ここ数年の間に、一人暮らしのご老人が亡くなったり街に住む親族の元に引き取られたりし
て、”空き家”に成ってしまっているケースが目に付くようになりました。お住まいのご近所
では数件であっても、地域全体としてみると数百件と大変大きな数字に成っているのが現状で
す。
 ”家は住んでこそ”とは良く言ったもので、特に北陸は、冬の降雪により家の庇が折れたり
雨樋が詰まって雨漏りしたり等、2~3年で廃墟に近い姿に変わってしまいます。
 残された親族にそれなりの資金がある場合には、取り壊して更地にすることが出来ますが、そうで無い場合にはそのまま放置されてしまい、街の景観が損ねられるばかりでなく、台風で部材が飛散する等、社会問題にもなっております。

 そこで、富山市が始めた”富山市空き家情報バンク”の存在を周知して戴きたく此処に紹介致します。この仕組みは、空き家と成った間取りや外観の写真をインターネット上で閲覧でき
るもので、これを見た県内外の方が、住みたい或いは借りたいと富山市に申し込むもので、本人同士が手続きするか、仲介業者
を紹介してもらうなどして契約するものです。
 このシステムを利用したわけでは有りませんが、私の地区では4件有った空き家が、アメリカのご夫婦とオーストラリア人の女性が2件にお住まいとなり、今のところの空き家は2件に減少しています。この地域に住もうと思った理由を伺ったところ、”beautiful”の言葉が返
ってきました。私自身見慣れすぎた風景でこんな所にとも思っていましたが、外国の方にすれ
ば四季がはっきりした富山の風景がこの上なく綺麗に見えるんだろうと推察しています。

 昨今の資源分別の必要性により、一軒家の取り壊し費用は、100万円を下ることがなくなってしまいました。屋根雪降ろしの苦労も無くなり、月額仮に2万円の家賃で貸し出しても、年間24万円の収入となります。取り壊し費用も負担しなくて良いと考える時、この制度を活用しない手は無いと思います。
自治会を通じてでもこの制度を広く知らしめ、法事や里帰りの時に、債権者のご家族にお伝え出来ればと感じております。

空き家の活用について

富山市空き家情報バンクの利用