「証言活動の手引き」 によせて
                          東区 中川 裕子

 この手引きの表紙には「被爆の実相・被爆者の思いが聞く人の心に響くよう みんなで心を一つにして活動を支え合い 核兵器のない平和な世界の実現をめざす」と書かれています。

 私が、初めて小学校に証言に行き、ドキドキしながら自分の目で見、耳で聞き、肌で感じた事実、被爆の実体験を一生懸命に語った時、感想文の中に「実際に体験された人が、目の前で話されている事が不思議に思われます。この話を伝えていきたい」と書いてありました。「あー受け入れられた。子どもたちの前で、ありのままの体験や思いを語る事が大事なんだ」と感じました。

 それ以来、体験は変わらないものの、次代を担う子どもたちに、どうしたらもっとわかりやすく伝えられるか、今の時代をもっと大事に生きてほしいなどという思いで悩みながら、先輩の証言者の方にアドバイスを受け、今までやってきました。

 こんな時、項目別に整理され、わかりやすく一つ一つ丁寧に書かれた「証言活動の手引きが出来、時を得た感があります。
 私は、常に手元に置き、学んでいきたいと思います。これがあれば、証言活動は出来ます。皆様、共に手を取り合い、証言活動を行ってまいりましょう。