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◆◇◆ 「不確かさ」関係 ◆◇◆

【1】「不確かさ」とは
 土質試験など各種の試験結果には、たとえ正確に測定されたものであっても、誤差やばらつきが必ず含まれている。 これら測定結果の精度は、従来「誤差」、「偏差」、「ばらつき」などと呼ばれていた。
 1980年ごろからCIPM(国際度量衡委員会)において測定の不確かさ評価について検討され、1993年にはVIM(測定に ついての用語)において「不確かさ(uncertainty)」が統一用語として定義された。また、同年に発行されたGUM (測定の不確かさについてのガイド)ではこの不確かさの評価手法と計算手順が示された。1997年にはJCGM(測定の ガイドに関する国際合同委員会)が結成され、最新のVIMやGUMが 2007年、2008年に発行されている。
 わが国では、2004年に改定されたJISに基づく「試験所」の認定要件として、測定値の精度を不確かさとして表記する こととしている。

【2】「不確かさ」の取り組み
 協同組合関西地盤環境研究センターが、2007年に基本的な土質試験(土粒子密度・含水比・粒度・湿潤密度・一軸圧縮 の各試験)と六価クロム溶出試験において「試験所の認定」を受けるに当たり、試験結果の精度について改めて勉強し直 した。これらの試験結果の不確かさを算定し、2007年2月に日本適合性認定協会(JAB)の審査を受け、土質試験関係では わが国で二番目の「試験所」として認定された。
 2007年には独立行政法人産業総合研究所に設置された「不確かさクラブ」に参加し、事例研究を通じて「測定値の不確 かさ」について、三軸圧縮(UU)試験結果の不確かさ算定方法を研究した。さらに、2011年からは同クラブの第2次事例研 究会に参加し、土の粒度試験のふるい分析及び沈降分析試験結果の不確かさ算定の研究に取り組んでいる。
 一方、2009年からは公益社団法人地盤工学会に「地盤材料試験結果の精度分析と表記方法についての研究委員会」が設置 され、その委員長として研究活動を実施している。  2010年1月~4月には、試験結果の不確かさについてのそれまでに得られた勉強・研究成果を、「不確かさノート」No.1~ No.4としてまとめた。
 2010年7月から、関西地盤環境研究センターの広報誌「センターニュース」に「シリーズ不確かさのすすめ」を12回に渡って 掲載した。
 2011年末からはシリーズ第2弾として「不確かさの実践」を計画している。

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