札幌デジタル彫刻美術館   009 有島武郎文学碑

基本情報

[台帳番号]009
[作品名]有島武郎文学碑
[作 家]藤川基-、山本一也
[設置年]1962年
[設置場所]大通西9丁目 大通公園
[所有者]札幌市緑化推進部
[材質・構造] 本体材質 : ブロンズ   高150x横**x幅**x径**(cm)
台座材質 : 花崗岩    高**x横**x幅**x径**(cm)
[写 真]松原安男・No725
[記 事] 松原安男 

   

[解 説]
有島武郎記念会が没後40年を記念して昭和37年(1962)9月22日に建立したもので、札幌にとっては見逃せない重要な文学碑のひとつ。「小さき者へ」は、妻を失って三人の子どもを抱えた作家のある夜の感想、とでもいうべきもので、大正7年(1918)、武郎40歳のときに書かれた作品(「生まれ出づる悩み」も同年の作品)。
有島武郎は札幌農学校の出身で、北海道の文学・美術界は勿論のこと、精神的にも大きな影響を与えた白樺派の文豪。彼を偲ぶこの碑は、有島武郎が大正7年(1918)「新潮」に発表した「小さき者へ」の終わりの部分を、武者小路実篤の書で刻みこまれている。有島武郎は明治43年(1910)に雑誌「白樺」が創刊されたとき同人となり、武者小路実篤とは親しい同人の間柄にあった。
題字は、札幌農学校の同期で生涯親交のあった北大名誉教授半澤洵の筆、ブロンズ彫刻は道教育大学教授藤川基、台座は山本一也の制作。高さ1.6㍍ 横3.5㍍
なお、同じ年、岩内町雷電海岸カスペ岬に、木田金次郎をモデルにした「生まれ出づる悩み」の文学碑(レリーフなどの彫刻は施されていない)が建てられている。

009 有島武郎文学碑・正面

写真・有島武郎文学碑
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