管理費滞納について

マンション管理士小谷吉秀

これは、管理組合にとって厄介な問題である。

どうすれば〜いいのか?

解答がない。

ヒントになるようなことはたくさん書物には述べられている。実務をからめて述べてみたい。

まず、委託している管理会社には、管理滞納に対する措置業務がある。

マンションン標準管理委託契約書によると
乙=管理会社

その内容は
(管理費等滞納者に対する督促)
第十条 乙は、第三条第一号の業務のうち、出納業務を行う場合において、甲の組合員 に対し別表第一1(2)Aの督促を行っても、なお当該組合員が支払わないときは、 その責めを免れるものとし、その後の収納の請求は甲が行うものとする。 2 前項の場合において、甲が乙の協力を必要とするときは、甲及び乙は、その協力方 法について協議するものとする。
その別表の内容は
A 管理費等滞納者に対する 督促一 毎月、甲の組合員の管理費等の滞納状況を、 甲に報告する。 二 甲の組合員が管理費等を滞納したときは、支 払期限後○月の間、電話若しくは自宅訪問又は 督促状の方法により、その支払の督促を行う。 三 二の方法により督促しても甲の組合員がなお 滞納管理費等を支払わないときは、乙はその業 務を終了する

上記を煮詰めて書くと、
「管理会社は、一応、電話、訪問、督促状、をおこないますが、それでも、管理費を払わないときは、管理組合にバトンタッチします」
と述べている。バトンタッチされた管理組合として、どのように対処するか?それが問題である。同じことをしても無駄なことは明白ですよね。

ちょとここで、どうして管理費を払わないか?考えてみよう。

●お金がないので払えない。これは、いくら督促をしても無駄なことである。お金ができたら払ってもらうという覚書でももらってじっくり待つしかないだろう。
●お金があるが、払わない。これが厄介である。本人とってはいろいろ理由があるのだろう。しかし、これは、自己中心的な人である。まわりのことを考えない性格であるのだろう。本人の性格を変えさせることは、至難の技である。無理だろう。

ではどうすればいいのか?管理組合として、次に法的手続きをとる必要になる。

簡易裁判所のメニューとして、「支払督促」「少額訴訟」「即決和解」「通常訴訟」がある。
その中で、管理費については、「支払督促」が有効であろう。

これは、今まで、管理会社が督促状、さらに管理組合が内容証明郵便を届けても、滞納者は無視をした。
ので、管理組合が手続きにより裁判所からの督促状(支払督促)を渡すということである。

最終的に、それでも滞納者が無視しても
裁判所から「仮執行宣言付支払命令」もれえる。これをもって、管理組合が強制執行の申立をして、滞納者の銀行預金を差押えするのだ。

気になる一連の総額費用ですが、たとば、10万ぐらいの滞納だったら、1万円ちょとであろう。

ここで、知ってほしいのは、支払督促の申し立てをする前又は中間に別に一連の内容証明書郵便送付も必要なんです。

ちなみに支払督促は、「発付ハップ」といいます。「支払督促発付通知」覚えておくほうがよい。

まず、管理組合名義の内容証明書で、「いついつまでに管理費を支払いがない場合は、法的手続きをします」という内容の催告を必ずする必要がある。ポイントは、必ず期限を入れるということです。

期限が切れてから「支払督促」の手続きをします。並行して内容証明書で、「支払督促の申し立てをして、14日以内に支払がない場合は仮執行宣言の申し立てを行います」内容文を郵送します。

おまけ
異議申立て期間14日間ですが、「いつから数えて、いつが14日目か」知らないのが現実である。 民訴95条に期間の計算方法が書かれているが、簡単に言うと郵便局の送達日の翌日から数えて14日であるが、その14日が「土、日、祝、 1月2日、1月3日、12月29〜31日」に当たる場合はその翌日が14日目である。

これは、相乗効果がもたられるのでより効果が高いのである。この段階で9割は解決できると思う。
しかし、支払が無ければ 強制執行になり、滞納者の銀行預金を差押することになるので、当然、管理費引き落とし口座を聞いていると思うがその中で
大切なのは、「銀行名と支店名」である、口座番号はわからなくも良い(必要ない)。

以上、簡略にのべましたが。このような行為を管理組合がするのは、ほぼ無理と思う。

やはり、管理組合として「マンション管理士と管理顧問契約」しておくことが絶対必要である。