八尾駐屯地創立54周年& 中部方面航空隊46周年記念行事

2008.10.11


      今年で三度目の参加になる八尾駐屯地創立記念行事です。地元イベントなので自転車で行けるのはラクチンなのです
     が、どうも八尾は前日まで雨というパターンが多いような。今年もエプロンがじっとりと濡れています。まあ砂埃が立たなく
     ていいんですが
、八尾は下が芝生か舗装路なので、あまり意味が無いんですよねえ。
      駐輪場側のゲートをくぐると、エプロンに展示車両が並んでいます。手前にはトラックに載せられた四角いプレハブみた
     いな航法援助装置、航空気象装置が並んでいます。このへんは航空隊の駐屯地ならではですね。
      さらにホーク発射機、軽装甲機動車。この辺りからは陸自らしくなってきて、偵察オート、偵察警戒車、74式戦車と続き
     ます。


      比較的早い時間だったので、ひな壇左側の招待席後方最前列に陣取ります。脇にある吹き流しは垂れ下がったまま動
     かず、気温は寒くもなく暑くもなく。空も徐々に明るくなってきました。
      0930、地元の富田林高校チアリーディング部のリハーサルが終了し、音楽隊が整然と行進を始めます。続いて中部方面
     航空隊の各隊が入場開始。いよいよです。


      しかし、式典が始まったと言うのに目の前の招待席はスカスカです。最前列には僧侶の方が座っていました。『右向け左
     !』
で、隊員さんに説法を行う為に駐屯地に出入りしている僧侶の話がありましたが、実際にあるんでしょうか。
      そうこうしているうちに国会議員やその他来賓の方の入場、駐屯地司令の式辞、国旗登壇と式典は粛々と進んでいきま
     す。
      一時間余りで記念式典は終了し、観閲部隊は退場。この後の航空展示のスタンバイの間は、音楽隊の演奏が行われま
     した。まずは勇壮な行進曲から始まり、今年の定番の『崖の上のポニョ』。子供達が喜んでるのがイイですねえ。
      そして、その間に点検を終えたヘリのエンジンが一斉に始動。エプロン一面に駐機されたOH−6D観測ヘリ、UH−1H
     多用途ヘリ、UH−1J多用途ヘリ
があわせて20機近くありますので、なかなか強烈なインパクトです。そのまましばらくエン
     ジンを回して安定させた後、地上50センチ程の高さでホバリング。見事に統制のとれたヘリの動きが凄いなあ。
      その後は一斉に上昇し、隊列を組んでの航過飛行。別の場所から離陸したAH−1S対戦車ヘリコブラが後に続きます。


      強烈なヘリの爆音の余韻の中、先ほどのチアリーディング部が本番を開始です。
      そしてヘリの編隊が戻ってきました。20機以上からなる異機種編隊の低空飛行はかなりの迫力で、灰色の空をバックに
     して物々しい雰囲気です。地上では女子高生のチアリーディングが元気いっぱいの演技を見せていますが、なかなかシュ
     ールな組み合わせ
ですねえ。
      チアリーディング部が退場すると、いよいよヘリコプターの機動飛行です。もう八尾も三度目ですが、相変わらず凄い機
     動だなあ。ヘリと言えば上下左右にゆっくり動くだけ、というイメージを覆す、実にアクティブかつアグレッシブな飛行。戦闘
     機に比べるとかなり低速での機動なので、見ていてもいつ失速するかとハラハラします。


      その間にも、エプロンでは地上部隊が訓練展示の仕込みで走り回っています。続いてUH−1Jによる空中消火訓練が行
     われました。巨大な水玉風船みたいなバスケットを吊り下げ、火元の上空でぶちまけて消火しています。ヘリから吊り下げ
     たバスケットが安定するように、ちゃんと尾翼みたいなのがついているんですね。


      さらにAH−1Sコブラによる機動飛行。こっちは対戦車ヘリだけあり、さらにパワフルな機動を見せてくれます。
      最後は地上に残った隊員を、UH−1Jがホイストによる牽引で機内に素早く収納し、航空展示終了。地上部隊による訓
     練展示に移ります。
      まずは偵察オートが二台で進入し、華麗なジャンプを決めます。着地した偵察要員はすぐにオートを倒し、地面に伏せて
     前方の敵を確認。収集した情報を部隊に無線で報告すると、あっという間に走り去って行きました。


      続いてOH−1観測ヘリが上空を舞い、地上では偵察警戒車軽装甲車M2機関砲を搭載したジープが突入を開始。
     急停車の後に左右を警戒し、敵陣地に向けて一斉に空包射撃を浴びせます。
      敵からの反撃を受けた隊員が被弾すると、すかさずやってきた高機動車から普通科隊員が飛び出してきて、軽装甲車
     を盾にして応戦。その間に負傷者は収容されて後方に搬送されて行きました。
      それにしてもこのやられ役の隊員さんがなかなかの名演技で、学芸会(なんかと一緒にしてスミマセン)での演技経験が
     木の役と海草の役しかない私
にとっては、かなり眩しいものがありました。


      車両はここで一旦撤退し、後方からはFH−70が援護射撃を開始します。隊員が赤旗(新聞じゃない方)を下ろした瞬
     間、強烈な発射音とともに砲口から炎が噴き上がります。おおお、凄い迫力。


      AH−1Sの上空からの支援を受けながら、普通科部隊が突撃を開始。地面に飛び込んで匍匐による前進を試みます。
     後方からはさらにFH−70がドカドカと敵陣に砲撃を加える中、敵陣後方に進入したUH−1Hからも普通科部隊が展開。
      別のヘリからはレンジャーによるロープ降下が行われ、敵陣地に激しい銃撃を加えながら詰め寄ります。


      最後は三度FH−70が火を噴き、74式戦車指揮通信車が突入して敵勢力を制圧。訓練展示はあっという間に終了
     しました。いやー、凄い迫力でした。


      もうお昼です。お腹が減ったので屋台広場の模擬店に向かいます。名物陸軍カレーは早々に売り切れとの事でガックリ
     ですが、山菜たっぷりのうどんを頂きました。あっさりとした薄味のダシと、塩味の効いた山菜の水煮がちょうどいいバラン
     スで、これで200円は十分満足のいく内容です。


      美味しいうどんを堪能した後は厚生棟内のPXへ。前回来た時は自衛隊オリジナルラーメン『標的』という珍品を見つけ
     たのですが、今年は売ってませんでした。もしかして一発きりのブツだったのでしょうか。ここでは自衛隊オリジナルカレー
     『撃』
を発見。一つ350円、となかなか強気の価格ですが、生産数があるとも思えませんし、来年にはあるのかないのか分
     からないブツです。ネタとしては安いものなので、二つ購入。
      その後はヘリの体験搭乗の抽選に参加。別の日に行われるUH−1Jによるものですが、ざっと見た所3〜400人は並ん
     でいます。当選は僅か20人なので、まあ、駄目もとですね。果たして結果は見事にハズレ。とほほ、駄目とは分かっていて
     も悔しいなあ(泣)。
まあここは、不運を消費したと思っておきましょう。来年こそは!
      しかし、朝のうちは空いていたのに何時の間にやら凄い人出になっています。エプロンでは先ほど抽選に並んでいる間
     に飛来してきたAH−64Dアパッチが地上展示され、沢山の人が群がっていました。うーん、流石にコブラよりもゴツイな
     あ。見るからに攻撃一辺倒の獰猛さを感じますが、実際は整備性も良く乗員の生存率も高く、かなりインテリな機体だそ
     うです。メインローターの上のお餅もイカしてるし、やっぱりカッコいいなあ。


      滑走路では、CH−47の地上滑走体験が行われています。回転翼機の中では一番好きな機体なので、中にいる人が
     羨ましいなあ。一度は乗ってみたい機体であります。


      八尾はこれで三回目と言う事もあり、いつもより落ち着いた感のある今回の駐屯地創立記念行事参加でしたが、来週は
     初参加の伊丹駐屯地です。
楽しみだなあ。秋は自衛隊イベントが多いので楽しいですね。最後にもう一度地上展示してあ
     る機体と車両を見て回り、八尾駐屯地を後にしました。


また来てね♪




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