ただ今の日時:

鉛電池充電器の製作とその利用用途


 昔・・・と言っても十数年前にPanasonicシール電池(6V/10AH)を購入しました。当時の目的は、デジタルカメラの長時間駆動用にと考え、電池の両端にブリッジダイオードを接続して(写真の中央に小さく見えます!)、カメラなどに接続していました。 その後・・・10年近く経ち、デジタルカメラをはじめとするバッテリー機器は目覚しい発展を遂げ、リチューム電池を駆動源として長時間駆動を可能にした製品を数多く開発し販売されています。
 しかし、持っているものをそう簡単に捨てられません。(性格かな・・・(;^_^A アセアセ・・・)ので、 昔に買った充電器キットを作って、充電してみようと思い製作したところ・・・・

Panasonicシ−ル電池 LCV6VOBP1[6V/10AH・20AHR

秋月電子で買った鉛電池充電器キット


 勇んでキットを作り、まずは無負荷で出力電圧6.84V(終止電圧)に調整! ъ( ゚ー^)イェー♪ 続いて、電池を接続して充電電流を調整します。この値は通常では定格電流の1/10に設定する!つまりこの場合は10AHなので、 0.1Aに設定する予定ですが、電流が流れません。何がおかしいの分からないのでしばらく(2時間程度)そのまま放置しておいても、状況は変わりません。充電器の回路がおかしいのかと思い、抵抗負荷に変えてみると何と電流が流れます。!w(゚o゚)w オオー! ここで始めてこの電池が 再生不能である事を認識する。(|||_|||)ガビーン もっと早く充電しておけばよかったのに・・・と反省! (/_<。)ビェェン

 気を取り直して、大枚をはたいて新しい電池を購入しました。今度の目的は「DC-ACインバータ」を使うことです。これまた秋月電子で購入したもので、殆どの仕様情報はなく、ただ300Wと書いているだけのものです。 (詳細は秋月電子で!))購入した電池は12V/8AHで、前のものより6割り増しのパワーを持っています。これで何を駆動するかは決めていませんが、 スキャナーとかプリンターくらいであれば、頻繁に電源のON/OFFを繰り返すので、それにでも使おう思います。(我が家は省エネ活動をする家庭です!)

 このシール電池を先ほどのキットで充電するには、終止電圧13.68V/充電電流0.8Aを流さなければなりません。パワーで言うと、11Wほどになり、基板写真の絵のパワートランジスタに取り付いている放熱器では、 大きさが足らずかなり熱くなります。そこで対策として「放熱器を大きくする」か「ファンを取り付ける」の二通りが考えられ、充電器そのものをこれ以上大きくしたくないので(もっと小さくしたいと思っています。)、「 ファン」を取り付けることにしました。でも、手ごろのファンがありません。物置を探していると大昔に使用したCPUのファンが3個ほど余っているではありませんか!(゚ー゚)(。_。)ウンウン・・・よし!これを使いましょうと思ったら、 当然駆動電圧は12Vです。実は充電器のキットは24V入力で使用することになっており、秋月電子にあるAC-DCアダプタDC24V/2Aを使う予定で回路を組んでいます。・・・ファンの電源をどうするかを考えた末、 LM-317が手元に数十個があったので、これを空中配線して放熱器に一緒につけてファンの電源を作ることにしました。

 使用するファンはこれ!(一番左の写真)、パワートランジスターファン用レギュレータIC(LM-317)を取り付ける)穴を罫書きます。最後に万力に固定して、M3タップ用下穴φ2.5を2箇所空け、 タップをもみます。(一番右の写真)・・・ここまでは順調に行きました。ヤッター!(^.^)>(^.^)>\(^_^)/ ぜひ、お勧めするのが秋葉原で良く見かける路上販売で、時々大量にファンを売っていて、1個300〜500円、中には100円(上の写真は100円です)と言うものもあります。 いくつか買っておくと良いかも!(でも家の中は在庫の山に・・・?c(゚.゚*)エート。。。)

 さて、FANの準備できたが、どうして基板に取り付けるかが問題です。綺麗にするのが下手なので、ホットボンドを使い簡易的に接着しましょう!出来たのが下の写真です。

← ファンの固定は左図の様に、ホットボンドを使い、要所の箇所を接着し固定しました。結構しっかり固定していますよ!
実は、以前の放熱器のとき、充電電流を規定値量流した時、あまりの熱で固定していた ホットボンドがどけだし、放熱器が外れてしまうトラブルがありました。その時は、ファンも何も付けていない状態でした。(ノ゚听)ノびっくり!!


 ファン用電源ICとして、放熱器に取り付けたレギュレータが右の写真です。電圧を可変できるよう、ボリュームまで付いています。(他の回路で使っていたのをそのまま持ってきました (*^-゚)vィェィ♪  乱暴に扱わなければこのままでも結構使えますよ!設定電圧は12Vです。24V入力であれば、22Vくらいまで可変できます。下のほうは2.5VくらいまでならOKです。

 さて、そうして出来た充電器で充電した見たところ、結構良好に充電が出来ました電流も0.8A流しましたが、熱も手で触れるほどのもので、「熱い」ことはありませんでした。 CPUの方がもっと熱いでしょうから??
 それでは、全体像を見て下さい。 ↓


← 中央にシール電池と右にDC-ACインバーター、一番左はシガレットコネクタとプラグ、電池の手間角に ミニヒューズ(10A)、シール電池の下すぐ右隣にDC側のスイッチを取り付けた構成です。
 この構成で、無負過電流、つまりACのコンセントに何も差さない状態でDC側の電流が0.4Aほど流れました・・・この値は大きいのか小さいのか、疑問が残ります。

 例えば、私の家で使用しているプリンターはCANONPIXUS950iです。この仕様はAC100V、印刷時に約24W、待機時に約2Wと極めて省電力の仕様になっています。また、スキャナーについては、 EPSONGT-650Fを使っており、AC100VからDCアダプタを経由します。そのDCアダプタの仕様は、DC13.5V/1.5Aで、AC側では0.6A、30Wと記されています。今回の目的には十分足りる容量のものですが、 ご存知のようにDC-ACインバターの出力波形は正弦波ではありません。擬似波形で、階段状の方形波をしています。その波形が次の通りです。


↑ AC出力の無負荷波形、周波数=54Hz実効値=113.4Vと出ています。

↑ 無負荷時のDC側電流=0.38A。※このクランプメーターはホール素子構造なのでDCの電流も測定できます。


プリンターの電源をONにした時の波形。波形の形は殆ど変化がありません。Peak-Peakが16V下がり実効値では、3V下がっただけです。

プリンターの電源をONにした時の、DC側電流=2.13Aを示していますが、最初の起動の約30秒ほどの初期化処理の間だけで、その後この値は0.85Aに落ち着きました。


スキャナーの電源をONにした時の波形。先ほどと同様に波形に変わりはありません。Peak-Peakで18V下がり実効値では、3.3V下がっただけです。DC側の電流値の下がり量が少ないのに、AC出力がプリンターのときより下がっているのはな何故?と言っても誤差範囲と判断!

スキャナーの電源をONにした時の、DC側電流=0.61Aを示しています。結構小さい値です。スキャナーもポジションの初期化動作をしますが、その間も電流値はあまり変化しませんでした。∩(^∇^)∩バンザーイ♪