2014.12.06
という訳で、今年最後のお出掛けです。正規の自衛隊イベントではなくおまけ的な超個人的イベントではあ
りますが、富山県への所用のついでに陸軍旧立野ヶ原演習場の監的壕と、偶然ネットで見つけた超ステキなド
ライブイン“日本海食堂”に行って参りました!もう色々凄かったので、今回はフォントが不安定になっ
ていますが、自衛隊が殆ど出て来ない事を含めてあまり気にしないで下さい(笑)。
早朝まだ暗いうちに大阪を出発し、名神高速から北陸自動車道に乗り継いで北へ北へと車を走らせます。お
りしも日本海側にはこの冬一番の寒気団が押し寄せ、琵琶湖北端の木之本ICから先は只今絶賛チ
ェーン規制実施中。よりによってでかくて重いFR車で慣れない雪道だぜ、おまけに今夜は氷点下の日本海側
で車中泊だぜと、こみあげてくる変な笑いを噛み殺しつつ危険な山岳コースを無事通過。どうにかこうにか、
富山県の小矢部SAに到着です。
さて、この後はどうしよう。当初は午前中に富山県南砺市にある戦争遺跡旧立野ヶ原演習場監的壕を見て、
昼前には富山市内の日本海食堂へ向かう予定だったのですが、慣れない積雪区間で予想以上に時間を喰ってし
まいました。この調子では、日本海食堂につくのは昼過ぎになってしまいそう。店内の撮影も行いたいのです
が、他のお客さんがいる時間帯では迷惑になるし・・・。
よし、予定を変更して先に日本海食堂に向かいましょう。開店直後でお客さんが少ない間に撮影&昼食、そ
の後戦争遺跡へ向かう事にします。
という訳で滑川ICから一般道に降り、1040、旧国道8号線沿いにある私的超ステキスポット日本海食堂
に到着です!おおおおお、ここかあ。というか本当にあったのか・・・。
店の前は広大な雪原になっており、これは全部駐車場なんでしょうか。花壇とか側溝とか、雪に埋まってな
いだろうなあ。先月の山口駐屯地で草むらに埋もれた溝に豪快に脱輪してしまい、隊員さんに助けても
らった私としては慎重にならざるを得ません。
1100の開店まで少し時間があるので、とりあえず店の外観を見て行きましょう。一見してドライブイン
の形をとっていますが、農作業器具を販売している商店か古い車の整備工場に見えなくもない日本海食堂。降
りしきる雪によるモノトーンの色合いが、北陸に来たなあ・・・という感じです。
道路沿いの大看板には、アース渦巻き蚊取り線香のお色気娘が。その豊満な生足が寒々しさに一層の拍車を
かけています。
そして店の前に停まっているこれは、入手してレストアしたはいいものの、途中で火を吹いてしまい危うく
本物の消防車を呼びそうになった・・・というエピソードを誇る噂のレトロ消防車ですね。一体どこか
らこんなものを見つけ出してきたのやら。その奥にはこれまた古い青トラックがあり、荷台には岩手県立盛岡
農業高等学校と書いてありました。
2階建になっている建物の外壁には、菅公シャツ、ダイヤ学生服、ニコホン綿といった錆の浮いたホーロー
看板が貼り付けられ、ラリーカーみたいでカッコイイですね。そしてこの、手描きによる日本
海食堂の看板。妙にかわいいフォントがとてもいい感じであります。
あとこの『国際コドモ秘宝館』ってのはなんなんでしょう。子供に見せていいのか秘宝館。子供
って間に入れれば何でも許されると思っているのか秘宝館。ソフトこどもオンデマンド!笑福亭こども鶴光!
豊こども丸!SMこどもクラブ!やっぱり駄目だ!
建物の裏手に回り込むと、またしても妙な看板を発見。これはインドかどこかの文字?何と書いてあるのか
さっぱり分かりませんが、口をぽかーんとあけた犬のイラストが描かれていて、この食堂を
見る私も同じ表情をしている事に気づかされます。
そしてさらに訳が分からないのが、これ。ナショナル製の古いテレビの枠が、トタン壁に貼り付けられてい
ます。何これ・・・。富山ではこれが薄型テレビとして売られているんでしょうか。騙されてい
るぞ富山のみんな!
いやはや全くもって、予想を遥かに上回る訳の分からなさ。1100になったので入口前で開店を待ちます
が、玄関に置いてある白いうさぎのお人形が外人みたいに両手を広げて歓迎してくれているのか、ここか
ら先は入らない方がいいぞと警告しているのか、ちょっと解釈に悩みます。
そして11時を少し過ぎた頃、店主と思われる男の人が入口のシェードを上げました。私の車のナンバーを
見たのか、
「大阪から来られたんですか?店は1130からですけど、どうぞ中へ入って下さい」
あれ?1130からの開店だった様です。準備でお忙しい中、気をつかって頂いて済みません。
という訳で店内へ。そこは建物の外観以上に混沌としていて、駄菓子屋とおもちゃ屋と雑貨屋と薬屋と古
道具屋とデパート屋上の遊園地を足して全然割らなかった感じ。ただただ絶句とは、この事です。
おもちゃ、空き瓶、空き缶、ポスター、雑誌と付録、広告看板、ノベルティグッズ、人形、ゲーム機、自販
機、体重計、スクーター、乳母車、公衆電話、人体模型、大橋巨泉・・・。訳がわからないよ!
ご主人にお話を伺うと、色々集めていたらこんな事になってしまったとの事。もう凄
いとしか言い様がありません。収集癖のある人なら分かると思いますが、これだけのものを集めてしまうパワ
ーというか引力というか・・・。なんだかブラックホールの中心部にいる様な気がしてきます。
それにしても富山にあったのかブラックホール。ホーキング博士に教えてあげなくちゃ。
傍らには3億円事件の犯人の大きなパネルが置いてあり、一体どこからこんなものを・・・。
「あ、それはヤフオクなんですよ。そう言えばこれを見た人から、譲ってもらえないかと聞かれた事があり
ましたねえ」
それってもしかして、本人なんじゃ・・・。写りがカッコイイのでお見合い写真に使いたかったの
かも。
あと、あったあった、昔はこんなのだったんですよね、HI−Cアップルの缶って。飲み物のデザインのバ
ックに黒を使うとか、今見るとかなり思い切ったセンスです。
また、何故かレッツゴー三匹のサインまで並んでいます。直人くんへとありますが、タイガーマスクの直人
くんかな?まさか民○さんちのヒステリー直人くん?なぜ大事な色紙を手離した?議席
は手放さない癖に。
そして強烈だったのが、このハンドルを握った女の人。怖い!顔が怖い!
「あ、それは、車の消臭剤か何かの宣伝グッズだったみたいです。本当は動いてたはずなんですけど、もう
壊れてて・・・(微笑)」
どの角度に体を傾けても常に目線が水平を保っているので、なんか頸椎が壊れて首ぶらんぶらんに
なった人がご機嫌のノリノリでドライブしているみたい。正直ホラーです。
試しに頭を小突いてみるとボクサーの様に軽快に体を左右に振りますが、目は真正面にいる私をギッと見据
えたまま、絶対に視線を外そうとしてくれません。やっぱり怖い!小さい子が見たら一生もののトラ
ウマになる事必至です。
それにしても、予想をはるかに超える素晴らしさ。自衛隊には欠片ほども関係ありませんが、是非私のHP
でレポートさせて下さいとご主人にお願いすると、快諾して頂けました。有難うございます。
「あ、自衛隊を見て回られてるなら、うちにはこんなのもありますよ」
と、厨房への扉を開けるご主人。そこには『自衛官募集 陸海空』と書かれた暖簾が。こ、こんなのあっ
たのか・・・。っていうか、ポスターや幟ならともかく、なんで募集広告を暖簾にしたんでしょう。そもそも
どこからこんなものを手に入れて来たのやら。謎すぎる・・・。
描かれているのはF−15J戦闘機、74式戦車、あと前甲板に背負い式になってる2連装砲って・・・あ
まつかぜ型護衛艦かな?退役した装備品を募集広告に使うとは思えないので、あまつかぜ型がまだピカピカだ
った60年代に作られた暖簾だと思われます。
またよく見ると、額と手が触れるところが茶色いシミになっていて、幾度となくこの暖簾をくぐったご主
人のエキスがたっぷりと暖簾に染み込んでいる模様。これを煮込めば、相当パンチの効いたダシがとれそ
うです。
ちなみにこの日本海食堂、世界遺産に登録される事が夢だそうですが、この聖骸布もぜひ
一緒に申請してもらいたいものです。
ふと天井部を見上げると、そこにはこの食堂を訪れた有名人のサイン色紙がずらりと並んでいました。
これだけマイウェイを突っ走っているにも関わらず、妙にミーハーなご主人の一面が
垣間見えますね。聞いた事ない人ばかりなのが微妙に微笑ましいですが、この相撲取りのものらしき手形入り
サイン・・・呉羽山は、たぶん富山市内にある同名の山から名前を頂いた郷土出身の力士なんでしょうけど、
このチンチン山ってのは一体・・・。これがシコ名ってやつか・・・。
それにしても、目の前にやたらと転がっているこういうネタを全部拾ってしまうというか、絶対
に後逸しないどころかセンターからキャッチャーフライを取りに来る私も大概
だなあ。我ながらバカエロ部門のゴールデングラブ賞ものであります。
食堂フロアの中央には、灯油ストーブが轟々と燃えていました。ああ、灯油ストーブのニオイって久しぶり。
この太ももがチリチリしてくる大火力が堪りません。エアコンやファンヒーターはこの店には似合いませんし。
店の奥は広い座敷スペースになっていて、まるで海の家の様な佇まい。っていうかこの食堂って、どちらか
かと言えば長距離トラックの運ちゃんが集まってどんちゃん騒ぎをしたり大暴れしたりする街
道ドライブインの風情です。
「ええ、すぐそばのバイパスが通るまではここも交通量があって、長距離の運転手の人が沢山来てくれてた
んですけどねえ(笑)」
ああ、なるほど。それで店の前の駐車場があんなにだだっ広かったんですね。まさにトラック野郎
御用達のお店。そう言えば、つい先日亡くなったなあ、俳優の菅原文太さん・・・と思っていたら、すぐ目
の前にトラック野郎のポスターがあったので驚いてしまいました。黙祷。
そういえば昔青森県を旅した時に、組合の仕事で本社に向かう西濃運輸のドライバーの人と寝台列車で乗り
合わせた事があったなあ。もう随分前の話ですが、人も物も金も管理が無茶苦茶だった古き良きトラ
ック野郎時代のとてもイイ話を、沢山聞かせて貰ったっけ。
破天荒そのものだった長距離トラッカーも、今は全てが分単位で完全管理される時代になってしまいました
が、この食堂に漂っているのはモロにその頃の空気なんでしょうね。げらげら笑いながら飲んだ、ふなぐち菊
水の味が口の中に甦ります。
一角には週刊誌を揃えた棚がありますが、普通に最新号が並んでいるのがすごい違和感。ここにいると時間
の感覚がおかしくなりそうです。
入ってきた時は気づかなかったのですが、入口すぐ近くには何故か電話ボックスがあり、現場ヘルメットを
被ったマネキンが監禁されていました。夜中に見たらチビること間違いなしです。泥棒よけかな?
どこの国の文字なのかさっぱりわからないコーラ瓶の隣には、『英霊の大進軍』というタイトルの
軍歌のカセットテープが。これはSAA水兵さんに見せてあげたいなあ。
古いクレーンゲームの中には、訳の分からないガラクタ類が詰まっていますが、特に気になったのがこの本。
『セクシィ・ギャルの大研究 女の読みかた・読まれかた・読ませかた』上野千鶴子著、カッ
パブックス。うーん、私も大研究したいですセクシィ・ギャル。訳の分からない事ばっかりだからな!
料理が出て来るカウンターの上には、蛍光灯を内蔵したメニュー看板が。定食、丼物、麺類、洋食、中華、
汁物と、いたって伝統的なメニューがずらりと並んでいて、ここが実は食堂だった事に今更ながら
気づかされます。酒一級という表記が男おいどん的な時代を感じさせますね。
そして目の前のショーケースには、これまた大衆食堂らしく沢山のおかず類が。ブリ大根、タラコ煮つけ、
茄子煮つけ、湯豆腐、おでん、大根煮、小芋煮っ転がし、納豆、モツ煮込み、牛スジ煮込み、さば味噌煮、か
ぼちゃ煮、オカラ、なます、ホウレンソウお浸し、塩サバ、卵焼き、ブリ照り焼き、塩鮭と、文句のつけ様が
ないラインナップです。どれも本当に美味しそうで、目移りしてしまうなあ。
ここで1130になったので、注文開始。よし、今日はこれ。カツ丼とブリ大根!セルフサービス
なのにお茶を入れて頂き、まことに恐縮です。
舌がやけどしそうな熱いお茶をすすり、ほっと一息。目の前には割り箸や醤油さし、塩胡椒、ツマヨウジ入
れが並んでいて、急に普通の日常に引き戻された気がします。
ふと天井を見上げると、青白赤緑黄の旗が四方に伸びていました。あれ?これってもしかして、チベット仏
教のタルチョでは?なんでまたこんな所に?
おばちゃんに尋ねてみると、どうもあっちに行って来た人が持ってきて店の中に飾り付けたとの事。はー、
何でもアリすぎる・・・。日本ではもっぱらエベレストに登る前の安全祈願で掲げられる事で有名ですが、こ
うしていると高度5000mのベースキャンプで、乾燥した冷気に晒されながらカツ丼を待っている様。
そんな事を考えていると、おおっ、来ましたよカツ丼!豚汁と漬物、あとブリ大根を従えつつ堂々
の土俵入りです。丼にフタがついているのが嬉しいなあ。最近丼物にフタを乗せて出す店って、見なくなりま
したね。まずは一口。
ほほう、見た目通りのとてもあっさりした優しい味わいのカツ丼です。カツ丼はあまり薄味だと油負けして
頼りない味になりがちですが、このカツ丼はそのギリギリの所を見極めている感じ。濃いカツ丼もテンション
が上がっていいですけど、このホッとする美味しさが北陸の冬に相応しい気がします。軽やかでしっとりしな
がらもカツ丼らしいどっしりした力強い食べ応えもあり、力の抜けたパワフルさとで言うべき絶妙
なバランス感覚が素晴らしい。
豚汁には沢山の具が入っています。濃厚な味わいのカツ丼ではこの品目の多さをうるさく感じそうですが、
日本海食堂のカツ丼はごくあっさりなのでこれぐらい賑やかな豚汁の方が相性がよさそう。
一方ブリ大根。大根の芯までブリのダシが染みていて、生臭さは殆ど無し。地元の人達が普通に食べて
いるとても美味しい家庭料理という立ち位置こそが、大衆食堂の真骨頂ですよね。こんな味を食べさせるお店
も少なくなってきたなあ・・・。
あまりに強烈なキャラクター故に、ネタ的なイメージばかりが強調されそうな日本海食堂ですが、
大衆食堂としての力量もかなりのものと言えます。ボリュームのあるお得感も含めて、乱暴で口の悪いトラッ
ク野郎たちに鍛え抜かれた味わいでも言いましょうか。いや、ほんと美味しかったなあ。最後はご主人にコー
ヒーまで御馳走になってしまい、大満足でした。
しかしこうなると、この日本海食堂のメニューを全品制覇したくなりますね。第3師団の全駐屯地をコ
ンプリートし、さらに中部方面隊の全駐屯地踏破をも目前にした今、新たなる地平線が見えて来た気がします。
次はそうだなあ、オムライスか五目そばあたりを行ってみたいなあ。いや、鍋焼きうどんも
捨て難い・・・。
ふと見ると、店の隅に『スペッシャルルーム』という案内看板が。果たして何が・・・と思い
つつ扉を開けると、そこはトイレでした。いや、多分そうだろうとは思ったのですが(笑)。わず
か一時間あまりの滞在で、私もすっかりこの日本海食堂のノリに染まってしまった気がします。
ちなみにこのトイレ、店の外からでも入れる構造になっていました。トラック野郎達が真夜中でも駐車場で
休憩できる様に・・・というご主人の心遣いなんでしょう。店の前にド派手なデコトラがずらりと並び、気の
荒いトラック野郎達が大騒ぎしながら腹ごしらえする光景を、是非見てみたかったなあ・・・。
いやあ、ほんと素晴らしすぎです日本海食堂!なんというかこの建物自体がご主人の頭蓋骨で、店
内に溢れかえるコレクション類がご主人の脳味噌そのものの様。まさに自分博物館、といった趣
ですね。
そもそも私がこんなHPを作っている動機がまさにそれで、自分博物館自衛隊部門電子版がこのS.A.Sに
他なりません。個人の情熱とパワーでここまでのものを作り上げてしまった日本海食堂のご主人には、強い
共感と激しい嫉妬を覚えてしまいます(笑)。いいなあ、凄いなあ・・・。
なんだかんだで富山には年に3〜4回は来ているので、また食べに来ます!と言うと、
「いやあ、ほんといつまで出来るのやら・・・(笑)」
とご主人。ああ、こないだの福知山の櫻湯のおばちゃんも同じ事を言ってましたね。自営業にとっては身に
つまされる言葉です。みんな頑張ろう・・・。
さて、その後は南砺市に移動して陸軍旧立野ヶ原演習場の監的壕を見に行きますが、なんか急に吹雪いてき
ましたよ。ちょっとこれはキツイかも・・・と思っていると、富山県在住のSAA水兵さんからメールが。用
事が終わったので、これから監的壕を案内しましょうか?との事。これは有難い。
東海北陸自動車道の福光ICから一般道に降り、しばらく走って監的壕すぐ近くの桜ヶ池公園駐車場に到着
です・・・が、ここ、本当に駐車場なのかなあ。ただの雪原にしか見えないんですけど・・・。
雪の勢いはいよいよ強くなってきしたが、風が無いので意外と温かいですね。程なくしてSAA水兵さんも
到着。さあ行きましょう!なんか雪がエライ事になっていますが(笑)。
この立野ヶ原周辺には監的壕が2つ残っていて、まずは近い方へ徒歩で移動。まさに雪中行軍としか言いよ
うがない有様ですが、坂道を10分ほど登った所にひとつめの監的壕がありました。おおお、これか。すっか
り雪に埋もれているので、ネットで見た画像とは随分雰囲気が違うなあ。
昔は辺り一帯が金沢の第九師団の砲兵演習場になっていて、いま居るちょうどこの辺りは火砲の着弾位置で、
監的壕内から砲弾の着弾効果を観測していたそうです。陸自の特科に扱わせれば1m単位で弾着をコントロー
ル出来ると言われる現用の155mmFH−70榴弾砲とは違い、当時の火砲の射撃精度は粗末なもの。いか
に頑丈に作られた監的壕とは言え、内部から着弾効果を見るのはかなりの恐怖感があったのではないでしょう
か。80pは優にありそうな分厚さですが、周囲にドカドカと砲弾が落ちて来るんですから、中にいる人は全
く生きた心地がしなさそう。
是非近くに寄って見たかったのですが、腰まで埋まり込む積雪のお陰でそれはかないませんでした。うーん、
ここまで来たのに残念・・・。
その後一旦駐車場に戻り、もう一つの監的壕へ車で移動。しかし積雪が余りに酷く、車が坂道を登れない有
様。あー、これは流石に無理か。事故でもあったら洒落になりません。この様子ではもう一方の監的壕も完全
に雪に埋もれているでしょうし、今回はここでギブアップ。
っていうかそもそもこの雪の中、遺跡を見に来る方がどうかしている様な・・・(笑)。SAA水兵さん、
病み上がりなのにわざわざ付き合って頂いて有難うございました。
その後は所用を済ませ、氷見市内の道の駅にて車中泊。海沿いなので内陸部に比べると積雪は少なかったも
のの、気温はきっちり氷点下。ちなみに翌朝は車が雪で完全に埋もれておりました(笑)。
とは言え、銀マット2枚重ねと冬山用シュラフでぬくぬく。装備さえしっかりしていれば、雪なんてどうっ
て事ありません。
翌日は除雪の行きとどいた北陸道を軽快に走り、無事大阪に帰りつく事が出来ました。
更新作業が年末ぎりぎりまでかかってしまいましたが、以上で2014の私の活動は終了です。最後は少し
残念な結果となりましたが、さすがに天候には勝てません(笑)。まあこれも来年へのお楽しみというか、そ
ういう意味ではいい終わり方だったかも。来年の北陸遠征が今から楽しみです。
それよりも、日本海食堂が実に衝撃的でした(笑)。このS.A.Sを始めた動機というか、私が目指してい
たものを再確認する事が出来ましたし、改めて初心に戻るという意味でも、今回のレポで12年目のシーズン
を締め括る事が出来て本当によかったと思います。
それしても、ドライブインとか銭湯とか、自衛隊に全然関係ないコンテンツが増えて来たなあ。HP内に独
立した非ミリタリー系のコーナーを作るべきなんでしょうか。発表こそしていませんが、これまでも変な所に
はちょこちょこ出掛けているし・・・。応援して頂いている皆様のお陰で予想外に長続きしている当S.A.S
ですが、余計な事をせずミリタリー関連のみに絞るかどうか、そろそろ明確に線引きしないといけない時期な
のかもしれません。
さてこの後は、2015年シーズンの開幕まで短いインターバルです。例によって来年の見通しはさっぱり
立たないのですが、陸自イベントは中部方面隊の未踏駐屯地への遠征を中心として、数は少ないながらも遠方
へのイベント参加がメインになる気がします。
海自イベントについては、来年はいよいよ観艦式イヤーですね。果たして当選するのかどうか、甚だ心もと
なくはありますが(笑)。空自イベントの方は随分御無沙汰ですし、久々に航空祭にも行きたいなあ。
さて、今年もいよいよ残り少なくなってきました。当S.A.Sをご覧いただいた皆様、そして今も日本の独
立と平和、名誉の為に人知れず汗を流している隊員の皆様の2015年のご健康とご多幸を祈りつつ、今年の
締めにしたいと思います。皆様、よいお年をお迎えください。
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