AC100V入力 LED電球もどき試作

 昨今、省エネルギーが叫ばれる中で、今エコ商品で最も普及しているのがLED電球だと思いますが、未だに価格は下がらず、特に大手メーカー製のもは結構高い値段を維持しています。 東芝シャープPanasonic、NEC、日立、三菱など・・・そんな中、他のメーカーさんが頑張って価格の安いものを出して来ている事は嬉しい限りです。 アイリスオオヤマ、エスティーイー、ELPA、エコリカ、ケンコー、グリーンハウス、光波、ツインバード、山善・・・などなど
 秋葉原などをうろついていると、大手メーカー製でも型落ち品が安く売られている事がしばしあります。 特に初期品は消費電流が今よりも結構高いものがあり、売れ残った為だと思われます。

 そんな中、LED照明自分で製作 しようと考える人は大勢いると思い、Webを開いてみると結構いました。一番多かったのがAC100Vブリッジダイオードで整流し、平滑コンデンサ を付け、抵抗で電流制限をかけ、現れた電圧に相当するLEDの数を直列(または並列)接続するやり方でした。この方法で期待する明るさを得るには工夫がいるようです。次に多かったのは単純に AC-DCアダプタを用意し、電流制限抵抗でLEDを点灯する回路でした。秋月電子さんなどで売られているAC-DCアダプタ は昔に比べてかなり小さなものになっているようです。小さなAC-DCアダプタと言えば携帯電話充電用ACアダプタがあります。今は便利な時代になっています。
 その他 LEDの数を増やすとか、定電流ダイオードを使うやり方、定電流IC(可変レギュレータなど)を使うやり方などがヒットしました。

 メーカー製ではいかに 明るく消費電流を小さく・・・と発熱を小さく・・・を常に考えて設計されているようです。つまり、回路だけでは追い切れないところがあるようです。 たぶん、カスタムICなどを作り、放熱効果のある材料や構造などで効率を上げているのだと想像します。

 またAC100Vから定電流を取りだすモジュールは市販されていますが、 結構高価です。自作する場合、AC100Vの交流となると高電圧の扱いになるので要注意です。今回ご紹介するのもは、どちらかと言えばAC-DCアダプタ自作 )を使ってLEDを駆動させようとするものです。出来上がった基板はLEDを除くと、35×30mmの基板に仕上げ、AC-DCアダプタ入力AC100V、出力DC12V/500mA 取り出せるものです。簡単に言うと6W程度のAC-DCコンバータと言うことになります。
 使ったLEDは以前、秋月電子さんで購入していた Opotsupply社のOSPR3×3-W4XME1C1Eと言うもので、丸いアルミ基板に、恐らく 1Wくらいの白いLEDが3個、120度ピッチで配置されたものです。このモジュールは300ルーメンの照度があり、直視は出来ません。オプションに照明などに使用できるレンズが2種類あります。 パワーLED用レンズOS-OLTX3525PとOS-OLTX3525Zがあります。どちらもOptosupply社 の物です。これも一緒に買っておくと良いと思います。価格はLEDが600円、レンズが150円です。

 上の左はレンズ付きLEDで、右はレンズを取り外した写真です。放熱器は適当な手持ちを使っていますので、本番ではスタイルに合わせた形状を検討しなければなりません(※ 放熱については結構重要なファクターです)。 LEDの下に見えるのは電流制限抵抗器です。とりあえず180Ω2Wを並列接続して、90Ω4Wの抵抗としています。
 右側に見える基板が AC-DCコンバータです。入力はAC80V〜127V出力はDC12V出力電流は最大500mAまで取り出せます。中央にある黒い部品が心臓部でモジュールになっています。このモジュールは主に、掃除機や電気カーペットなどの組み込み制御用に開発されたものです。( ※ 申し訳ございませんが現段階でモジュールについての詳細を載せることはできませんので、ご了承くださいませ)データーシートを見ると、ACをダイオード 1本で整流し、平滑コンデンサ47uF/200Vで直流に変換したものをモジュールに入れるようです。従ってモジュール以外の部品ではコンデンサ の形状が大きく、結構目立っていて、小型化には少し難度があるようです。

 上記の回路で、LEDに200mA強の電流を流して一次電流を計測すると、約AC48mAでした。力率 1と勝手に見立てると、4.8Wと言うことになります。明るさを見てLEDに直列接続している抵抗値を調整することによって、さらに消費電流を下げることが出来ます。
LEDの他に、 まだ少しであれば電気取れますので、マイコンを積んで、外の明るさと人の有無で一定時間点灯するセンサーライトを組み込んでみようと思います。

← 左の写真の右側に見える赤と黄色のワニ口クリップにはAC100Vを直に印加しています。眩しくて直視できないが、照明としては最適かもしれません。