札幌デジタル彫刻美術館   065 なんもさストーブ

基本情報

[台帳番号]065
[作品名]なんもさストーブ
[作 家]流政之
[設置年]1982年
[設置場所]北2条西1丁目、ニューオータニ札幌前
[所有者]ホテルオオタニ
[材質・構造] 本体材質 : 黒御影石
  高137x横150x幅75 (cm)
台座材質 : 花崗岩 (黒御影石)
  高53x横80x幅72 (cm)
[写 真]1 仲野三郎(No671)、2 ****
[記 事]松原安男

以上、基本情報

[解 説] * 《NANMOSA STOVE》 流政之 1982 北2西1 札幌ANビル
 道民には懐かしいダルマ型ストーブの彫刻。正面には【1868 NANMOSA】北海道弁の「なんもさ」は、「どうってことないよ」の意味。流は、それを横文字で刻んだ。 「北海道弁を調べているうちに、これだと思ったね。劇的な言葉、北海道はどんな時でもくじけないといった反骨の歴史みたいなものを感じた。それにどこか反抗的だけど、上品さというかしゃれた感じがする。それでわざと横文字で彫ってみた。ドイツ語かな、なんて思う人もいるかもしれないな。」と語る。煙突の部分に【明治元年十二月十五日  官許 蝦夷共和国 総裁 榎本 武揚】の刻字。榎本武揚は、箱館戦争で戦い敗れ、蝦夷共和国は幻に終わった。後に許されて、開拓使に迎えられ、北海道開拓に貢献した人物である。しかし、明治元年といえばまだ、蝦夷地 (北海道)では炭鉱も発見されておらず、列車も走っていなかった。当然ダルマストーブはなかったはずだが… そんなこと「なんもさ!」

065 なんもさストーブ・正面

写真・なんもさストーブ
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