札幌デジタル彫刻美術館   032 猫とハーモニカ

基本情報

[台帳番号] 032
[作品名] 猫とハーモニカ
[作 家] 山内壮夫
[設置年] 1961年
[設置場所] 南9条西2丁目、中島公園(菖蒲池東)
[所有者] 札幌市緑化推進部
[材質・構造] 本体材質 : 白セメント   高さ80x横**x幅**(cm)
台座材質 : 花崗岩   高さ**x横**x幅**(cm)
[写 真] 1仲野三郎(No711 ) 2松原安男

    

[解 説]   松原安男
 猫といっても擬人化されて、ギリシャ神話にでてきそうな牧神(パーン)のように、妙に人間っぽい。後ろ足を組んで寝そべりながら大きなハーモニカのような楽器(実際は、パンフルート・葦笛) を吹き鳴らしている。全体が緩いカーブを持ち、子供が跨ってもいいように、低い姿勢で置かれてあるのも難い。この寝そべったような形態の彫刻は、ヘンリー・ムア(イギリス、1898-1986)の〈横たわる人体〉シリーズにみられるもので、この作品にはどことなく、ムアの影響を感じさせる。山内は昭和29年(1954)、《牧神》というこの作品と同じ系統に属する高さ36㌢ほどのブロンズ作品を制作している(右下写真参照)。いずれにしても山内壮夫は、他の作品づくりの時のような制作上の苦労もなく、楽しみながらこの作品作りに励んだことだろう。白コンクリート製。高さ80㌢

032 猫とハーモニカ

写真・猫とハーモニカ
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032-2 猫とハーモニカ
写真・猫とハーモニカ
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昭和29年(1954)、《牧神》
写真・昭和29年 牧神
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