長谷川流棒術は「表」「古伝水引」「変化十種二十本」「極秘」「口伝四箇条」よりなる。そのうち、「表」は一人形と組形がある。また、「表」の初本業の「水引」は、棒で打ち合う「組棒」と、小太刀との組形「組小太刀」、および太刀との組形「古伝の形」(表十四本と言う)がある。

〈表の部〉 
 伝書「天逆鉾の巻」より伝わる「古伝水引」「変化十二種二十本」に入る前に長谷川流棒術の基本的な動きを身につけるために作られた基本の業。
特に一本目の「水引」は長谷川流の基本となるべき大切な形である。

一本目   水引   (みずひき)    
二本目   引棒   (ひきぼう)    
三本目   辻固   (つじがため)   
四本目   腰巻   (こしまき)    
五本目   下座   (げざ)
六本目   かけぬけ (かけぬけ)
七本目   小手返し (こてがえし)
八本目   眼つぶし (がんつぶし)
九本目   もどき  (もどき)
十本目   下り帯 (さがりおび)
十一本目 下り藤 (さがりふじ)
十二本目 みせ棒 (みせぼう)

※表の技については一人で棒を遣う「一人形」と二人で向き合いお互いに棒を遣う「組形」がある。   
〈天逆鉾の巻序文〉
 流儀の思想が書かれている。

〈古伝水引の部〉

 伝書「天逆鉾の巻」に記された基本業で、正式には「表十四本」と呼ばれている。
 十四本の動き(業)から成るが一連の動きは「表一本目水引」と似ている部分が多い。
 

〈変化十種二十本の部〉

 一本目 車輪(しゃりん)     二種あり
 二本目 波瀾(はらん)      二種あり
 三本目 横雲(よこぐも)
 四本目 日月(にちげつ)     八種あり
 五本目 破軍(はぐん)
 六本目 虎乱(こらん)
 七本目 獅子(しし)
 八本目 臥龍(がりゅう)
 九本目 飛龍(ひりゅう)
 十本目 天逆鉾(あまのさかほこ) 二種あり

〈秘傳の部〉 
 

流儀の体系