嵌合(かんごう)
先日学内で、電車の車輪は車軸にどうやって固定されているかという事が話題になった。「JRのOBから焼嵌めをしていると聞いた事が有る。」との情報があって、Webで調べてみた。
キーワードを車輪と焼嵌めから、車輪と圧入に換えて検索してみたら、多くの情報を得る事ができた。
大きなプレスを使用したり、油圧で穴を拡げながら、圧入しているとの記述を見つけた。
一方焼き嵌めだがつい、馬車の車輪に焼いた鉄製のタガを嵌めるのを連想してしまう。しかし工業的には精密スピンドル等、精度を気にする軸への軸受などの組込みや、圧入が困難な形状の場合に行われている。又火炎は温度管理が難しく、酸化皮膜の発生が避けられないので、間接加熱にしか使用されない。天ぷらのように穴側を200℃位の油に浸漬したり、高周波誘導加熱(IHヒーターと同じ原理)により加熱し、冷めないうちに軸側に挿入する方法が一般的だ。特に高周波誘導加熱は焼き嵌めや調理だけでなく、焼き入れ、焼き鈍し、乾燥など多くの工業用加熱に用いられている。
昨年「-196℃」というチューハイが発売された時、初期のCMは液体の中を果物が漂っている映像だった。これをみてピンときた。-196℃とは液体窒素の沸点である。果物は液体窒素でフリーズドライされた後、粉砕してアルコールと混ぜてチューハイが作られると理解した。全く知らなかった訳ではないが、酒とは発酵によって造られるとの思いもあるので、具体的に工程を連想させられてちょっと興ざめだ。その後、これに対抗するように、「果汁そのもの発酵のお酒」が発売された。両方を飲み比べてみた。私は前者の方が口に合う。 戻る Home |