大人顔負けの深い理解を示した感想文がいくつもありました。
 事前学習をした後に訪れた長崎で、彼らの多くは、無数の美しい千羽鶴が数々の記念碑に捧げられているのを見て、疑問が湧いてきました。「なぜ千羽鶴なのか?どういういきさつがあったのか?」 それから彼らは調べ始めたのです。そこに現れたのが広島の被爆者、佐々木禎子さんでした。
 彼らが熱心に調べたその「サダコ」のこと、そして「サダコ」が白血病で12年の生涯を閉じた後、級友たちが懸命に募金活動をして「原爆の子の像」を建立したことを学習発表会で劇化して演じ、発表してくれました。
 サダコの級友達と同じように、もう二度とサダコの様に、子供たちが戦争で亡くなることが無いようにと、熱い願いを込めて。
 劇の後は六年生全員で、梅原司平の曲「折鶴」を二部合唱で歌いアンコールが出たほど感動的な歌声でした。山口さんの証言に始まった素晴らしい結果を見せていただきました。