メインの『PASTA WITH VEGETABLES IN TOMATO SAUCE』は、今回は最初からガスストーブで湯煎にかけて
おきます。しっかり熱々になるまで加熱して皿に空けると、ネリネリのフジッリと沢山の野菜が、トマトソースをまとって
出て来ました。甘酸っぱく爽やかなトマトの香りがふわりと漂い、これは本当に美味しそう。
まずは一口。おお!第一印象そのままの、鮮やかかつ爽やかなトマトの味わいが見事!フジッリは思ったよりもふや
け切っておらず、流石にアルデンテとはいきませんが甘酸っぱいソースの旨味をしっかりと受け止めています。野菜も
豊富で、ざっと見たところニンジン、コーン、セロリ、インゲン豆、マッシュルーム、パプリカ、グリーンピース、トマト、と、
何とも色鮮やか。何かこう、見ているだけで楽しくなりますね。一見しただけで暗澹たる気持ちになってしまったパスタ
アルフレッドソースとはえらい違いです。
甘酸っぱさはかなりはっきりしていますが、野菜が半分近くを占めているせいか濃厚な感じは無く、むしろ瑞々しい味
わいになっています。ただ、それだけにメインの一品としてはやや物足りない感じもしないではありません。ここにタバス
コ様の一振りでもあれば、味が引き締まって一層美味しくなると思うですが、今回はシーズニングの小袋が入っていま
した。
しかし味は十分満足です。見た目以上に食べ応えもありました。
『クラッカー』は相変わらずのサクサク感とほのかな塩気がいい感じで、メインの爽やかな甘酸っぱさとよく合います。
割ったクラッカーにトマトソースをつけて食べると、もう言う事なし。クラッカーの一番美味しい食べ方はこれかもしれま
せん。
『ピーナッツバター』ですが、メインディッシュの爽やかさを必死に否定するかのような鈍重かつ粘着質な味わいで、
さすがにゲンナリしてしまいます。味自体は悪くないと思うのですが、もうちょっと柔らかくして、塩気と甘味を足せば食
べ易くなると思うんですけどねえ…。こればかりは何回食べても慣れません。
『パウンドケーキ』は、久しぶりのレモン&ポピーシード風味。かなり激甘で、甘味が苦手な私にはややツライですが、
バターとレモンの風味が効いていて、とても美味しく頂けます。ポピーシード(芥子の粒。アンパンに乗ってる奴ですね)
のプチプチした食感も心地よく、なかなかスグレモノです。
クラッカーとピーナッツバター、パウンドケーキで口の中の水分をかなり持って行かれますが、今回の粉末ドリンクは
『アイスティー』と『アップルサイダー』というあっさり系が2つ付いているので心強いです。どちらも規定の6オンス(約170
ml)の冷水で作りましたが、アップルサイダーはちゃんと搾ったリンゴの風味がするし、アイスティーは紅茶独特の渋み
がいい感じです。やや人工っぽさはありますが、粉末ドリンクとしてはかなり上出来と言えますね。
最後は『CHERRIES PITTED SWEET HALVED MARASCHINO』。今回初めて見る食品ですが、そのまんま直訳
すると“半割りにして種を抜いたサクランボを甘いチェリーリキュールにつけこんだもの”です。いわゆるドレンチェリー
ってやつでしょうか?恐らく私の苦手な甘味なのだと思いますが、最近はさすがに新メニューに当たる事が少なくなっ
てきたので、ちょっとワクワクしながら開封です。
真っ赤なサクランボグミみたいなのがごろごろざーっと出て来ました。一口齧ると、角砂糖を舌にのせたかのような
あからさまな甘味が直撃です。うぬぬ、これはツライ。一かけらでも相当な甘さですが、これが数えてみると30個ほど
あります。何とか2つ目までは食べましたが、残りはゴメンナサイゴメンナサイと謝りながら捨ててしまいました。一応
マラスキーノ酒で大人っぽい味わいにはなっているのですが、私には拷問でした。
しかし、米軍の兵隊さんは、あれを一袋食べきってしまうのでしょうか?信じられません。パッケージを見ると、一袋で
200kcalと書いてありました。へー、意外と低カロリーなんですね。500kcalは有るかと思いましたが。まあ、甘いものが
好きな方にはたまらない味かもしれません。
一品一品のキャラはやや薄いのですが、甘味・酸味・塩味・旨味と食感を巧みに組み合わせ、全体としてはかなり秀
逸なメニュ−構成だったと思います。実際、メインのパスタはベジタリアンメニューのなかでも屈指の出来でしたし。
例えるなら、地味な選手ばかりだったにもかかわらず、それぞれの持ち場で持ち味を十分生かして頑張ったら甲子
園に行けちゃったよオイ!という感じでしょうか。
サクランボのリキュール漬けに関しては頂けませんでしたが、これは個人の味覚の問題ですから仕方ありませんね。
これを食べて感動する人もいて当然だと思います。
敢えてひとこと言わせていただくとすれば、タバスコ様が入っていなかったのが画竜点睛を欠く、でしたでしょうか。
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