移動投票車の導入について

 大山地域に於ける高齢化率は下記の表に見られる様に、旧大山地区(小見地区)が50%と
高く、二人に一人が65歳以上の年齢となっています。上滝地区は次いで36%で、一見する
とまだ低いと思われがちですが、高度成長期であった昭和50年代に造成された住宅団地に於
いては、当時30歳代から40歳代の方々が入居してから30年以上が経過し、街中にあって
も50%以上の数値となっている団地が点在しています。また、福沢地域に於いては、入居学
生が平均値を下げているだけで、旧地区は小見地区と殆ど差異の無い状態が数字の裏に隠され
ています。
 従来、選挙活動に於ける投票行動は、先祖代々土地や家屋を世襲してきた集落では高く、分
譲住宅販売に寄った新興住宅地域では低いというのが一般常識となっていました。しかしなが
ら若い世代は都会や市の中心部近くに新居を移し、移動手段の無い高齢者が旧農村部や山間部
に残され、政治に関心が有るにも関わらず投票に行けない状態が露わとなってきました。
 この状態を放置したままだと、益々民意が行政に反映されなくなり、それは即ち地域の衰退
に繋がってしまいます。また、選挙費用の軽減の為の投票場の集約も今となってはマイナス側
に寄与しています。

 このような状況を打破する手法を考えなるべく早期に展開していかなければならないと考え
ました。
 そこで、期日前投票が定着しつつあることから、投票場の機能を備えた移動投票車の導入を
提案いたします。
 この試みは昨年7月の参議員選挙において、既に島根県浜田市で実施されています。実施に
至った経緯は、選挙費用の削減のため、少数集落の投票場を集約する代替案として考案された
もので、当地域の理由とは多少異なりますが、投票行動の維持や改善と言った目的では共通の
役割を果たすものだと考えます。またこのことは当大山地域のみならず、我が富山市に取って
は合併前の旧郡部地域共通の問題でもあります。
 期日前投票中の告示から投票日の前日までの6日間があれば、予め指定した日に集落の例え
ば公民館や地区の中心部にの広場で、一日5カ所程度は実施可能で、地区の区長さんや民生委
員等の手をお借りすることには成っても、数kmも離れた投票所まで何往復も送迎するよりは
遙かに短時間で目的が達成されます。
 高齢化率の高い地域や団地、或いは投票所までの移動距離等、どの地域に出向くかのライン
をどこかで引かなければなりませんが、それ程難しい作業では無いと思います。
 投票したい意識が有る方々にちゃんと投票に行ってもらえることがとても重要なのだと考え
ます。

皆様のご意見をお待ちしております。
2017/03/14投稿

年齢別・性別人口(大山) 年齢別・性別人口(上滝)
平成29年2月末 平成29年2月末
年齢 年齢
【65~】 201 278 479 【65~】 469 645 1,114
【合計】 443 514 957 【合計】 1,439 1,577 3,016
高齢化率 50.05225 高齢化率 36.93634
年齢別・性別人口(大庄) 年齢別・性別人口(福沢)
平成29年2月末 平成29年2月末
年齢 年齢
【65~】 561 731 1,292 【65~】 147 202 349
【合計】 2,572 2,649 5,221 【合計】 478 520 998
高齢化率 24.74622 高齢化率 34.96994
大山地域全体 31.73