回路保護用ツール

 お久しぶりです。本業が忙しく、ようやく手があいたので何か紹介したいと思います。いくつかあるのですが、今回は回路実験などに役に立つ便利なツールをご紹介します。
 私はよく実験回路に「ブレードボード 」を使用します。最近、耄碌したのか、差し間違えるミスを良くします。中には部品が炎上する時もあります。 SOURCE源の電源ラインには必ず電流計を入れ、異常をチェックしますが、これだけでは異常時に対応できません。
 そこで思いついたのが、「 ポリスイッチ」の使用です。それほど細かく設定するのでなければ、ポリスイッチで十分です。あらかじめ分かっている回路電流 よりちょっと多めのポリスイッチを選択して、ブレードボード回路のSOURCE源の間に入れて使用します。
 簡単な回路と構造なので、私の様に ミスをしそうな方はぜひ作って活用してみて下さい。

 何故今まで思いつかなかったのか???「ポリスイッチ」の存在はかなり昔から知っていました。右の写真を見てもうお分かりかと思います。そうです! ポリスイッチ を使った保護回路です。 右写真のヘッダーピンソケットは、上段と下段はそれぞれショートしており、ポリスイッチ をどこに差し込んでも使えると言うものです。LEDSOURCE源が負荷側です。

右の小さな写真はSOURCE源入力端子です。つまり電源の入力端子です。φ2.1の一般の AC-DCアダプタが差し込めます。中央が「」極性の物です。LED の点灯はある程度の入力電圧の範囲をカバーするため、定電流ダイオードを使いました。


 中身は・・・と言うと単純なものですが、手持ちのケースを使い、あまりにも簡単な回路なので、スペースがあり、袋詰めしたポリスイッチを入れ込んでいます。 ついでに、蓋にはポリスイッチの表示文字と仕様の関係を示した表をテプラで作成し、貼り付けいています。
今回入手したポリスイッチは、秋月電子通商さんに出向き、「タイコーエレクトロニクス社のもので、DC仕様で、 ここにある種類の全てを下さい」と言って出してもらったものです。全部で12種類ありました。ちなみに表にしてみました。

Tyco Electronics Japan社のポリスイッチ
URL:http://www.tycoelectronics.com/japan/bu/circuitprotection/polyswitch/index.html

 上記サイトで「産業用機器」のポリスイッチのページにカタログがあります。

部品の表示文字  正式型番 定 格 遮断電流 
F60 RXEF005  60V/0.05A  0.1A 
XF010 RXEF010  60V/0.1A  0.2A 
XF017 RXEF017  60V/0.17A  0.34A 
XF025 RXEF025  60V/0.25A  0.5A 
XF030 RXEF030  72V/0.3A  0.6A 
XF040 RXEF040 72V/0.4A  0.8A 
XF050 RXEF050  60V/0.5A  1A 
XF065 RXEF065 72V/0.65A 1.3A
XF090 RXEF090  72V/0.9A  1.8A 
XF110 RXEF110  60V/1.1A  2.2A 
XF135  RXEF135 72V/1.35A  2.7A 
XF160 RXEF160 72V/1.6A  3.2A 

↑ ケースの蓋に張り付けた一覧


実際に使ってみました!

↑ XF025を差し込む ↑ DC5Vを印加 ↑出力をショートする ↑ 出力を開放して復帰

 これで回路部品を壊すことは無くなると思いますが、色々やっていて、また人の実験などを見ていて、一番してはいけないことは、「おうちゃく」です。このおうちゃく こそ、部品を壊す最大の原因です。時間がない時は誰でも焦るものです。そういうときにもこのツールは助けになると思います。 おしまい!
ところで「おうちゃく」とは何語??・・・調べて見たら名古屋弁でした!  私は名古屋の人ではないのですが???