先ずは粉末飲料のICE TEA DRINK MIXから開封です。さらさらとした茶色い粉末を6オンス(170cc)の冷水で溶か
すと、美味しいアイスティーの出来上がり。今回は冷蔵庫でしっかりと冷やした水を使ったので、グラニュー糖の溶け残り
が出ない様にペットボトルでしっかりとシェイクしたのですが、そのおかげで随分アワアワのアイスティーになってしまいま
した(笑)。真っ白いクリーミーな泡がなんだか黒ビールみたいで、これはこれで美味しそう。
続いて、もうすっかりお馴染みになったFRENCH VANILLA CAPPUCCINO。上部を切り取ったパッケージに直接6オン
ス(170cc)の冷水を入れ、きっちりとチャックを閉じてしばらくシェイク。カップにあけると、シナモンの香りも鮮やかなカプ
チーノがとろりと出てまいりました。キツイ甘さは相変わらずですが、程良い苦味もあって結構美味しいんですよね、これ。
試食を行ったのはまだ暑い時期だったので冷水で作りましたが、寒い日なら加熱剤で作ったお湯でも美味しく頂けそう
です。
続いて、随分久しぶりのWHEAT SNACK BREAD。2008年版の試食に入ってから姿を見なかったので、てっきり廃止
メニューになったのかと思いましたが、しっかりと生き残っていました。最初は独特のモサモサした口当たりと古畳の様な
ニオイに違和感を覚えましたが、ほのかに小麦の甘さもあり、慣れるとこれが結構イケるんですよねぇ。
それにしてもスナックブレッド、しばらく見ないうちに妙に美味しくなっている様な…?モサモサ感は相変わらずですが、
以前のものに比べると微妙にふっくらとした食感があります。木造家屋の押し入れの奥の様なニオイも弱くなっていて、随
分とパンらしくなった気がします。その分、やや物足りない様なアクが抜けた様な寂しさもありますが、これはスナックブレ
ッドの進化と受け止めるべきでしょう。
そして私の好物である、CHEESE SPREAD WITH JALAPENOS!コクのあるチェダーチーズにハラペーニョの香りと
辛味を効かせた一品ですが、これがスナックブレッドとよく合います。なんでもないありふれた組み合わせですが、実にし
みじみとした美味しさがあるなあ。
またこの、スナックブレッドとカプチーノの相性が、予想以上に素晴らしかったのも嬉しい誤算でした。カプチーノの強い
甘味がスナックブレッドで緩衝され、コーヒークリーム味の菓子パンを食べている様な、不思議に懐かしい味わいになる
のがいいなあ。
さて、そろそろメインのレトルト2品が温まってまいりました。今回も加熱剤はいい仕事をしてくれて、レトルト2つとも既
に熱々。一時期はその信頼性に大きな疑問がつきまといましたが、パッキングを2重にする事で、安定した品質を維持
できるようになったのはお見事です。
まずはCHICKEN BREAST FILLET,SEASONED,GRILLEDを開封。中からは僅かなスープ分とともに、鶏胸肉の形
をしたチキンの塊がごろりんと出て来ました。ぷんとスモーキーな香りが漂い、ほんのりピンク色の鶏肉表面についたチ
ャコールの焼き跡が実に美味しそう。まずは一口。
うん、以前食べた時と同じ、鶏胸肉を滑らかに挽いて固めた、ジューシーなチキンナゲット風の味わいです。やや化学
調味料っぽさはありますが、MREの中では異色とも言えるこのあっさりさっぱり風味、悪くないですね。
今回はBARBECUE SEASONINGの小袋が同封されていて、どうやら途中からこれで風味を変えて食べる事も出来る
模様。試しに少し振りかけてみますが、おお、これは美味しい!香辛料の強い香りが鶏臭さを消し飛ばし、あっさりな中
にも力強さを感じさせる味わいになりました。辛味は殆ど無く、鶏肉の繊細な持ち味を損なうことなく奥行きを広げてくれ
るいいシーズニングですね。これ、市販されてないのかなあ。
そしてもう一方のレトルトである、CORNBREAD STUFFINGを開封。うん?何だかやけに不気味なシロモノが、ズルリと
出て来ました。その様子は以前試食したCHEESE VEGGIE OMELETを彷彿とさせ、楳図かずおがデザインしたクリー
チャーっぽい雰囲気がプンプンです。表面によったレトルトのシワが、何だか苦悶するジミー大西の顔に見えてしまい、
著しく食欲を減衰させてくれます。しかし醤油に胡椒を混ぜた様な、ちょっと美味しそうな香りもあるなあ。とりあえず食べ
てみるとしましょう。
んん〜?なんだこりゃ?醤油と牛乳、黒胡椒、ドライフルーツを混ぜた調味液に食パンを浸して、ぐっと圧縮した様な
この味わい…。何と言えばいいのかさっぱり分からないシロモノであります。パンでもなければプディングでもないし、う
ーん…。
あえて誤解を恐れず表現するとすれば、パンを焼こうと思ったけど小麦粉が無かったので、家畜の配合飼料で作って
みました!それを醤油と牛乳で煮込んで床に置いておいたら、たまたま遊びに来たクラッシャーバンバンビガロが踏ん
づけてしまいました!…という感じでしょうか。
よく見ると内部にはワラビの茎みたいなのも入っていて、ワケワカラン度数がぎゅんぎゅん上昇して行きます。正体が
わからないものを食べるスリルとサスペンスを満喫できますが、こと戦闘糧食に関してはちょいMである事を公言して
憚らない私でも、これを食べるのはかなりツライものがあります。
正直不味いのでなかなか食が進まず、ちびちびとしか口に入らないので食べても食べても減ってくれません(泣)。
さらにもう一品、今回初のお目見えとなるCARAMEL APPLE RANGER BARです。どうやらエナジーバーの類だと思
いますが、随分大きいですね。とりあえず一口。
ううっ、甘っまああああ。しかも異様にボソボソした口当たりなので、口の中の水分をあっという間に持って行かれ、慌
ててアイスティーで流し込みます。はっきり言って、ただのでかいクッキーですね。一応リンゴとシナモンの香りはあります
が、なんというかこのあからさまな甘味、ちょっと私にはキツイです。しかもこれ一本で普通のクッキー6枚分位あるので、
何と言うかトホホだなあ。コルトガバメントのグリップぐらいあります。
しかし高カロリーで消化吸収はよさそう、繊維質も豊富です。戦闘糧食としては十分な実力を持っている事は間違いな
いですね。甘いものが好きな人なら、けっこう嬉しいかも。
最後はPIECEと書かれた袋菓子。中からはM&Mチョコみたいな粒チョコが62粒、ざらーっと出て来ました。また甘味
かよ…とゲンナリしてしまいましたが、んん?これ中身はチョコじゃないですね。このどこかで食べた様なネッチリした食
感は…ピーナッツバターか!
しかしこの、甘いピーナッツバターというのも随分懐かしいですね。小学校の給食以来かな?いつもの袋入りのピーナ
ッツバターに比べるとかなり食べやすくなってはいますが、やっぱりこの甘さがちょっと…。3粒ほど食べて、冷蔵庫に仕
舞い込んでしまいました。
前半にあっさり&塩味のメニューが続き、後半は濃厚でキツイ甘味の連打を食らうという、ちょっとしんどい試食でした。
食べる順番をしくじったのですが、こう甘味と塩味がはっきりした食事というのもなあ。本来その間に入って調整してくれる
筈のコーンブレッドスタッフィングが、もうこの上ないぐらいに何をしたいのかさっぱり分からない味だったので、最後まで
一つのメニューとしてのまとまりに欠ける印象を受けました。
それぞれはそれなりに美味しいのだと思いますが、チームワークが乱れるとこうも支離滅裂になってしまうとは。例える
なら、チームプレイが出来ないダメなアストロ球団!と言っても過言ではないメニューでありました。
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