八尾駐屯地創立52周年記念行事

2006.10.07


      今回は初めての陸自イベント参加です。八尾駐屯地は自宅から自転車で行ける距離にあり、観艦式の応募全滅で落ち
     込み気味な気分を晴らすべく
行ってまいりました。
      ちなみにこの八尾駐屯地ですが、航空職種である中部方面航空隊第三飛行隊が所在しており、主な任務はヘリによる
     輸送と航空偵察任務です。阪神大震災当時は、救援物資の搬送や被災地の情報収集で非常に重要な働きをした駐屯地
     でもあります。
      0730、近場なので比較的ゆっくりとした時間に自宅を出発。45分程自転車をこいで八尾駐屯地に到着です。しかし八尾駐
     屯地って、本当に住宅地にあるんですね。駐輪場のある西門に向かいますが、河内の下町の中の細い道を進んでいくと急
     に視界が開け、滑走路が見えてくるのは何とも妙な感覚でした。

      明け方まで降り続いた雨のせいで、駐輪場はぬかるみ状態。開門まであとわずかだと言うのに、あまり人は集まっていま
     せん。陸自駐屯地祭って、こんなもんなのかなあ…と思いつつ西門フェンスの向こうを見ると、
      『本日の観閲飛行・訓練展示・大型ヘリ地上滑走・体験搭乗抽選会は、都合によりキャンセルしました』
      との立て看板が。えええええ?何で?道理で人が少ない訳だわ…。なにやら事前に配布されたパンフレットでは既に告知
     されていたそうなのですが、何かあったのでしょうか。かなりガックリしてしまいましたが、まあ陸自イベントは初参加ですし、
     今回は肩慣らしと言うか、まあこんなもんでいいでしょう。


      そのまましばらく待って、0830開門です。まずは手荷物検査からですが、簡単にかばんの中を覗いて、何が入ってますか?
     と尋ねるだけの形だけのものでした。まあこんなものなのかもしれませんが、
      「はい、対人地雷と時限爆破装置を持ってきました!」
      なんて告白する正直者のテロリストが居るとは思えません。
      と言う訳で手荷物検査をパスして駐屯地内に入りますが、目に入るのが管制塔や吹き流し、エプロンだったりするので、あ
     まり陸自駐屯地に来たと言う気がしません。やたら広い駐車場にいるみたいな気分です。


      先ずは地上展示車両から見て回ります。地対空誘導ミサイル(改良ホーク)、指揮通信車、軽装甲機動車、偵察オート、
     偵察警戒車
と続き、おお、74式戦車です!本物の戦車を見るのは初めてなのですが、何だか想像していたよりも小さいな
     あ。でも、存在感は強烈です。砲塔に描かれた赤いライオンが、プジョーみたいですね。よく見るとキャタピラには路面保護
     の為のゴムパッドが噛ませてありました。


      中部方面航空隊の隊舎には、真っ白い鷲が羽ばたくエンブレムが。星のマークもあり、何かアメリカっぽいですね。
      その後は地上展示のAH−1Sを見学し、正門近くにある野外売店広場に行ってみます。この肌寒い中かき氷の屋台があ
     りました。
      焼きそばの屋台からは早くもいいニオイが漂ってきます。でかい鉄板の前では、隊員さんが手際よく焼きそばを作っていま
     いました。太い腕が屋台に似合い、とても美味しそう。朝食がいい加減だったので、ひとつ買ってみましょう。
      おお、美味しい!肉もキャベツもたっぷりで、ソースの塩梅もよろしく実にいい仕事です。これで300円は安いなあ。
      思わぬ収穫にホクホクしつつ歩いていると、隊舎の片隅で待機している戦闘服姿の一団を発見。あ、64式だ。捧げ銃から
     着剣までの流れを、ビシッと揃うように何度も何度も繰り返し練習していました。
      フランクフルトの屋台では、缶入り固形燃料で巨大な鉄板をガンガンに熱しています。この固形燃料が官品で、ちゃんと桜
     のマークが入っています。
うーん、一個欲しいなあ。


      この頃には売店広場にも戦闘服姿の隊員さんがウロウロしはじめました。弾倉こそ外していますが、みなさん当たり前の
     様に64を肩から下げていて、陸自イベント初心者の私には新鮮な光景です。さすがにどの64も使い古した感じで、まさに
     いぶし銀の様な迫力があります。

      業務用テントの裏では、一個小隊が集合しています。整列した隊員にしきりに視線を飛ばしてチェックしているのは小隊
     陸曹さんでしょうか。そのそばにいる、小銃では無く拳銃を腰に携帯している人は小隊長さんかな?


      そろそろ式典が始まるのかと思っていたら、頭上からプロペラ機のエンジン音が。振り向くと、上空を黄色い複葉機が舞っ
     ています。激しい機動こそありませんが、スモークを引きながら駐屯地上空を何度も低空飛行で通過しています。
      うーん、小さく非力なエンジンを目いっぱい回してプルプル飛んでいる姿は、実にカワイイなあ。
      そしていよいよ記念式典開始。正装の音楽隊を先頭に、戦闘服姿の隊員さん達が続々と整列します。それまで曇りがちだ
     った空が丁度いいタイミングで晴れてきましたが、風が強いままなので隊旗がパタパタとなびいています。絵になる風景です
     が、旗持ちの人は大変だろうなあ。


  

      
      ずらりと整列した隊員達を前にして、先ずは駐屯地司令から訓示。その後は国旗登壇、来賓祝辞と粛々と式典は進み、小
     一時間ほどで終了しました。
      その後は音楽隊による演奏、地元高校チアリーディング部によるパフォーマンスの披露です。しかしこの、元気だけはある
     ものの、見事にバラバラな女子高生のチアリーディングを、駐屯地司令や国会議員、来賓の方々が背筋を伸ばして大真面目
     に鑑賞している…
と言うのも、何だかシュールな風景でした。
      続いて儀仗隊によるファンシードリル。容姿秀麗が第一の儀仗隊ですが、よく見るとぽっちゃり君が混じっていたりして、な
     かなか微笑ましい。正規の儀仗隊では無く、駐屯地内隊員で臨時編成した儀仗隊なのでしょうか。


      それでも小銃を使用してのキビキビした儀仗は見ごたえがあり、最後の空包射撃の後は大きな拍手が送られていました。
      ここで昼休みに入ります。再び駐屯地内をウロウロ歩いてみましょう。高機動車体験試乗の行われている東側駐車場の近
     くでは、空自と海自の幹部の方が談笑しながら歩いていました。海自の真っ白の正装が実にカッコイイなあ。三等海佐の階
     級章でしたが、地連の方なのでしょうか?
      厚生棟に入っている売店にて、妙なものを発見しました。どうやら栄養ドリンクの様ですが、F‐4戦闘機と90式戦車、わか
     たか型ミサイル艇の写真に、元気バッチリと書かれたラベルが貼ってあります。販売名はクロンミンバーモント、発売元は
     中国化薬。なんかもう分からない事だらけのシロモノですが、面白そうだったので4本購入。隊員さん達は、肉体疲労時に
     これを飲んで元気バッチリになるのでしょうか。ラベルのミサイル艇は対艦誘導弾を発射している所だったので、確かに元気
     バッチリそうではありましたが。

      式典会場に戻ります。開放されたエプロンでは、CH−47チヌークの機内公開が行われていました。しかしチヌーク、近くで
     見てみるとでかいなあ。こんなものが宙に浮いて、好き勝手に飛べるんだから凄いものです。中は暗くてがらんとしていて、
     何だか脱皮した伊勢海老の殻の様。天井や壁面には細いパイプ類が縦横に走っていて、キルティングのクッション材で覆わ
     れていました。うーん、一度飛んでいるこれに乗ってみたいものです。


      後部ランプドアから外に出ると、74式戦車も開放されて子供達が群がっていました。ジャングルジムと言うか、ゲリラに襲
     撃されているというか。砲身に跨って記念撮影している子供がいれば、隊員さんに異様にマニアックな質問を浴びせている
     年配の方
もいます。うーん、平和な光景だなあ。
      その向こうでは、コントローラーで改良ホークを自由自在に動かしている子供もいました。へー、色々と触ったり動かしたり
     できるんですね。何だか鉄人28号を動かす正太郎君みたいでした。


      賑わう展示会場から少し離れた所で、一人モデル立ちをしているセクシー極まりない隊員さんを発見しました(扉画像です)。
      最後は地上展示のAH−1S、OH−6D、UH−1Jなどを撮影して帰りました。
      楽しみにしていた観閲飛行や訓練展示、ヘリの地上滑走が軒並みキャンセルになってしまったのは痛かったですが、それ
     はまたのお楽しみに取っておきましょう。それよりも、初めて陸自駐屯地に来て、その空気に触れることが出来たのは大きな
     収穫でした。家からも近いし、来年もぜひ参加したいものです。

    

      阪神大震災でのエピソードですが、震災の直後、知事からの出動要請が出る前から、訓練を名目にして全国各地から多
     数のヘリをかき集め、少しでも初動を早めようとした当時の中部方面航空隊長であった山根一等陸佐の言葉に、
                          『法の精神に従い、法を乗り越えろ』
      というのがあります。当時に比べると、社会や自衛隊を取り巻く環境は、色んな意味で大きく様変わりしていますが、この
     言葉の持つ意味やその重さは、今一度考えてみるべきである…と思います。




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