公害防止管理者とCMfgE
この2つの資格は私が以前取得したものである。いずれも機械設計を生業としている時に取得したが、その理由は全く異なる。共通しているのは勉強にはなったが、あまり役に立っていない事である。
公害防止管理者は水処理プラントの設計をしている時に取得した。この資格はプラントの設計者には必要でなく、プラントを使用する側が必要なものである。機械設計者としてプラントのハード部分のみに目を向けていてもよかったのだが、上流側の処理プロセスの決定にも関心があったので化学屋さんとも交流があった。彼らが勉強のために公害防止管理者の資格を取得していたので、では私もと挑戦したわけだ。前年に試験に失敗した化学屋さんもいたと聞いていたので、結構まじめに勉強した。試験終了後、答え合わせをした。あと1問正解だったら合格だったのにと、あきらめていたが、翌年3月の官報に名前が載った。ぎりぎりの合格だったのだろう。30年前の話である。
CMfgE(Certified Manufacturing Engineer)の方だが、2001年に取得した。9.11テロ以前の事で、アメリカ大使館での認定書授与式が思い出深い。きっかけはSME東京支部からの勧誘だった。社内に勉強会を立ち上げて、約1年半の勉強の後受験し、資格を得ることが出来た。世界的な資格を取得する事に魅力もあったし、生産技術への理解を深めて設計の質を高めたいという期待もあった。この資格は特にアメリカで認知度が高い。一部の工作機械メーカーでは資格取得者を優遇している。私のところではご褒美に図書券をもらった。 余談だが、本学では精密工学講座で生産技術を学ぶ事ができる。 学生達と話をしていると、「就職希望は生産技術部門です。」と言う声が多い。尤もと思うが、生産技術をアドバンテージにして、製品開発部門も狙って欲しいという思いもある。 (2005/9/16) 戻る Home |