『1日に24時間もあるじゃないか〜時間を味方にする50のヒント』中谷彰宏/PHP文庫
スウ(2004.4.9)●のんびりするには?
この中谷彰宏さんという人はものごとや人生をいちいちF1レースに例えたりしてコンマ一秒もムダにしないぜ!人生「何年生きたか」じゃない、どう生きたかだ!みたいにぶりぶりやる気のある人です。
文章も、センテンスが短くてキャッチフレーズみたいに読みやすく、いかにも飛ばして書いたというか、エネルギーが伝わってきます。
私のようなのんびり者はハハーとひれふしてしまいそうです。
でも、読んで良かった、ためになったと思います。まず、自分がいかに無駄な時間の使い方をしていたかよく分かりました。
よくなんだか分からないけど忙しい時間がないとか言ってますが、それは何かに取り掛かるまでにぐずぐず思い悩んだり面倒がったり、着替えや支度に手間取っていたり、片づけがなってなくてモノを探し回ったりするので、自分で意識していないちょっとづつの時間を自分で捨てているようなものだったのです。それで実働時間がそれほどとれずにまた別の用事が出来てしまったりするため、常に追われている感じがしてしまう。
ちゃんと出来るまで・・と思って後回しにしているうちに結局やらなかったりするのも、次のことが集中して出来なくなるからその気にしている間も無駄だとか。
このぶりぶりやる気のみなぎってる中谷さんは、「まず力をぬけ」とか計画に1割時間を割いて効率よくやんなさいよと言っていてなるほど・・と思いました。
「のんびり」したかったら、まずそういう無駄な時間を無くそうと努力することで時間が生まれるし、その中で余裕が出てくるものなんだなあ、と気がつきました。この歳で、遅いんだけど。
焦ってやると失敗するからゆっくりやろう、というのは間違いで、スピードをあげようと集中してやった仕事のほうが質が高いとか、「面倒くさいから後で・・」を「後でやるのは面倒だから今やろう」と考え方を転換する事ができました。
そんな事は考えてみれば当たり前ですが、ちゃんと言われないと意識できなかったりもしますよね。こういう本をたまに読むのもいいものだと思いました。
『幸運と成功の法則』船井幸雄/グラフ社
REI(花日和vol.15)船井幸雄といえば、有名な経営コンサルタント会社、船井総研の経営者であることはだれでも知っているか聞いたことがあるのではないかと思います。
本のタイトルは「幸運と成功の法則」ということで、いかにもビジネスで成功するためには・・・のようなイメージを持ちますが、読んでみるとビジネスのことだけのような狭い範囲ではなく、人間の生き方や、精神世界のことが書かれているのでちょっとびっくりしました。
船井氏は職業上、たくさんの経営者たちに会ってきて、どのように生きれば「幸せ」になれるか、どのようにすれば「成功」できるかについて、何万件という実例にふれて、それをルール化して仕事に活かしてきたとのことです。
「幸せ」や「成功」は、仕事ができる、できないということではなく、人間の生き方そのものに関係があるということが書かれています。
このような「生き方」本は他にもいろいろと出版されていますが、船井氏のようなビジネス界で成功している方が書いているとなんだか説得力があって、素直に納得してしまいました。
この本を要約した本で「上手に生きるルールとコツ」という本も出ていますので、そちらもおすすめです。
船井氏流に言うと「幸せ」というのは、自分が幸せだと思えば、その人は「幸せ」なのだそうです。そして、多くの人から「あの人は幸せな人だ」と思われれば、思われた人は「成功した人」なのだそうです。
何かと生きづらくなっている今日この頃。こういった本が必要になってきてるのかなと思います。