一枚の黒い紙をカッターナイフで切り抜くときに感じることですが,切り進むにつれて徐々に表現したいものの全貌が表れてきます。 それはすでに一枚の紙ではなく,画面として語りかけを始めるものに変化しています。 光が輝くことで影が意味をもち,黒い影の中に姿は見えなくても,微かな線によって物の存在を感じることができるとともに, 色彩までまで見えるようになってきます。 ※機械的に切るのではなく,ナイフで絵を描いているつもりで切ります。 ※書道にも同じことがいえるのですがスピードや勢いの感じられるシャープ な切り方をします。 (1)下絵と黒い紙を固定 墨入れの終わった下絵を黒い紙にホチキスで固定します。止めるところは、絵のまわりの枠か,切ってしまうところを止めます。 ここは最後に切るようにします。 (2)最初に切り始めるところは 自然な姿勢でカッターナイフを持ち,絵の中央部の細かいところ から切り始め,だんだんと大きなところへと切り進めていきます。 必ず下絵と黒い紙の二枚を同時に一箇所ずつ切り抜きながらナイフを進めます。 (3)美しく切るために ナイフの刃は常に切れる状態にしておき,切れ味が悪くなれば新しい刃と交換します。 刃の取り替えをおしまないことと、コーナーの処理はナイフを深めにいれ, むしりとったり、ちぎったりしないようにします。 |