小松基地航空祭

2005.09.18


      さて、今回は二度目の小松基地航空祭です。昨年に続いて、夜行の急行列車で小松入りです。前回は全く寝れませんで
     したが、今年はしっかり寝て行く事が出来ました。途中で一度、隣に座った女性が寝ぼけて頭突きをかましてくれて目が覚
     めましたが。

      0244、JR小松駅着です。カメラバッグや脚立を抱えたマニアの人たちが、車内からぞろぞろと出て来ます。昨年夜明かし
     した休憩室とはまた別の待合室が開放されました。
こっちの方が飲み物の自販機もあるし居心地がよかろうと言う駅員さん
     の好意
でしょうが、なんだか狭いなあ。というか、昨年に比べて明らかに夜明かし組の数が増えています。前年比300%位
     じゃないかなあ。
      もっとも昨年は明け方まで雨が降り続いた上に、当日も降水確率70%だったので、最初から諦めて来なかった人が多か
     ったんだろうなあ。
      ずっと待合室に座っているのもしんどいので、深夜の小松駅周辺を散歩します。真っ暗な駅前にベンチがあったので座ろ
     うと思いましたが、よく見ると寝ていた人が居てびっくり。確かに涼しくて快適でしょうが、こんな所で寝ていて狩られたりしな
     いのかなあ。まあ、そう言う心配をしなくていい所なのでしょう、小松は。いい所だなあ。
      そうこうしているうちに夜が開けて来ました。続々と基地に向かう夜明かし組に続いて、私もタクシーで基地正門前に移動
     です。きれいな朝焼けが、今日の好天を物語るようでした。

      小松基地正門前には、ざっと見て300人近い人が集まっていました。私の後からも、続々と人の波が押し寄せてきます。オ
     ープニングフライトが0745からだから、昨年と同じく0700には開門でしょうか。
      観光バスも次々とやってきます。その中に、車体に大きく『ズバリまて』と書いてあるバスが。ズバリ?猪木か?しかしよく
     見ると、車体右側なので逆さ読みの『てまりバス』でした。何人かが同じ勘違いをしたようで、あちこちから失笑が。
      予想より少し遅れて0715、小松基地正面ゲートが開門。いよいよお祭りスタートです。
      ハアハア言いながらエプロンに到着。おおお、戦闘機がいっぱいです。目移りしますが、まずはピッツスペシャルから。大
     好きな飛行機なのですが、今年は飛んでくれません…。

      その隣には、米軍のF/A-18ホーネットです。D型とE型が一機ずつ展示されていました。F-15に比べると随分小さく見
     えます。パイロットらしきアメリカ人が、何だか凄くだるそうにハッチを覗きこんで中をチェックしていました。二日酔い?
      特別塗装を施されたF-1の向こうには、エンジンをスタートさせたF-15が。おお、そうそう、この音です。ジェットブラストで
     背景がユラユラしている所が、目の前の15が生きている事を実感させてくれます。
オープニングフライトで飛ぶ機体でしょう
     か?

      その後は小松らしくF-15、F-15と続いた所で、真打ちのブルーインパルスT-4が予備機を含めてずらりと並んでいます。
     うーん、世界一かっこいいイルカ。小松の朝陽をいっぱいに浴びて、今日もやる気満々に見えます。
      その後ぷらぷらと売店を見て歩いたりトイレを済ませているうちに、いよいよオープニングフライトです。
      久しぶりの甲高い排気音。目の前を、F-15が滑走路に向けて進んでいきます。展示機の間を走りぬける姿が一瞬見えた
     後、力強くテイクオフ。あっという間に、天空高く吸い込まれるように上昇して行きました。パワフルだなあ。
      オープニングは、T-4×1とF-15×2による混成飛行。編隊を組んで頭上をパス。コンバットブレイクの後は、太く真っ赤な
     炎を排気口から吐き出しながらのハイレートクライム。衝撃波が内臓を揺さぶります。
      3機は上空狭しと暴れ回った後、着陸。エンジンをカットした後の、パイロットと機付員の笑顔が良かったので一枚頂きまし
     た(扉画像です)。


      その後は、救難飛行隊のメディックによるパラシュート降下展示。上空のUH−60から飛び降りたメディックが、地面に叩
     きつけられるように着地していたのを見てドキッとしましたが、まるで何事も無かったかのように起き上がって走りだしていた
     のには驚きです。五点着地恐るべし。
      再び基地内歩きです。エアロックのブースでサニーさんに握手してもらいました。メモリアルパッチをふたつ購入です。
      屋台広場では、石川県内の有名ホテルのレストランからも出店があり、コックコート姿の料理人たちが焼きそばを作ってい
     ました。何とも妙な光景でしたが、シェフたちの様子が実に楽しそうで、彼らにとっても今日はいつもとは違うお祭りです。  

      ちょっと早いですがこの辺りで昼食です。適当な芝生に腰をおろし、持参したミートソースのレトルトパックに砕いたソーダ
     クラッカーをぶち込みます。ぐちゃぐちゃとかき混ぜると、見た目が悪い事この上無しですが、MREみたいな代物が出来上
     がりました。
      しかしこれ、最初の二口三口は美味しいですが、半分ぐらいまで食べ進むと胃にもたれます。はっきり言って大失敗。クド
     すぎます。途中からタバスコの一振りでもあればまだ良かったかもしれませんが。そう言えばMREにはタバスコの小瓶がつ
     いていましたねえ。
      全部食べる頃には、何だか気持ち悪くなってきました…。まあ、カロリーは充分だから、これで今日は最後まで動けるでし
     ょう。
      F-2による対地攻撃訓練展示が始まりました。滑走路の辺りで対空機関砲のウブブブブブブという発車音が聞こえますが、
     地上展示機と前の人に隠れて見えません。ああ、身長が3mぐらいあれば…。
      F-2は昨年来た岐阜の試作実験機ではなく、濃紺の洋上迷彩でした。三沢からでしょうか。
      そして、F-15の大編隊による機動飛行が始まりました。さすが小松、F-15の大盤振る舞いであります。

      次々と上空を舞うF-15に負けじと、T-4も元気いっぱいのフライトを見せています。ナレーターがしきりに
      『レッツエンジョイ!ドルフィンマニューバリング!』
      と言っていますが、英語が苦手だった私にもよく分かるので助かります(笑)。

      昼前には気温もぐっと上がってきて、流石にバテてきました。さっき食べたいんちきMREの胸やけもきつく、胃薬を服用し
     ます。格納庫に入ると、夏の強烈な陽射しを避けて来た人で一杯ですが、風が吹き抜けるのが快適です。
      昼休みには地上展示機を見て回りましたが、F-15がパイロンいっぱいに抱えているのは対地爆弾かな?ストライクイー
     グルみたいでかっこいいですね。

     空はややモヤっていますが、いいコンディションです。今日は風もなさそうだし、午後の大一番であるブルーインパルスでは、
    きれいなスモークを楽しめそうです。
     そしていよいよブルーインパルスの飛行展示の時間です。ここからでは見えませんが、今頃ウォークダウンのまっ最中でし
    ょうか。その後一斉にエンジンスタート。甲高いアイドリングの排気音が耳をつんざく様です。盛り上がってきました!
     キャノピーをクローズし、一番機から順番にタキシング。来場者の前まで来ると、パイロットが歓声にこたえるようにコックピ
    ットの中から手を振り返します。いやあカッコイイ!

     滑走路の端でスモークをチェックし、先ずは1〜4番機がダイヤモンドテイクオフ。四機がギリギリまで接近してのダーティー
    ターンを見せた後は、ソロの5、6番機も続いて離陸していきます。

      と言う訳で、今年の小松基地航空祭もつつがなく終了です。天気もよく、二回目と言う事で要領も分かっていたので、存分
     に楽しむ事が出来ました。いつの間にやら、いんちきMREの胸やけも消し飛んでいました。

      今年も航空祭終了後は、温泉で汗を流して帰ります。加賀温泉駅からバスで10分の山代温泉は、去年の山中温泉に比
     べると随分街中にありました。古い市役所みたいな雰囲気の山代温泉総湯にて疲れを癒し、帰途につきました。



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