V-F変換(電圧−周波数変換)IC AD654JN の性能評価試験
ちょっと面白応用が色々できそうな、V-F変換と言うものがあります。 (゚ー゚)(。_。)(゚-゚)(。_。)ウンウン
昔からしてみたいと考えていたのですが、よさそうなICを見つけたので、評価レポートをしてみたいと思います。
使ったICは、アナログデバイス社の「AD654JN」と言うV-F変換専用ICです。このICを最初に見つけたのはもう6年くらい前です。
確か500円くらいで購入しました。2008年の情報では$4.70で、日本ではマルツパーツさんで\2,247
、RSコンポーネンツさんで\1,210円もしています??−整理していたところ見つけて、早速情報から調べてみました。詳しくは下記のサイトからです!細かい事はデータシートをご覧ください。
AD654JNデータシートのありか↓英文ですけど ヾ(ーー )ォィ
http://www.analog.com/UploadedFiles/Data_Sheets/AD654.pdf
↑ブロックダイアグラム
まず評価する回路図をデータブックより見つけます。このICの電源電圧は、シングル電源(+5V〜36V)でも、±電源(±5V〜±18V)でも使用できるありがたいICです。今回はシングル電源評価したいと思います。
今回テストした回路は上記の回路図です。図中に計算式が載っています。データシートを見ると、最大周波数が500kHzまで可能と書いてありますので、今回は入力がおよそ0V〜1Vを
25Hz〜500kHzに変換する回路を考えてみたいと思います。
設計の手順は上記図中の式に定数を充てることになりますが、VIN=1Vで、CT
または(R1+R2)のどちらかを決めれば片方も決まり、変換周波数が確定します。再びデータシートを見てみますと、このICの入力インピーダンスが250MΩ(TYP)と非常に高く、入力バイアス電流も30nAと小さくなっています。高いインピーダンスの場合、
ノイズ等の影響を考えなければなりません。データシートには推奨値として入力に流す電流、つまりRCOMPに流す電流を1mAと書いていますので、それを元に、(R1+R2)の値を決めたいと思います。
電源電圧を+5Vシングル電源とします。入力0〜1Vで、1V/1mA=1kΩと言うことになりますが、入力電圧が低くなるとジッターが目立ってきます。これを抑えるにはCTを大きくすると良いみたいですが、変換周波数を下げる方向になります。
実験の結果、レスポンスを考慮し、(R1+R2)を約半分にし、CTを決めしました。具体的には、R1=240Ω、R2=1kΩの半固定VRにし、VRを約360Ωに調整すると、合計600Ωになります。この値からCTを逆算すると
、CT=1/(R1+R2)×1/10×VIN/f になり、約330pFと出てきます。
別の計算式もあります。(・・・と言うか単なる変換ですが (・・。)ゞ テヘ f=IS/(10×CT) 、ここで IS はRCOMPに流れる電流です。1V/600Ωですから、ISは
1.6666mA流れます。もうお分かりですよね!
ところでこのISを流しすぎると直線性が悪くなると書いてあり、限度が2mAまでと書いています。2mA以上流してみたいのですが、壊れたら元も子もないし、小心者なのでやめましょう!
(TmT)ウゥゥ・・・ ただデータシートには1mA付近が一番直線性が良いと書いていますが、電圧が低い時にジッターが目立ったので、今回はあえて電流を多く流しました。
ところでなぜ入力を1Vにしたかを説明します。データシートによると、シングル電源の場合、入力できる電圧は
+VS-4と書いてあります。つまり、5Vの電源の場合、1Vと言うことになります。もし1Vより高い電圧を入力すると、先に述べたRCOMPに多く電流が流れるので実験はしていません。やっていませんが±電源の電源で駆動すればどうなるでしょうか?。
データシートでもう一つ重要なことが書いていました。それはCTのコンデンサーの種類に気をつけるように言っています。「漏れ電流の少ない低誘電体のもを使ってくれ!」・・・と、例えばポリプロピレンとかメタライズド系やスチロール、マイカなどで、「
ICのすぐそばに配置すること」とも書いています。
実際にブレードボードに配線しましたが、あまり綺麗とは言えませんが右の写真です。 注意されているコンデンサーはマイカコンデンサーを使いました。リード線が長いのが気になります。 VRが二つ見えるのは、右下は上文に出てきましたR2です。右上は入力電圧を可変するためのVRです。 出力はオープンコレクタなので、1kΩでプルアップしています。
入力電圧をデジボルで読み取り、同時に出力周波数をオシロスコープから読み取ってみました。結果は、かなり正確であlり、驚いています。「すごい!w( ̄△ ̄;)wおおっ!」と自分で絶賛でしていました。
↑ 入力電圧=1.000V
↑ 入力電圧=0.500V
↑ 入力電圧=0.250V
↑ 入力電圧=0.100V
↑ 入力電圧=0.050V
↑ 入力電圧=0.025V
↑ 入力電圧=0.010V
総 評上記のデータを見る限り、「ほんまかいなぁー」と驚きでした。デジボルはまぁーずいぶんと桁の多の数値を表示していますが、合わせるのに苦労しました。オシロとデジボルの誤差を差し引いても、結構すごい内容です。 こうなれば、これを今度予定している「 F-V変換器」へ接続して評価してみたいと思います。ところで波形は載せませんでしたが入力が0Vの時は、出力周波数は25Hzでした。 F-V変換するときは、このV-F変換器の出力に光ファイバーの送信機側を取り付け、受信機側にF-V変換ICを置こうと考えています。 その上で、入力に正弦波などを入れてみて評価したいと思います。とにかく凄いICでした!(*^-゚)vィェィ♪