2013.08.23
呉地方隊展示訓練に先駆けて、前日に行われた広島県宇品港での艦艇一般公開に参加してきました。
当日宇品港で公開されたのは、試験艦あすか、掃海艇あいしま&みやじま。呉地方隊と愛媛県の松山外
港でも一般公開が行われ、展示訓練当選を妄信してこの週末に夏休みを設定してしまった私としては、落
選の憂さを晴らすべく松山〜宇品〜呉と瀬戸内海を挟んだ3か所の一般公開を一日で見て回るプランを
組んだのですが、直前で松山と呉の公開艦艇に変更があり、結局宇品のみに絞る形となりました。松山で
護衛艦とねを見るのを楽しみにしていたのに・・・。今年の夏の終わりはなんだか切ないなあ・・・。
と言う訳で、早朝に大阪市内の自宅を出発し、呉に到着したのは10時少し前。宇品と呉の一般公開は午
後からなので、まずは潜水艦桟橋を見に行きます。と、その前に、アレイからすこじま駐車場から串山公園
に寄り道しましょう。
中腹にある潜水艦桟橋を眺める事のできるポイントに向かう途中、小道の脇にあったトーチカを発見。ア
レイからすこじま駐車場の奥の方にもありましたが、こんなところにもあったとは。大戦時の防空監視所か
何かかな?コンクリの一部は欠けているものの、相当分厚く頑丈に作られています。
眼下に見下ろす潜水艦桟橋には、5隻の巨鯨が体を休めています。さすがに艦名は分かりませんが、そ
うりゅう型が3隻、おやしお型が1隻、はるしお型が1隻。うーん、いつの間にかそうりゅう型の方が多くなっ
ているんですね。はるしお型は既に全艦退役済みなので、あれは練習潜水艦でしょう。
そして桟橋の手前には、艦番号を消された掃海艇と輸送艦が。他にも、右手の方には巨大な輸送艦おお
すみと、あと5〜6隻の護衛艦がいます。左手の潜水隊の隊舎の向こうには、音響測定艦が。呉らしい、実
に豊富なラインナップだなあ。
その後は住宅街を抜けて、フェンス際の撮影ポイントへ。おおすみの前には昨年見た退役潜水艦がまだ
残っていて、奥の方にははつゆき型護衛艦が2隻、手前にいるのは掃海母艦でしょうか。
階段を下りて昭和埠頭前に出ると、これはこれで面白い絵になります。フェンスの向こうには潜水艦の艦
橋がにょっきり突き出ていて、その奥には巨大な輸送艦おおすみ。すぐ手前にはバス停がありますが、地
元ではない人間にとっては、日常と非日常の絶妙なコントラストが面白いなあ。
その後は潜水艦桟橋前に移動。桟橋の付け根にいたのは掃海艇さくしま。いつの間にやら廃艦になって
いたんですねえ・・・。艦番号727がうっすらと残っているのが痛々しいなあ。木造掃海艇も、この先どんど
ん姿を消していくのでしょうか。
輸送艦は、のとかな?ゆらかな?見たところまだ現役で十分働けそう。これまで本当にご苦労様でした。
遅い午前の潜水艦桟橋は、落ち着いた静かな雰囲気。とは言え、第一潜水隊群の9隻のうち、ドック入り
を除く2〜3隻の潜水艦は、今も日本近海の深い所に息をひそめて警備にあたっているのでしょう。
左手奥の埠頭にいた音響測定艦は、AOS5262はりま。横付けした油船がオイルフェンスを展開し、給
油の真っ最中。パッと見では、巨大なはりまが油船に授乳中みたいですが、実際は逆なんですよね(笑)。
それにしても最新鋭のそうりゅう型が3隻も揃っていると、流石に凄味があります。バリバリの若手に押し
出されるように国防の最前線から退いたはるしお型ですが、これなら練習潜水艦として後顧の憂い無く若
手サブマリナーの育成や装備品の評価試験に専念出来るというもの。
また、こうしてみると黄門様が助さん格さんを従えている様にも見えますね(笑)。そうりゅう型の2隻は、こ
れまで幾多の試練をくぐり抜けてきた目の前にいる黄門様の背中を、さぞかし大きく感じている事でしょう。
その後は広島呉道路に入り、宇品へ移動。初めて降りた宇品ICのあたりは埋め立て地らしく、兵庫県の
阪神基地隊の周りによく似ているなあ。
宇品港には駐車場は無いらしいので、少し離れた海岸通り駅近くのコインパーキングに車を乗り入れます。
ここから宇品港までは歩いて20分ぐらいかかりそうですが、今日はそれを見越して内火艇(自転車)を搭載
して来たのでした!
人通りの少ない宇品海岸を快調に走って、あっという間に一般公開会場に到着。時間が余れば呉地方隊
桟橋で行われている一般公開にも立ち寄りたいと思っていたので、これで往復30分は稼げました。やるな
あ、俺。
・・・と思ったら、会場のすぐ隣には公園の有料駐車場が(笑)。結局遠回りです。何やってんだ俺・・・orz。
正直かなりショックでしたが、気を取り直して芝生の広場からASE6102試験艦あすかを撮影。うーん、や
っぱり艦橋上部に突き出た台形のレーダー構造物が目を引きます。ここにはFCS−3射撃指揮装置を搭載
して評価試験を行っていたのですが、その後射撃指揮装置は護衛艦ひゅうがといせに移植されたので、現
在は筐体だけが残っている状態。
この試験艦あすか、開発隊群司令の元、射撃指揮装置やレーダー、ソナー、各種情報処理装置、魚雷防
御システム、電子戦管制システム、電気推進装置といった様々な装備品やシステムのほか、船体塗料やコ
ーティング等の素材関連まで、ありとあらゆる艦艇新装備の試験評価を実際に海上で行っている、まさに海
のテストパイロットと呼ぶべき特殊な艦であります。
そのため乗員僅か70名分の他に、外部から乗り込む技術者用に100名分の予備居住区画を備えてい
て、乗組員よりもお客さんの方が多い事もあるとか。
しかしこのあすか、4250トンという排水量を誇っていますが、それをたった70名で維持しないといけない
のですから大変だなあ。ほぼ似たような大きさのむらさめ型護衛艦で乗組員が165名なので、その半分以
下の人員で艦内整備や甲板清掃、入港時や体験航海時の警備などをこなさないといけない訳です。
それにしても、夏休みだと言うのに意外なほど埠頭に人がいませんね。確かに平日ではありますが、人出
は護衛艦中心の呉の方に集中しているんでしょうか。
と言う訳で、さっそく試験艦あすかに乗艦。舷側通路から後部の飛行甲板に出ると、左舷側には格納庫が、
その右隣にはヘリコプターの発着艦のための管制室と、大きなクレーンが設置してあります。隣に停泊して
いた訓練支援艦てんりゅうの格納庫とは、随分違うなあ。もっともてんりゅうの場合は、ヘリコプター用と言う
よりも射撃標的機のための格納庫なのですが。
格納庫のラッタルから艦内へ。通路を歩いていてなんとなく違和感を感じたのですが、このあすかの艦内
通路の防水隔壁って、妙に敷居が低いような気がするなあ。他の護衛艦もこんな感じでしたっけ?
これは恐らく、装備品の試験が行われるたびに外部から電子機器やマニュアル類を大量に運び込む為、
それらを乗せた台車が通りやすいよう、他の艦艇よりもあえて低めの敷居にしているのかもしれません。
科員食堂。ここは艦の左右に長い作りになっていました。ここで以前から気になっていた事を、隊員さんに
質問してみます。食堂に着席する時って、自分の席は概ね決まっているものなんでしょうか。
「えー、個人の席が決まっている事はありませんが、だいたい分隊ごとにテーブルが決まっているというか、
なんとなく同じ職域の者同士で固まって食べてますね」
ちなみにこのあすか、先任海曹室はあるものの、CPOは他の海曹士達と一緒にこの部屋で食事をとって
いるとの事。へー、先任海曹室があるのに、なんでだろ?
「いやあ、なにぶんこの艦は、乗り込んでる人間の数が少ないもので・・・」
艦の大きさの割に人出が少ないので、先任海曹室の給仕当番に人員を割けないんでしょうか。ある意味、
少人数運用ゆえのしわ寄せですね。
また、テーブルの縁についている食器の落下止めも見せて貰いました。艦が揺れてもお皿が床に落ちな
いよう、こうして金属板を立ち上げて防波堤にする訳です。
「あ、でも、実際には使ってないんですよこれ。揺れがきつい時は、滑り止めのゴムマットをテーブルに敷
いてますから」
なるほど、食器が床に落ちないとしても、滑ってしまっては食事になりませんからね。車のラゲッジに敷く網
目状のマットでしたが、合理的な工夫です。
あれ?さっき別の区画で見た緊急用の照明灯はLED式だったのに、食堂の照明灯は豆電球ですね。普
通はどちらか片方に統一されていて、この2種類を混載しているのは珍しい気がするのですが、これもLED
式をこのあすかで試験した名残なんでしょうか。
機関室兼操縦室。多機能マルチディスプレイが中心となった、実にさっぱりすっきりな雰囲気。こういう先進
的なシステムも、このあすかでの試験を経て最新の艦艇に採用されるんでしょう。
そしてもう一つ気になったのが、艦内のあちこちにある非常口の表示板。そこらのビルによくある普通の表
示板ですが、海自の艦艇の中で見ると滅茶苦茶浮いているというか、すごい違和感。なんでこんなものが。
傍にいた隊員さんに尋ねてみると、
「ああ、この艦は普段乗りなれない人達が沢山乗り込んで来る事が多いので、いざという時は分かりやすい
ように、非常口の表示はこうなってます。確かに他の艦艇と比べると、違和感あるかもしれませんね(笑)」
別の区画には試験評価室という部屋があり、扉の前には技本事務室と書かれてありました。厳重なドアロ
ックがあり、かなり物々しい雰囲気が。隊員さんに尋ねてみると、
「はい、装備品の試験の際は、技本の人達がここに詰めて仕事しています。ゆくゆくは機密になるデータと
かマニュアル類がありますから、立ち入りはかなり制限されますよ」
「なるほどそう言われてみれば、ドアの隙間から機密のオーラがメラメラと漏れ出ている気がしますね!」
「あ、今は中は空っぽで、何もありませんけど(笑)」
「・・・」
艦橋に上がるラッタルの所には、あすか艦内の案内イラストが掲示されてありました。まるで小学生が描
いた様な独特の味わいが素晴らしいのですが、よく見るとあちこちビニールテープを貼って隠してあります。
内容がお下劣過ぎて伏字にせざるを得なかった・・・という当HPの自衛隊用語辞典の様な情けない理由
ではなさそうですが、一体何が描かれていたんだろう・・・。このあたりも、機密が多い試験艦らしいなあ。
初めて上がった試験艦あすかの艦橋は、ゴテゴテしてなくてスッキリした感じ。艦に横幅があるので、ゆっ
たりした雰囲気です。それだけに、あすかならではの装備品と言うものは見当たりそうにないなあ・・・と思っ
ていると、床に置いてある妙な物を発見。えーと、なんだこりゃ。穴をあけてビニテで補強した段ボール箱で
すが、ネコの秘密基地か何か?なんでこんなものが艦橋に?
不思議に思ったので傍にいた隊員さんに尋ねてみると、その隊員さんは急に顔をしかめて天を仰ぎ、
「そそそそそそ、それを、それを聞きますかァァァァ〜ッ!?」(←本当にこう言いました)
・・・えーと、何なんでしょうかその村のタブーである血塗られた落ち武者伝説連続殺人事件について触れ
られた長老みたいなリアクションは。もしかして、この試験艦あすかの最大の機密に触れてしまったのか?
って、この段ボール箱が?そんな重要なものを無造作に床に置いとくなよ!
その隊員さんは何かを決意した表情で一呼吸置いた後、
「いえ、これは測距儀を乗せるための台なんですよ。本来はちゃんと専用の設置台があるんですが、私が
乗り込む前にいた人が『壊れたから捨てちゃった』らしくて、やむを得ずこの段ボール箱で代用している次第
です」
ああなるほど、正面の窓の前にある台にこの段ボール箱を置いて測距儀を乗せて、目の高さに合わせて
いる訳ですか。確かに箱の上面には、測距儀を乗せたっぽい凹みが出来ていますね。
「本当は隠した方がいいんでしょうけど、まあ出しとけば誰か目をつけるかなあ・・・って思いまして」
で、私が隊員さんの目論見通りに真正面から90式艦対艦誘導弾の如く突っ込んでしまったと(笑)。なん
だかザルにつっかい棒をしただけの古典的な罠に引っ掛かったマヌケなスズメになった気分だなあ・・・。
しかしこの試験艦あすかの性格を考えると、『この段ボール、使いやすくていいじゃん!』となって、数年後
にはすべての艦艇で段ボール箱に測距儀を乗せて運用する日が・・・いや、無いな。それにしても、過剰に
キャラが濃いというか、面白い隊員さんでした(笑)。
艦橋の窓から前甲板を見下ろすと、主砲が無いのが変な感じ。縦方向に設置されたVLSも、いかにも過
渡期の試験的な雰囲気です。また、前甲板は立ち入り禁止。特に隠すようなものは無い気がしますが、この
あたりの不自然なガードの固さも、機密を扱う試験艦ならではなのかなあ。
うーん、なんとも一筋縄ではいかない個性と雰囲気を持った艦ですね、試験艦あすか。訓練展示でまる一
日乗れたら、もっと色々見れたかも。乗りたかったなあ、あすか・・・。
それでも人が少なかったお陰で、艦内をゆっくりと見て回って色々お話を伺う事が出来ました。舷門の隊員
さんにお礼を告げ、大満足でラッタルを下ります。
掃海艇の方に向かう前に艦首方向からあすかを撮影。それにしても、艦首のとんがり具合が凄いですね。
日本刀どころか、ほとんど槍の切っ先の様です。この凌波性が高そうな鋭く前に伸びた艦首が、あすかの精
悍な面構えを際立たせていますが、これは喫水線下に大型水中ソナーの試作型を装備しているので、錨を
おろす時にぶつからないよう、こんな形状になっているそうです。
さて続いては、少し離れたところに停泊しているMSC688掃海艇あいしまに向かいます。あいしまはすが
しま型掃海艇8番艇で、いずしま、みやじまと共に呉基地にて第一掃海隊を編成しています。あいしまは初
乗艦なのですが、つい先日金沢で見た掃海艇ししじまと同型艇なので、まあガツガツせずのんびり見てみま
しょう。
当直の隊員さんの敬礼を受けつつ、舷門から左舷舷側通路へ。艦首に回ると、おなじみの20o機関砲が
鎮座しています。見学に訪れたお父さんが小さい子供に、
「これで敵をバンバンバンバーンってやっつけるんだぞ!」
と説明して、隊員さんがちょっと困り笑いしている微笑ましい光景を見た事があるのですが、これは自走式
掃海具がケーブルを切断して浮上させた水中機雷を爆破処分する為の機関砲であります。まあ、機雷その
ものも敵と言えば敵ですよねえ。
甲板を見ると、木造艦艇らしく継ぎ目がフローリング状のスジになって見えています。ここで隊員さんに質
問。木造甲板の掃海艇って、鋼鉄で作られた他の艦艇と比べて日常のメンテナンスはかなり違うものなんで
しょうか。
「えー、そうですね、表面の塗装の塗り直しというか、古い塗装を剥がす作業が全然違います。鋼鉄製の甲
板の場合は、ジェットタガネっていう先のとがった機械で表面をガンガン叩きまくって、浮いてきた塗装面をゴ
リゴリ剥がすんですけど、木造掃海艇の場合はガスバーナーで焼いてしまうんですよ」
ええっ?木造艇を、ガスバーナーで焼くんですか?!
「はい、ガスバーナーで表面を焙ると、塗装だけが浮き上がりますんで、それをバリバリって剥がして、サン
ダーかけて下地の塗料を塗って、その上から新たにペンキを塗り直すんです」
木造艇をガスバーナーで焙るとは・・・知らなかったなあ。なんだかカツオのたたきみたいですね(笑)。
「そうですね(笑)。でもガスバーナーですから、夏場だともう暑くて暑くて(笑)」
その後は艦橋へ。艦橋の前には、8畳ぐらいありそうな広い甲板が広がっていますが、この下には掃海艇
の底から海中に吊り下げる機雷探知機のケーブルをまとめた巻揚機が格納されているとの事。何かの必要
があって作った甲板ではなく、巨大な巻揚機の屋根を作ったら甲板みたいになってしまった、という感じだそ
うです。
艦橋内のラッタルを下りて行くと、艦内通路に出ました。お、士官室も公開しています。8人掛けの長テーブ
ルの他に、正方形のテーブルを囲んだソファがありますが、パソコン作業で使用するテーブルとの事。うーん、
雀卓みたいだなこれ(笑)。
艦尾の方に向かっていくと、科員食堂に突き当たります。6人掛けのテーブルが3セットあり、壁面のむき
出しの肋材を利用した手製の棚が沢山ありました。
また、食堂内には上の甲板に上がって行くラッタルがあり、このあたりはミニマムな艦内容積を出来る限
り有効利用する潜水艦に近い感覚。食べている横を人が上り下りするので、慣れないうちは落ち着かなさ
そうですね。
通路を通って後甲板へ。こちらはクレーンやケーブル類、様々な掃海用具が所狭しと詰め込まれた一角
ですが、ひときわ目立っているのが鮮やかなイエローの機雷処分具PAP−104Mk5。光ファイバー誘導方
式の小型無人潜水艇で、発見した水中機雷まで近づいて、内蔵した時限爆弾を投下して爆破処分する為
のリモコン潜水艇です。
ちなみにこの掃海艇の装備品、ちょっとだけなら隊員さんが好きに弄ってもいいらしく、あいしまのPAP−
104にはぱちくりとした目が描かれています。ちょうどソナー部分が口に見えて、なかなかカワイイなあ。
さて最後は、MSC690掃海艇みやじま。みやじまはあいしまと全く同じですし、みやじま自体も昨年乗艦し
ているので、軽く見て回ります。ちなみにこの掃海艇みやじま、厳島神社で有名な安芸の宮島から名前を頂
いているのですが、漢字は違うものの同姓と言う関係で、かの宮嶋茂樹カメラマンが名誉乗組員になってい
ます。
みやじま艦橋では、小学生ぐらいの子供が物珍しそうにあちこち見て回っていますが、隊員さんが
「僕、一人で見に来たんかー?」
と声をかけると、お母さんと来たけど面倒くさがって埠頭のどこかにいるとの事。おかんも見に来て下さい。
艇内の科員食堂隣にある調理室の扉には、『料亭みやじま』と大書きされていました。乗組員の胃袋を満
たす給養員のプライドの表れですね。掃海艇は少人数ゆえにアドリブの効いた手の込んだ料理が作る事が
出来るので、給養員の人も腕の振るい甲斐がありそう。
また、食堂の一角には目安箱がありました。口に出しづらい一言を拾い上げようという試みですが、常に
誰かが出入りしている食堂だと、誰が入れたかすぐに分かりそう。こういうのは、トイレとかに置いておくのが
いい気がしますね。
最後は埠頭に出て、風にたなびくあすかとてんりゅうの自衛艦旗を撮影。うーん、雨はまだ大丈夫ですが、
随分風が出てきて暗くなってきたなあ。
自転車でコインパーキングに戻り、宇品を出発。呉まで移動して再びアレイからすこじまの駐車場へ。呉地
方隊桟橋での一般公開終了まで、あと40分しかありません。歩くと15分ほどかかる距離ですが、自転車な
のであっと言う間に到着。もう遅い時間なので人はほとんどいませんが、目の前にはLST4001輸送艦おお
すみ、MST464掃海母艦ぶんご、DD128護衛艦はるゆき、TV3518練習艦せとゆき、DE229護衛艦あ
ぶくま。
お、向うの桟橋には、今年3月に就役したばかりのARC483敷設艦むろとの姿が。なかなか見る事の出
来ないレアな艦なので、今日はラッキーです。
ちなみに本日の公開艦は、はるゆき、せとゆき、あぶくま。もう時間が無いので、見学出来るとしても1隻
だけかな。今日は松山外港のとねを見損ねたので、姉妹艦のあぶくまに乗艦させてもらいましょう。
上甲板だけの公開だったのであっという間に見終わってしまいましたが、まあ時間も無かったので乗れた
だけでも満足でしょう。ちなみに隣に停泊していた練習艦せとゆきには、テレビ撮影らしき大荷物の人達が
乗り込んでいました。海上自衛隊初の女性護衛艦艦長として注目を集めるせとゆき艦長東良子2等海佐
ですが、本来の仕事や休息のための時間が削られるのは気の毒だなあ。
プレッシャーもキツイとは思いますが、後に続かんと努力を重ねている後輩達のためにも、頑張ってほし
いものです。
最後は再び潜水艦桟橋まで戻り、今回大活躍してくれた内火艇に敬意を表して撮影。やっぱり一台持っ
ていくと色々便利ですね。今度から遠征のときは搭載して行こうかなあ。
その後は、私のもう一つの趣味である地元スーパー巡り等を楽しんでから、1700呉を出発。実に慌ただし
い日帰り広島遠征でしたが、やっぱり来てよかったですね。呉と言えば、例の神原湯に寄れなかったのが残
念でしたが、年内に戦争遺跡巡りを兼ねてもう一度遠征するつもりなので、その時のお楽しみに取っておく
事にしましょう。
帰りの高速道路では、強烈なゲリラ豪雨に巻き込まれてしまいました。前を走る車の挙動は見えないわ、
道路脇に出来た水たまりにステアリングをとられて壁にぶつかりそうになるわ、極度の緊張を強いられて大
変でありました。
以上で2013シーズンの前半戦は終了です。締めの呉地方隊展示訓練こそ外してしまいましたが(いつま
でも恨みがましいな)、9月後半からもよれよれのキャノンEOS kissX2を抱えて、あちこちのイベントに参
加する予定です。しかしそろそろデジカメも更新したいなあ・・・。遠征費と撮影機材の更新費用に頭を悩ま
せつつ、後半戦開始までの短い休憩であります。
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