助は山からやってきた。 
にんげんどもにわるさをするために。
なにせ、助は鬼の子だった。
いちばんのわるさをして、りっぱな鬼に
なりたかった。


【コメントコーナー】

■鬼としての助は英雄ではないかもしれないけれど、人間としての助は誰からも好かれる魅力的な人物なのだと思います。村人の誰からも鬼とはしられず、「好き」という感情を知り、人間として死んでいった助。村人たちはハクレンをみるたびに彼を思い出し、ずっと彼のことを好きでいることでしょう。(H)
■はじめはすこし怖くて、やがて鬼の助の心が痛いほど胸を打ちました。(T)