札幌デジタル彫刻美術館   003 牧童

基本情報

[台帳番号] 003
[作品名] 牧童
[作 家] 峯孝
[設置年] 1956年
[設置場所] 大通西3丁目、大通公園内北側
[所有者] 札幌市緑化推進部
[材質・構造] 本体材質 ; ブロンズ   高142x横88x幅80 (cm)
台座材質 ; 花崗岩    高100x横100x幅100 (cm)
[写 真] 1仲野三郎(No699) 2-松原安男
[記 事] 松原安男

    

[解 説]
 左手にクロバーの花輪を掲げて走る裸の少年と飛び跳ねる子牛の像。北海道酪農関係者が、前の年に牛乳100万石突破(約20万トン)したことを記念し、一人20円を拠出して制作を依頼した。(費用約2百万円)。
元々は昭和30年(1955)に、北海道のイメージを小さなブロンズの《牧童》として個展に出品されたものを、酪農関係者の要請によって野外設置用の像として制作された。終戦後の大通公園に建立された彫刻の第1号で、今日ほど彫刻が林立していなかった頃、広い空間を、この作品が美しく、又凛々しく建って、引き締めていたという。台座にある『乳と蜜の流れる郷に』とは、旧約聖書にでてくる理想郷・桃源郷のこと。昭和31年(1956)5月31日除幕。札幌での峯孝の作品には、6丁目の《奉仕の道》動物たちの像のほか、真駒内の「エドウィン・ダン記念公園」にある《エドウィン・ダン像》が知られている。
 峯孝は、大正2年(1913)京都の生まれだが、昭和5年から北海道となじみが深く、酪農と炭鉱のことに精通していた。酪農関係だけでも32点の作品があり、昭和63年、酪農のなかに美を追求したということで、第5回〈ダンと町村酪農文化賞〉を受賞している。

003 牧童

写真・牧童
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003-2 牧童

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