札幌デジタル彫刻美術館   019 希望

基本情報

[台帳番号]019
[作品名]希望
[作 家]山内壮夫.北村晋平他
[設置年]1971年
[設置場所]北1条西1丁目、市民会館前庭南西角
[所有者]札幌市教育委員会
[材質・構造] 本体材質 : セメント
   高270x横150x幅** (cm)
台座材質 : 花崗岩
   高53x横80x幅72 (cm)
[写 真]1 仲野三郎(No726)、2 松原安男
[記 事]松原安男

以上、基本情報

[解 説] * 鳩を両手でかざして共に飛び立たんとしているような女人像《希望》は、札幌丸井デパートが昭和30年(1955年)、創業85年を記念に際して贈呈する計画がなされ、札幌市の紹介によって、山内壮夫に制作を依頼した作品。昭和33年(1958)8月、札幌市民会館竣工にあわせて設置された。 高さ2.70㍍ 白セメントのざらついた独特の肌合いがテーマとマッチして、見る人に清楚な優しさを感じさせ、同時期に完成した札幌テレビ塔とのツーショットは、札幌観光のPR写真に欠かせない素材のひとつといえる。  セメントによる彫刻は1950~60年代にかけて多く作られた。それには1951年から東京の日比谷公園で、セメント会社の素材提供による野外彫刻展が始まったことが大きな引き金になった。山内壮夫もこの展覧会に何度か参加している。セメントはブロンズに比べはるかに安価であり、作者自身でも扱えたことなどから一時期急速に広まった。しかしセメントによる作品の多くは、心棒の鉄がさびて浸みだしたり、風化や亀裂などが生じ易かったりという耐久面での問題があり、その後あまり用いられなくなった。その点この作品は、保存状態が良く、山内壮夫の代表的な作品ともなっている。台座製作は、石の彫刻家としても知られる札幌出身の山本一也が担当している。 

019 希望・正面

写真・希望 正面
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写真・希望
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