まずはパッケージを開封です。今回はレトルトが二つ入っているので、何だか得した様な気がしますね。エンチラーダ
のレトルトはデコボコと立体的で、大きな塊が中に入っているのが分かります。これを加熱剤で温める訳ですが、一度
に一つしかパックに入らないので、加熱しているパックの下にもう一つのレトルトを敷く事にします。果たしてこれで、どれ
だけ温まってくれるやら。
粉末ドリンクは『グレープビバレッジ』です。灰色がかったスミレ色の顆粒を12オンス(約330ml)の水で溶かすと、真っ
黒な液体が出来上がってちょっとびっくり。なんだかイカ墨みたいですが、飲んでみると意外にもあっさり風味のグレー
プジュースでした。ほのかな甘味がいい感じで、MREの粉末ドリンクの中では出色の出来かも。欲を言えば、もうちょっ
とタンニンっぽい渋味が欲しい所でしたが。
続いて、今回初お目見えの『チョコレートチップクッキー』。パッケージを開けると、これが粉々に砕け散っておりました。
暇だったので、発掘された土器のかけらを組み上げる考古学者の気分になって再現してみると、直径8p程の大ぶりの
クッキーが2枚できあがりました。一欠片つまんでみると、完全に水分が抜けてボリボリした食感です。甘い事は甘いの
ですが、チョコのビターが効いていてなかなか美味しいなあ。甘さ控えめのグレープジュースとの相性も実にイイですね。
ここで加熱剤の様子を見ますが、かれこれ10分程経っているのに殆ど温まっていません(泣)。4ピースに分割された
加熱剤のうち1つしか発熱しておらず、どうやら今回もハズレの加熱剤を引いてしまった模様。急遽イワタニのガススト
ーブを用意し、湯煎で温める事にしました。
次はお馴染み、『ベジタブルクラッカー』。これ、普通のクラッカーよりも美味しいです。カリカリとした歯応えが心地い
いなあ。
そしてこれも今回初お目見えの、『ハラペーニョチーズスプレッド』。普通のチーズスプレッドも好きですが、そこにハラ
ペーニョが入る事でどんな味になるのか、辛いもの好きな私には非常に興味があります。
見た目は殆ど変りませんが、まずは一口。んー、塩気の効いたいつものチーズスプレッドの様な気がしますが、後か
らじわじわと辛味が効いて来て、これはなかなか美味しいですね。チェダーチーズのコクと塩気が、ハラペーニョの爽
やかな辛みと違和感無くマッチしていて、クッキーの甘味に疲れた舌をリフレッシュさせてくれます。辛さも程良く、とも
すればメイン以外は甘味に走りがちなMREの中で、これは貴重な味わいですね。
カリカリとクリスピーなクラッカー、塩気と辛味の効いたコクのあるチーズ、あっさりした甘味のグレープジュース、ビタ
ーの効いたチョコクッキー、と、ここまではかなりバランスのいい組み合わせです。
さて、そろそろメインのレトルトが温まってきました。まずは『MEXICAN STYLE RICE』から。開封すると、以前食べた
メニューNo.22ジャンバラヤの様な、スパイスの効いたいい香りが漂ってきます。皿に空けて、一口。
おお!これは美味い!カレー臭くないドライカレーと言うか、ジャンバラヤをぐっとシンプルかつ鋭くした様な味で、実
にホット&スパイシー。具はコーンとレッドチリの欠片がチラホラしている程度ですが、これはビールが欲しくなるなあ。ど
うせなら、ライムを効かせたコロナがいいなあ。見た目はドッグフードっぽいですが、これは本当に美味いです。辛いも
の好きな人には特にお勧めすね。
続いて『BEEF ENCHILADA IN SAUCE』。熱々になったレトルトからは、真っ赤なソースにまみれた厚揚げみたい
なのが出てきました。食べてみると、折り畳んだトルティーヤがもっちりとした食感で、中の牛ひき肉はパサついたネ
コ缶みたいな感じです。
真っ赤なソースがかなり攻撃的に見えますが、食べてみると意外にもマイルドなグレイビーソース…かと思いましたが、
後からやっぱり辛さがじわじわとやってきました。しかしこれ、結構食べ応えがあるなあ。
ねっちりもっちりのぶ厚いトルティーヤがちょっと妙な味わいですが、長期保存の戦闘糧食と言う点を考慮すれば、
良く出来ている方だと思います。味もなかなかですし。
今回はかなりメキシカンテイスト溢れるメニュー構成になっていて、甘味の多いMREの中ではかなり異質な印象でし
た。ヒスパニック系の兵士を対象にしているのでしょうが、日本人の私の舌にもばっちり合いました。 しかしどれも美
味かったですね。特にメキシカンライスは◎です。今度手に入ったら、是非コロナを用意しなきゃ。
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