No.16 CHIKCKEN WITH NOODLES




    今回で7つ目の試食となった米軍MREですが、メニューNo.16 CHICKEN WITH NOODLESです。パッケージを持
   ちあげると中からはシャカシャカと言う音がします。この音はプレッツエルかな?あれ、美味かったんですよね。今回
   は当たりメニューかもしれないなあとウキウキしながら開封すると、内部でM&Mチョコが大爆発を起こしていて、粉々
   に砕け散ったチョコレートがザラザラと出て来ました。
うーん、音の正体はコレであったか…。






【内容】
1:CHICKEN VEGETABLES AND NOODLES IN SAUCE
(鶏肉と野菜の麺料理)    2:RASPBERRY FLAVORED
 APPLESAUCE
 (ラズベリー風味のアップルソース)
3:フルーツバー   4:粉末ココア   5:ベジタブルクラッカー
6:チョコレート    7:チーズスプレッド    8:粉末コーヒー
9:粉末ミルク    10:砂糖    11:塩
12:ウェットティッシュ    13:タバスコ    14:粒ガム
15:マッチ    16:ティッシュペーパー    17:スプーン
18:加水式加熱剤





 


    気を取り直して、まずはメインのレトルトを加熱剤にセット。レトルトは以前のジャンバラヤと同じく、濃緑色ではなくク
   リームっぽい薄緑色でした。これはどういう色分けなんだろう。ちなみに今回の加水式加熱剤は当たりらしく、すぐに発
   熱して盛んにガスを噴出しています。
    粉末ドリンクは定番の『ココア』です。今回は規定の6オンス(約170ml)では無くちょっと多めの8オンス(約220ml)の水
   で作ってみると、さっぱりしたココアになりました。私としてはこれ位の方が好みですね。


    次は今回初のお目見えとなる『FIG BAR』ですが、一体何があったのかパッケージの真ん中あたりが思い切り突か
   れたように潰れていて、まるでジャイアンのパンチを顔面にめり込ませたのび太くんのようになっています。先程の爆
   発したM&Mチョコも同じタイミングで潰れたようですが、MRE試食7個目にしてとうとう事故モノを引いてしまった模様
   です。
    幸いフィグバーはパッケージの破損は無く、開封すると甘い香りとともに真っ二つに折れた焼き菓子が出て来ました。
   大きめの春巻きを平べったく潰した様な形で、折れた所から中のフィリングが沁み出して内出血の様になっているの
   が不気味です。

    とりあえず品質には問題は無さそうなので、まずは一口。しっとりと湿ったクッキーみたいな生地が少々油っぽく、歯
   にへばりつく感触ですが、中のフィリングはさっぱりした甘さで、結構美味しいなあ、これ。水分を飛ばしたジャムの様
   なフィリングですが、これ何の果物だろう。レーズンの様なプルーンの様な風味があり、小さな種がプチプチと潰れるの
   が心地いいです。熱い紅茶なんかで食べたら美味しそうだなあ。
    ちなみに後から調べたのですが、フィグ(fig)とはイチジクの事でした。ああ、そう言えばそんな味でした。


    レトルトの『RASUPBERRY FRAVORED APPLESAUCE』を開封。リンゴのシロップ煮みたいなのを期待していたの
   ですが、中からはチャツネ状のソースがドロドロと流れ出してきました。見た目の悪さにやや怯みつつ食べてみると、
   酸味の効いたすりおろしリンゴそのまんまでした。
紙箱にはラズベリー風味とあり、そのせいかかなり酸味が強いので
   すが、ココアとフィグバーの後なので舌がスッキリしてなかなかの美味です。見た目が病人食と言うか流動食っぽいで
   すが、結構気に入りました。


    『ベジタブルクラッカー』はカリカリとした歯応えで、この香ばしさも嬉しいですね。粉っぽくない分、クラッカーよりも食
   べやすい気がします。緑黄色野菜らしい香りも残っていて、なんだか体に良さそうな気がします。
    『チーズスプレッド』。これ、好きなんですよね、個人的に。はっきりした塩気があって、甘味の多いMREの中では貴
   重な存在と言えます。
ねっちりした食感も、カリカリのクラッカーと相性がいいです。


    さて、そろそろメインの『CHICKEN VEGETABLES AND NOODLES IN SAUCE』に行きましょう。しっかり熱々にな
   ったレトルトを開封すると、ツナ缶みたいなネコ缶みたいな、不思議な香りが立ち上ります。皿に空けると、ひと口大の
   鶏肉と短くカットされたタリアテッレと野菜が、濃厚なソースにまみれて出てきました。このソースが、妙な糸を引く様な
   粘りがあってちょっと不気味です。

    食べてみるとそう変な味ではなく、まろやかでクリーミーな味でしたが、何かもう一つ、最後の一押しが足りない味だ
   なあ。
アクセサリーパケットにあったタバスコ様を振りかけると、思い出したかのように味がはっきりして美味しくなりま
   したが、何かこう、何かを入れ忘れた様な味ですね。
    鶏肉はかなりパサついていて味が無く、容赦なく歯のすき間に挟まります。目をつぶって食べたら、硬めのツナ缶み
   たいな食感です。コマ切れの野菜はニンジン、タマネギ、セロリ、パプリカ。決して不味くはありませんが、何かが決定
   的に足りない味
なので、タバスコや塩が必要だと思います。


    最後は見事に砕け散ったM&Mチョコ。一つつまんでみると、ほのかにカビ臭い様な鶏糞臭い様な、雨の日の布団
   押入れの奥の様なニオイがします。
味自体はそうおかしくなかったので、全部食べてしまいました。




    メインの鶏肉と野菜の麺料理ですが、評価は微妙な所です。主役の力量不足は否めませんが、脇を固める役者の
   サポートで何とかなった、
というメニューでした。甘、塩、酸、辛のバランスが取れていて、他のMREにありがちな“甘
   味だけでお腹いっぱい”感
が無いのがよかったのかも。
    食後に紙箱の食品原材料表示を眺めていたら、『BONITO FISH EXTRACT』とありました。直訳すると『カツオエキ
   ス』、いわばカツオダシですか。
成程、道理で開封した時にツナ缶みたいな匂いがした訳です。カツオの身をゆでて干
   して何度もカビづけして…という鰹節の行程を経て取ったエキスかどうかは分かりませんが、米軍の戦闘糧食にカツ
   オダシが使われているとは意外でした。

    あと、アクセサリーパケットにはツゥースピックが欲しいですね。私ももうオッサンなのか、歯のすき間に挟まる鶏肉
   の繊維が気になって仕方ありませんでした。




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