2011,12,23(金) 今朝、三通の手紙をもって、ポストまで急いでいました。朝のうちにだしておかないと、また夕方に、明日になってしまうようで……。どうしてこんなに次々と用事ができてくるのかしらと思う師走です。 うつむきかげんに歩いていますと、 「おはようございます」 かわいらしい声です。 顔をあげると、制服姿の中学生がにこっとわらっています。中学校のほうから帰ってきたようです。わたしも、 「おはようございます!」 それから、この子、どちらのお子さんだった? どこかで出会っている子? などと考えながら、ポストに手紙をいれました。 家にもどるまでの途中、こんどは学校にむかう中学生にであいました。通りすがりに、軽やかな声で、 「おはようございます!」 あわてて、私も、 「おはようございます」 ああ、そうなんだ! 学校で教育されているんだ! そのような教育に、そして素直に実践している中学生たちに拍手喝采! ほっとうれしくなりました。 今日は素敵な一日になりそうです。 ---------------------------------------------------------------------------- 2011,12,14(水) もっと早くにここに書かなくてはいけないと思っていましたが、どんどん日がたってしまいました。ずっと想いをかけていた作品群がいよいよ出版の運びになりました。 兵庫県下で、大きなシェアをしめています新聞に、神戸新聞があります。そこに毎週日曜日、「おはなしの森」という童話が掲載されています。兵庫県にゆかりのある童話作家たちが月割で担当をしているのですね。もうかれこれ8年、来春4月には100話を数えることになります。 わたくしははじめからかかわっていますが、どの作品も新聞社からの依頼のとおり、幼年向きで親子が楽しんでよめるすてきな作品揃いです。作品に不足はありません! ただ出版となると諸事情があり、なかなかハードルが高い……。今回、熱い想いと共になんとかハードルをクリアして! このたび神戸新聞総合出版センターからの出版となりました。 「おはなしの森レストラン」 2012年、4月発刊 20の楽しいお話 読み聞かせにもちょうどよい長さ、ういういしい新人のかたの作品やベテランの方々の作品が並びます。来年のことをいうと、鬼がわらうとか。鬼さんと一緒に笑って、楽しみに待ちたいと思います。 ---------------------------------------------------------------------------- 2011,12,7(水) ふりかえってみますと、もうこんなにも回数を重ねているんだと思うことがよくあります。そんな中のひとつに、年2回開催いたします「キッズブックらいぶin兵庫」があるのですね。もう12回にもなります。 わたくしは地域の婦人会や学校の保護者会や、さらに児童文学関係の会などの催しで、お手伝いをさせてもらう機会がありました。 その折で、一番目に気になることが、来て下さる「お人」。 2番目に、演じてくださる「お人」。 3番目に、応援して下さる「お人」。 児文芸・「キッズブックらいぶin兵庫」がここまで続けることができたのは、本当にたくさんの「お人」のおかげだと思います。この10日(土)の午後からは、会場となる「こべっこランド」でリハーサルをして、本番17日に備えます。17日の午後1時半から、もしお時間のゆるされる方はぜひあそびにきてください。内容はクリックして確かめて下さいね。 第12回「キッズブックらいぶin兵庫」へどうぞ! ---------------------------------------------------------------------------- 2011,12,2(金) 毎年、この「時」をむかえますと、必ずここに登場させる言葉があります。 「神戸ルミナリエ」です。 今年も昨夜からはじまりました。 神戸ルミナリエは阪神淡路大震災の年、被災した方々の哀しみ、苦しみ、悩みへの鎮魂の想いをのせてはじまったものです。癒しの光と音楽の下を、男女関係なく年齢関係なく誰もが泣きながら歩きました……。 もっと大きな規模でおしよせた哀しみ、苦しみ、悩みの今、どのように鎮魂をあらわしたらいいのでしょう……。 今年も「神戸ルミナリエ」にでかけていきます。はじめて夫と一緒です。東日本の人たちに想いをはせ、祈りながら、「神戸ルミナリエ」を通過したいと思っています。 開催期間は1日(木)から12日(月)までです。 ---------------------------------------------------------------------------- 2011,11,25(金) 「ええー! こんなにも更新してなかった!」 やっぱり11月はいそがしいでした。自分の性格上、同時に複数のことをこなすのがむつかしいのですね。あちこちに、ひきだしを置いて、順番にこなしていくタイプです。急ぐ事柄から処理していきますので、ああ……、ここへの書き込みがどんどんおそくなり、書こうと思っていたことも賞味期限切れ……。というわけです。ごめんなさい。 そんな中でふと心に残ったことをひとつ……。 夜だったか、もう朝に近かったか思い出せないのですが、ふとベランダにでると、南の空にオリオン座がさんさんと?輝いていたのです。星座をみわけるなんて得意ではないのに、なぜかオリオン座だけはすぐにわかります。私が小学生の頃、母と姉と弟で、お風呂から帰るとき、この星座を教えてもらい、見つけあいっこをしていた記憶があります。大人になっても、夜空をみるとすぐオリオン座をさがしています……。無意識のうちに、早生した母と弟をさがしていたのかもしれません。オリオン座をみながらちょっとなつかしい幼い日々にタイムスリップしたことでした。 ---------------------------------------------------------------------------- 2011,11,14(月) 予定通りのいそがしいスケジュールをこなしています。忙しいということはきっと人とのであいの深さ広さ数に比例するのでしょうか。 もう何十年もであっていない方にであいました。わたくしのほうは相手の方をしっかりおぼえていたのですが、その方はわたくしにむかって、 「どなた?」 「今井です」(わたくしの旧姓です) 「ええー! 弘子ちゃーん」 一度に半世紀がぎゃくもどり、機関銃のようになつかしい話がとびかいました。教会学校同窓会でのことです。 その前日に、京都で日本児童文芸家協会の「童話塾in関西」が催されました。定員を大幅に超す大盛会。一度おであいたいなあと思っていた方々にお目にかかれ、とてもうれしいでした。内容がバラエティにとみ、あっというまの3時間でした。若手からベテランの作家さんたちの話、さらに超のつくおもしろく心にしみる「富安陽子さん」の講演、さらには竹内もと代さんのじょうずなリードで、くもん出版編集長やジュンク堂さんの本音トークなどなど、もりだくさんな内容でした。さらに裏方として一生懸命働いて下さっていた方々の姿も印象的でした。たくさんのことを感じ、勉強させていただきました。ありがとうございました。 次の日の朝が早い出立となっていましたので、懇親会は早めに退席いたしましたが心残りなことでした。富安陽子さんがまだ残っていらっしゃったということはたいそうめずらしいとのこと、他にもおしゃべりしたいかたがたくさんいらっしゃったから……。 みなさま、ほんとうにお疲れ様でした。 共にがんばって書いていきましょう! ---------------------------------------------------------------------------- 2011,11,6(日) 大好きな画家さんがいます。本庄ひさ子さん! しあわせなことに「まじょが丘のラベンダー塾」の挿絵を担当してくださいました。なんともううん十年におよぶおつきあいです。このたびすてきな本を出版されました。 「クリスマスまであと何日? Xmas アドベント・ブック」 この一冊でクリスマス博士になれるほどに、内容が豊富。本庄さんらしい、やさしい色調と繊細なタッチでえがかれた挿絵が満載です。 本庄ひさ子作 世界文化社 ---------------------------------------------------------------------------- 2011,11,3(木) 11月はとてもいそがしい月なのですね。 年度はじめからわかっていましたが、少々緊張しています。KCC(神戸新聞文化センター)の講師はいつもの動きなのですが、教会バザーのお手伝いにはじまり、児文芸のキッズらいぶのうちあわせ、友人たちのコンサートやイベント、個展などがつづきます。夫との約束、さらに幼稚園の先生時代の同窓会、なんとなんと以前にかよっていた教会学校同窓会(もう半世紀前!)まで、この月に集中しています。 それまでにと思って、てがけていました長編を仕上げました。編集者さんにおたずねしますとうれしいお返事をいただきました。いえ、すぐに出版なんてことではありません。「送ってほしい。楽しみにしています」というお返事。それでもうれしいのです。自分の時間の中で、自分と真向かいながら書いていけ、形にすることができ、さらに喜んで読んでくださる編集者がいる……。 こどもたちの手にとどくまでにはもうすこし何かが必要なのだと思いますが、とにかくがんばろうという元気、勇気がでてきます。 自宅を開放しての「ぴっぽ図書館」経過報告です。どのような形になっていくかは、こどもたちの運営委員にまかせていますが、オープンの日がきまりました。来年2012年3月11日(日)午後ということになりました。わたくしの無理のない形での日程をくんでくれています。楽しみです。 ---------------------------------------------------------------------------- 2011,10,29(土) 久しぶりに「鬼」世界にひたってきました。といいますのも、京都府福知山市での日本「鬼文化」交流祭典にでかけていったからです。同時に旧大江町「鬼学会」総会もありました。大江町が福知山市と合併したことから、2年前より総会が福知山市でおこなわれます。便利はよくなったのですが、どうしてもさらに奥の大江町まで足をのばすことができなくて、もどってきてしまいます。 本場の鬼たちはきっとさみしがっていることでしょう……。 こうして書いていて、自分でおかしくなっています。親しい人に挨拶もしないでかえってきたような言い方です。大江の山深い風景や鬼にまつわる伝説や鬼の出現跡地などなど、なつかしく思い出します。 また「鬼」の話をかきたくなりました。 ちなみに明日は大江町で「酒呑童子祭り」がにぎやかにおこなわれるそうです。 ---------------------------------------------------------------------------- 2011,10,23(日) わたくしが神戸在住ということで、阪神淡路大震災を経験したことは折に触れてお話してきました。今東日本のかたがたのことを思うと、わっと震災後当時の神戸界隈の状況がよみがえり、胸がいたみます。 東日本の震災と津波の非情な現実を心をこめて、しっかり描かれた絵本「タンポポーあの日をわすれないで」をご紹介いたします。 光丘真理 文 山本省三 絵 文研出版 前向きに生きようとする力、互いに思いやる心、夢にむかって歩む決心などなど、タンポポのわたげのようにいっぱいっぱいひろがっていってほしいものです。 たくさんの人たちに読んでもらいたい絵本です。本の売り上げの一部は義援金として寄付されるということもうれしくなっています。 ---------------------------------------------------------------------------- 2011,10,17(月) わたくしもそれなりの年ということで、年金をいただいています。夢中になれる童話創作で、生計をたてることがかつてからの夢でしたが、今もなお夢どまり……。とはいえ、童話創作に夢中になっていることは同じなのですね。 若い頃はお金の必要な時、いろいろ知恵をしぼったものです。そのひとつが英語塾でした。当時は就学年齢の子どもさんが多く、たいへん繁盛いたしました。おかげで本を買うのも取材旅行だ、講習だ、勉強だと、結構程度、動くことができました。 収入を得ること、つまり入ってくることだけを考えていたようです。 近年、はたと気がつくことにであいました。わたくしの考えが収入を得ることから、支出を減らすことにシフトしているということです。 今朝も、明日でかける服を選んでいて、「おおー」と声をあげるほどにうれしくなったことがあります。ハンガーで服をかけることのできる衣装ケースがふたつ、あるのですね。ずいぶん古くなって前面の布が何とぼろぼろと破れてきたのです。ひとつ、1万円はします。計2万円。若い時だと何の躊躇もなく買い換えました! 今回は、なんとかならないかと知恵をしぼりました。そして使わなくなっていた大判のストールとフロシキをくみあわせて、りっぱな前面布をつくり、はりつけました! 「おおー、やるじゃないか。2万円の得」 経済観念の弱いわたくし。明日でかけていって、2万円の無駄使いをしそうなので、用心用心。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,10,10(月) みなさま、いつものぞいてくださり、誠にありがとうございます。 この「ピッポ村」もはや10年目に入ります。 うっかり者のわたくしです。10年目だときづいたのも、友人におしえてもらってからなのですね。本当によくもまあ、つづいたなあと思います。 そしてもうひとつ。よくもまあ、変わりなくあることをおもいつづけているなあと思います。はじめてたちあげた日のdiaryにこんなことを書いていました。 はじめまして。ホームページをたちあげるのは私の長い間の夢でした。理由は簡単。たくさん書いてきている童話を読んでほしい。これって、やっぱり自己顕示欲? そうですよね。思えば、幼い日、宝塚のラインダンスを見ると短い足をぴょこぴょこあげて、みせまわったり、悲しい劇をみると、自分も主人公になって涙をながして演じてみたり……。見てもらうことが大好きだった女の子でした。が、ある時期から反動と思えるほどに、自分を見せるのがいやになってしまいました。その分、しくしくと文章にのっけていったようです。 書きたいこと、言いたいこと、伝えたいことがいっぱい! ただ上手に伝えられるかが問題です。(2001、10、10より) これからも日常のこと、児童文学のことなどなど、表せる限り文字で伝えていきたいと願っています。どうぞおつきあい、よろしくお願い申し上げます。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,10,6(木) しばらく家を留守にしていました。山中湖にいっていたのですが、そこからみる富士山もまた、格別の美しさです! どんな花畑も家並みも湖もたちうちできるものではありません。とはいえ、世界遺産になかなかならない理由も、私的に、なんとなくわかった気がいたします。あまりにも裾野がひろすぎ、人の営みがありすぎ、富士山がきまますぎますね。 添付写真のようなすばらしい姿をみせていた富士山も数時間後にもう姿をかくします。姿をかくされるとどこにいらっしゃるのか、観光者には全く見当がつきません。わたくしたちは機嫌のよい富士山にであえて、幸せでした! もどってくると、神戸は朝夕めっきり寒くなっていました。今日は厚手のおふとんにしないといけないと思い、ベランダにふとんをほしました。みなさま、お風邪などひかれませんように。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,9,27(火) KCC(神戸新聞文化センター)ザモール姫路の「童話教室」の講師になって、はや8年目をむかえます。わたくしのように年数に弱いものがしっかりと覚えているのには、わけがあるのですね。この講座は前期と後期にわかれているのですが、前期のまとめのようなかたちで毎年「ぴっぽ通信」を出しています。そのbェ、なんと8となっているのです。 毎年「テーマ」をきめて、それにそったエッセーをみなさんが書いてくださり、わたくしは「童話の書き心」をシリーズでのせています。 短い文章(原稿用紙1枚程度)なのにしっかりと個性のある良い文章を書かれ、感心いたします。ちなみに、ひとりの方は某新聞に採用されたとの知らせをうけ、急遽ちがうエッセーとさしかえたといううれしいハプニングもありました。 「ともしび」 今回の題は、東日本のみなさまの一日も早い復興を願って、「ともしび」ということになりました。 人は生まれた時から、ある不思議なともしびをかかげている気がするのですね。「ああ自分は大事にされているのだ。愛されているのだ」とおもえる感性です。母親に抱かれる赤ちゃんがあんなに無防備でおれるのも、この感性、この不思議なともしびがあるからではないでしょうか。 はるかかなたから持ってきた、人としてのこの「不思議なともしび」をいつまでも高々とかかげていきたいものです。 (ぴっぽ通信8から) ----------------------------------------------------------------------------- 2011,9,20(火) 日々、ここに残しておきたいなあと思う、心の揺れがたくさんあります。 親しくしていた年下の友人が夕べなくなりました。敬虔なクリスチャンでした……。 夏休みの宿題として、私に取材してくれた小学4年生の女児がそのノートをみせにきてくれました。しっかりとした文章にイラスト、写真でもって自分の思いをきちんと書いています。うれしくてコピーをさせてもらいましたが、何とA5用紙23枚ぎっしりうまっています。 「小学4年生ともなると、もう100%にちかい、大人の感性、能力があるのだなあ」 と思わされたことです。 明日、取材もかねて、大和葛城(かつらぎ)古道ハイキングに参加する予定でしたが、台風のために中止になりました。実家の墓地がその中にあって、行き慣れた地です。とはいえ、現地説明があるというので楽しみにしていたのですね。 その地から、山一つ越えると五条市、さらに十津川へとつづきます。雨や風をどんなにか恐れている方が多いことでしょう。これ以上の被害がでないことを祈ります。 明日は、今在ることを感謝して、「書きたいこと」をきちんと書けるようにがんばろうと思います。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,9,18(日) 昨日はお彼岸で、御所(奈良県ごせ)のお寺まで行ってきました。両親と弟のお祭りをしてもらっていますので、それに姉ともおしゃべりがしたいので、年に3,4回は帰っています。 久しぶりに20才でなくなった弟の話がでました。お寺のご住職が同窓生だというのです。何度も顔をあわしていますので、きいていたはずなのに、はじめての感がします。あらためて、弟を思い起こしたことです。電気関係に興味をもち、当時中学生でハム(無線交信)をやっていたらしい。すでに勤めにでていた姉が毎日のように日本橋まで部品を買いにいかされたと、なつかしそうに話します。私は当時高校生。自分のことで精一杯で「ああ、弟のことをあまりにもしらなかったなあ」と思えた一瞬です。 弟はそののち、新設された「電気科」のある高校にすすみました。高校生の時に、「おれは電気よりも電子のほうがよかったかな」などと言っていたようです。 今生きていたら、電気や電子や器械のすきな弟はどんな顔をしていることでしょう。同時にどんなにか「生きながらえたかった」だろうなあと思えてしまいます。あの頃から、もう半世紀もたちました……。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,9,8(木) ずいぶん前、煩雑は本棚から必要なものをさっと取り出したとき、友人が感心して言ってくれました。 「整頓はできてなくても、整理ができているってことね」 つまり、見た目はごじゃごじゃしていても、どこに何をおいているかがわかっているというような意味の「整理」を言ってくれたのでしょう。それからはいそがしさに家の中がちらかっていても、一生懸命自分にいいきかしたものです。 「どこに何があるかがわかっているんだ。整理だけはできているんだ」 先日、本を返しにきたこどもたちが目を輝かせて私に言ってくれました。 「いっぱいの本やから、整理をしよう」 次から次へと買っていった本、おくってくださる貴重な友人たちの本、創作のために買い集めた資料の本たちが本棚にいっぱいです。「ぴっぽ図書館」にするためには、整理をしないといけないと、こどもたちが進言してくれました。 とたんに、私もはっと気がつきました。整理をしてくれるということは、わたしもきちんと整理しておかないといけないのです。 今、本棚には鬼の資料本も阪神淡路大震災の資料も、今かいている古代の物語の資料も、もちろん大事な児童書もそうでないものもごじゃごじゃに入っています。 とうとう、わたしも本当の意味の整理をしないといけない時期がやってきたのかもしれません。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,8,31(水) 五時ごろ、「しあわせの村」でみた虹です。あまりに美しかったので……。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,8,29(月) 大変いそがしい一週間でした。そのすべてが児童文学にかかわる行事での動き。ほんの数年前まで、夢のまた夢とおもっていた行動パターンなのですね。 「児童文学だけを考えて、動けたらなあ」とよくおもっていました。家事も育児も介護も、折々の仕事も決して不足に思うほど辛いものではなかったのですが、なにせ時間がなかったのですね。 ところがこの一週間、気がつくと、すべて児童文学関連で動いていました! 火曜日と木曜日は「童話つくり教室」のため姫路と新長田へ。金曜日と土曜日は児文芸の臨時総会のため東京へ。日曜日は久しぶりにプレアデスの合評会へでかけました。お出あいしたほとんどの方が作家さんや作家を目指しておられる人たちです。多くの楽しい交わりをもち、そして学ばせてもらったことです。 みなさま、ありがとうございました。お互いにがんばっていきましょう。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,8,15(月) わたくしはテレビのなかった時代にうまれました。白黒からカラーへうつり、固定電話から携帯へ、その他にも驚嘆の文明の変化をみてきました。が、昨日もまた驚きの経験です! パソコンの画面に、まさに今演じられている、光丘真理さんの絵本の読みかたりをみることができたのです。あたたかなやさしい声がバイオリンの音色とともに、しかも絵本の画面も光丘さんの表情までもとらえて、こちらに届けてくれます。何百キロもはなれたとおい地での様子がリアルタイムでおくられています。 実際にみると、もっと美しく楽しく迫力があることでしょう。が、その場の雰囲気は確実につたえていただけました。何と不思議な世界に、わたくしはいきていることなのでしょう! ネットつながりで、お伝えいたします。先日の「キッズブックらいぶin神戸」の報告をおくればせながら、児文芸の事務局にいたしましたところ、早速ブログにのせていただいています。どうぞごらんください。そしてこれからもどうぞ応援よろしくお願いいたします。次回のらいぶは、 12月17日(土) 午後1:30〜2.1:30 こべっこランドにて 基本として「自作をこどもたちにかたる」をモットーに楽しくやっています。毎回多くのこどもたちがきてくれます。どうぞ「自作をかたってもいい」と思って下さる方、ぜひわたくしまでメールをいれてください。いっしょにこどもたちのくいいるような目や姿にわくわくどきどきいたしましょう。 ----------------------------------------------------------------------------- 暑中お見舞い申し上げます 2011,8,15(月) 久しぶりになかなかねつかれない夜になりました。自由に動くことの出来る身になって、自分はいったい何を選んで動いたらいいのかと考えてしまうのですね。もちろん、若い時の諸々の夢から、さらに最後まで私の心から去りきれなかった英語への夢からもすっぱり脱却し、今は創作に一生を!(おっと、そんなにいうほどの時間が残っていないが)と思っているのですが……。というのに、この迷いは何なのでしょうね。やはり、東日本大震災で被災された方を思い、原発のこれからの問題などを考えてしまうからでしょうか? わたしに何ができる? いや、そんなことをいっていないで、何か前向きに動けることがあるのではないか? 明日は神戸新聞の編集のかたとであいます。もうすぐ100話にもなろうとする「おはなしの森」の童話欄を担当してくださっています。何かいい企画へとつながることをねがいながら、お話したいなあ……。 この木曜日には秋からの新しい童話つくりの講座開設ということでお話をうかがいにいきます。 先週きてくれたこどもたちが、たくさんの本をみて借りたいといってくれ(なんとうれしいことでしょう)、自分たちで「貸し出しノート」をつくって、それぞれ本をうれしそうにかかえてかえっていきました。で、なんとわたくしの仕事部屋に名前がついたのですね。「ぴっぽ図書館」です。お手紙がきたのですが、「ぴっぽ図書館長、畑中弘子さま」となっていました。 ここにあって、今求められていることを一生懸命しています。一生懸命、心をこめ、力をつくして童話を書いています。そして、東日本の、日本中のこどもたちの未来があかるいものでありますように祈っています。 今日はまた終戦記念日でもあるのですね。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,8,8(月) 3人の小学生から取材をうけました。小学6年生と4年生と1年生の女児。それぞれが質問を新しいノートにかいてきています。 順番に質問をうけて、それにこたえていきます。事前に質問の手紙をもらっていたのですが、他にも追加質問がでたりして、あっという間に時間がすぎてしまいました。資料や原稿や本などの写真もとらないといけません。おかあさんのおむかえの時間がせまっています……。 「どうして童話を書こうとおもわれたのですか?」 という質問のときに、きっかけとして幼い時の思いを話しました。 「小学生のころ、ちょうどみんなの頃にね、『どうして大人の人はわかってくれへんのやー!』って思うことがようあったんよ」 とたんに、 「ある、ある!」 「ほんまや」 「なんでわかってくれへんのやー」 半世紀もの時の差をこえて、4人はもりあがりました。 そして、中学生になったときに、その子どもの心を見事に描いた、芥川龍之介「トロッコ」にであい、自分もこのようなお話を書いてみたいとおもうようになったと話しました。 やはり1日で、用意された質問全部に答えることは無理でした。 また明後日、2回目の取材をうけます。 わくわくしながら、彼女たちの訪問をまつことにいたします。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,8,6(土) 今日は広島に原爆が投下された日なのですね。わたくしも8時15分、全国のみなさまと一緒に黙祷をささげました。放射能という魔物が確実にわたくしたちにきばをむいている今……。子や孫や家族や友人やあの人この人のことを思うと、わたくしのように弱虫であっても、弱虫らしくきちんとむきあっていかないといけないのですね。思うこと考えることの多い一日となりました。 ----------------------------------------------------------------------------- 2011,8,6(土) このごろ、人生の季節として「秋」をむかえているのだなあと思うことがしばしばです。子が育ち、今夏もどってこれない孫から、かわしいハガキが届き、わくわくしながらじーじとばーばは返事をかく……。 そんな日常のなかにも確実に人生の「秋」を感じるのですが、もうひとつ、「書く」ことでも秋を! 「童話を書く」思いが煮詰まっているというか、いえ、もうそんなに悠長に呑気にかまえてられるほどの時間がないぞという思いがふつふつ沸いてきています。鬼の話、震災の話、古里をイメージした話、絵本にできる話などなど……。さらに、わたくしのようなものでも後輩たちにつたえないといけないことも……。 人生の「秋」よ! もうしばらく、その時のままでいておくれ。 昨日は久しぶりに若手の作家さんと話す機会があり、若い頃のじぶんと重ね合わせたことでした。あっというまに今の時をむかえてしまったわたくし。人生の春、夏を一生懸命いそがしく駆け抜けてきました。そして秋の今も誠にいそがしいことです。 みなさまは今どの季節を楽しまれているのでしょうね。 ------------------------------------------------------------------------------ 2011,7,30(土) 今日は「キッズブックらいぶ」公演の日です。開演1時間半前に会場のこべっこランドに着きました。玄関に入って、まず目にとびこんできたのは模造紙大にえがかれた案内ちらしです。担当の方がていねいにカラーでえがいてくださっていました。うれしさがわっと胸にかかります。歓迎して下さっているのだなあ……。 挨拶をして会場にはいると、なんとすでにセッティングがきれいにされていて、出し物の人形劇の練習をされています。大川いこ、内田ちえ、中住千春さんです。北川風さんもそばでにこにこ。こどもたちにいいものをみせたいとスタッフのみんな、がんばっているんだ……。つづいて石神誠さん、応援の人たち、さらに一度出演してほしいとお願いしている楠章子さんも見学にきてくださいました。暑い暑いなか、とても熱い楽しい会となりました。かかわってくださいましたみなさま、誠にありがとうございました。 会のはじめに、子どもやおやごさんたちに申し上げたことをふと思い出しました。 「ここに出演するみんなは、みんな、お話をつくる人、書く人です……」 童話つくりを学んだわけではないのですが、なぜか「書く意欲」をいただいたことでした。 参加人数をかぞえましたところ、92名(うち子ども43名)もの方々が暑い中集まってくださっていました。 ------------------------------------------------------------------------------ 2011,7,24(日) こどもたちは夏休みに入りました。わたくしにはすぐにわかりました。家の近くに小学校があるのですが、校門の前にお迎えの車がならばなくなったからです。雨の日など申し合わせたようにずらりと並びます。少し遠い地区がありますので、確かに一年生が重い荷物をもって帰るのはかわいそうな気もしますが……。どうしたものでしょうね。そのこと以外は、小学校が近くということはわたくしにとりましてとてもうれしいことです。 夏休み中は決まった時間の登下校がなくなり、いつもとはちがう歓声がきかれるようになります。昨日今日は少年野球の元気な声がきこえていました。今年もサッカーやプールや太鼓の練習やときっとにぎやかなことでしょう。どの子もどの子もいい夏休みをすごしてほしいものです。 で、その関連からですが、なんとわたくし、小学四年生と六年生の女児からインタビューを受けることになりました。事前にちゃんと質問項目を書いてきてくれました! 1、本が書店に行くまでにどんな道のりがあるんですか? 2、アイディアはどこからくるんですか? 3、一冊の本ができあがるまでどれくらいかかるんですか? 4、本はどこで書いていますか? 8月某日からの2日か、3日間、取材をうけます。 わたくしにとりましても、うれしい夏休みとなりそうです。 ------------------------------------------------------------------------------ 2011,7,17(日) 私が童話をかきはじめたころ、昭和の真っ直中です。もうかれこれ40年以上も前になるのですが……。当初主人公はいつも男の子でした。いえ、わたくしにとって、男の子でしか「こども」を描くことができなかったのですね。 理由は単純明快! 「男の子は木登り自由、少年野球は男の子だけ」の時代だったからです。ひどいいたずらをしても、怒られるどころか好ましくおもわれる少年たち、その反面に素直さや従順さを求められる少女たち。その子たちにいたずらはゆるされません。といった社会通念だった気がします。 今はちがいますね。わたくしは、書きたいと思っている子たちを、少女でも充分に意気揚々と描ける時代になった気がいたします。木登りの得意な女の子っていっぱいいますし、その元気な姿をみて眉をひそめる人などいないでしょう。少女が少年野球にはいっていることだって当たり前になっています。すばらしい社会の変化だと思いますね。 けれど一方、いきすぎな自由から、子ども社会に新たな歪みがでてきたことも事実。嗚呼、子ども大好きなわたくしとしまして、またまた「書きたいこと」がふえていきます。 --------------------------------------------------------------------------- 2011,7,11(月) 猛暑がつづきはじめました。みなさま、お元気でらっしゃいますか? 今年は特に節電の任もあることですが、体調には充分気をつけて、がんばりたいですね。 暑さのなか、先日、「キッズぶっくらいぶ」のリハーサルを、こべっこらんどで行いました。この公演の特色はなんといっても、出し物が全部オリジナル。その物語をつくった作家が演じているということです。作家ですから、演じることには全くの素人です。けれども、こどもたちに少しでも絵本や本の楽しさをわかってほしいとがんばっています。 リハーサルをみて、どの方もなかなかたいしたもの! です。お近くの方はぜひあそびにきてください。インフォメーションにのせていますので、検索してみてくださいね。 --------------------------------------------------------------------------- 2011,7,3(日) 暑い日がつづきますね。いかがおくらしでしょうか? わたくしはただいま歯をいためています。虫歯になって歯医者さんにいったことはないのですが、歯槽膿漏系では弱いたちのようです。毎食後あきれるほどに磨いています。磨きながらふっと義姉さんのことばを思い起こしました。 「あのね、あたし、歯が悪いから、たこ!食べられへんのや」 ―へえ、たこって、固くないのになあ? が、なんと昨晩、わたくしはおいしい「たこごはん」のたこが食べられなかったのです。たこの身をよけて「たこごはん」をいただきました。とほほ。今だったら、義姉さんにもっと同情していたことでしょうに。どうぞみなさま、歯にはご用心を。 いえ、いえ、いろいろと心沈むことが多く、うっとおしい日が多く、暑くてやりきれない日が多く、ストレスがたまりそうです。少しはご自分をあまやかしてあげてくださいね。 木曜日と金曜日、久しぶりの小旅行に行ってきます。 --------------------------------------------------------------------------- |