基本情報
[台帳番号] | 114 |
[作品名] | 残響 |
[作 家] | 中村晋也 |
[設置年] | 1983年 |
[設置場所] | 北1条西15丁目、知事公館前庭 |
[所有者] | 北海道庁知事公館 |
[材質・構造] | 本体材質 : ブロンズ 高**x横**x幅** (cm) 台座材質 : 花崗岩ブロンズ 高**x横**x幅** (cm) |
[写 真] | 1 仲野三郎(No836) |
[記 事] | 松原安男 |
以上、基本情報
[解 説] 《残響》中村晋也 1983 知事公館
村橋久成は天保13年(1842)、薩摩藩島津一門の家老職を約束された名門の生まれ。開拓使に出仕してからサッポロビールの前身、麦酒醸造所をはじめ、葡萄酒醸造所、製糸所などを創設し、北海道産業の基礎を築いた。明治15年(1882)、開拓使廃止とともに職を辞して行脚放浪の身となり、明治25年(1892)神戸市外で没した。
その業績をノンフィクション作家の田中和夫が小説《残響》で取り上げたところ、鹿児島県出身の彫刻家中村晋也が感動して昭和58年(1983)《村橋久成の胸像》を制作、個人美術館である中村晋也美術館に展示した。中村晋也はこの胸像制作の前に、幕末の薩摩藩から海外へ留学した17人をモデルとした《若き薩摩の群像》を制作しているが、その群像の中に村橋久成が含まれていた。平成16年(2004)、「村橋久成胸像《残響》札幌建立期成会」が結成され、像の札幌移設を交渉。旧国鉄や文学の関係者、一般の人から約300件、700万円に近いお金が集まった。既存の像は移設が困難なところから新たに原型から鋳造され、明治9年(1876)の醸造所開業日にちなんだ平成17年(2005)9月23日、知事公館前に建立された。