目玉焼き

 何でもいいから料理のレシピをスペイン語で書けと言われて、一番簡単な料理として目玉焼きを選んだ。しかしそれではすぐに終わってしまうので、NHKのためしてガッテンにあった、濃厚な味の卵焼きの作り方をスペイン語に訳した。
 レシピは添削されて真っ赤になって戻ってきたが、スペイン人講師は手間の掛かるレシピの拙いスペイン語訳を理解しただろうか。

 目玉焼きは英語でfried egg、スペイン語でhuevo fritoというのだが、両方とも「卵のフライ」の意味だ。意味が分からず、フライパンで焼くからfritoかなと思っていたがちょっと違うようだ。ソテーsaltearとも異なる、揚げ物と同じように作られるようだ。

 今思えばイギリスに出張してホテルに滞在した時、朝食はカリカリのトーストと目玉焼きなどのまさにイングリッシュブレックファーストだった。目玉焼きの裏側はフラットでなく、中央の黄身の部分は丸く膨らんでいた。何か型に入れて焼くのか、それにしては形がきれいな曲面で不思議に思っていた。
 謎がとけた。油に浮かせて焼いていたのだ。早速私もトライしたが、適切な油温をまだ見いだせていない。
 卵のフライなんて何とカロリーが高いのだろうと思われるかもしれない。しかし、スペイン人はオリーブオイルを使うから、コレステロールを抑制するような健康成分も取っていると、LA DIETA MEDITERRÁNEAの研究にある。

 先日、再びレシピを書く機会があった。ある料理サイトから肉じゃがを選んで翻訳した。切るはcortarだがどんな形に切るかは翻訳が難しい。玉ねぎのくし型切りは理系が訳すとcortar radialmenteだろうか。もっと気の利いた訳があるはずだが。人参の乱切りとかジャガイモのひと口大はどう訳すのだろうか困った。翻訳はすべて、切るで済ませたが。 (2016/7/1)


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