水泳

 スポーツジムで泳ぐ習慣はずっと続いているが、毎回30分1500mの負荷を課すようにしたのは、昨年夏休み中にジムが子供向けの水泳教室の枠を増やしたため、「はやく」のコースが私が行く時間帯では使えなくなったからだ。

 ならばと、「ゆっくり」のコースで時間をかけて泳ぐことにした。1つのコースを往復するのだが、ゆっくりといってもスピードは様々だ。前が詰まればスピードを落とすか、反転して戻りのコースに切り換えるしかない。
様々な人の中で、ターンをする時に私が後ろに迫っていることに気が付くと譲ってくれる人がいる。その人はいつも1時間で2200m泳ぐという。私より数年年上で、継続は力というがすごいものだ。本当にすごいのは風呂で後姿を見る時だ。私は密かにエジリさんと呼んでいる。この年になると、前より後姿の方が大切と思う。
私はプルブイで泳ぐ事が多かった。泳ぎのバランスは良くなったが、後姿は鍛えられなかった。

 最近は「はやく」のコースで泳いでいる。平日は自分のペース泳ぐことが出来る。日によって1500mの時間は30分-1分から+2分位で変化する。周囲や体調に左右される。しかし気力的に30分位泳ぐのがいっぱいだ。
 50年昔、体育の時間に「遭難しても30分泳げれば助かる確率が高い」からと、30分でどれだけ泳げるかという記録を取ったことがあった。私は5分も持たなかったが、トップクラスは泳ぎ続けて「おぅ1500いったか」と竹完(先生)に褒められていたと記憶している。今の私なら褒めてもらえるだろうか。

 休日になると雰囲気は一変する。若い人が泳ぎに来るからだ。プールにはそのコースで一番遅い人が優先というルールがある。「ゆっくり」のコースではそれもいいが、「はやく」のコースでそれを適用するのは矛盾すると思う。だから速い人には譲る事にしている。こちらが予想するよりも速くて、あっという間に追い越していく人もいるが、それもいい。
 同系列の近隣のプールでは「戻りのコース5m以内に人がいる時はスタートしない」ルールがあるのだが、ここではない。だからこちらがターンする直前にスタートする人が結構いる。私より速いスピードで先に行ってくれるならいいが、そうでない事が多い。だから私はターンまで5mを切ると泳ぎをコース中央に寄せて、スタートして欲しくない意思表示をするのだが、それでも狭い間隙をぬって出ていく人がいる。
 平日に私が密かにマルタさんと呼ぶ人にたまに出会う。いつも私がターンする直前に泳ぎ始め、次のターンのすぐ後で追いつく。こちらが気が付かない時は追突する。最初の25mは全力で泳いで、自分は速いと確認した後はゆっくりと平やバタ足で泳ぎ始める。だから矛盾すると思うのだ。せめて私の後ろから泳ぎ始めてくれれば、追いつくまでに時間があっていいのだが。

 時々、私がターンするのに合わせてスタートする人がいる。「あなたとリレーをするつもりはない」と言ってやりたいが、どんなつもりなのだろう。初めてこれを経験した時は唖然として見送ったが、その後は私も躊躇なくターンする事にした。大抵即追いついて追突することになる。コンマ数秒後に何が起るか予想できないのだろうか。
 あえて追突するのは、クルマの直前横断を連想するからだ。相手は止まってくれると勝手に思い込む人なのだろう。この手の人はチョット心配だ。  (2017/4/1)


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