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英二 「なぁ大石。今月俺の誕生日だって、覚えてる?」
大石 「どうしたんだ、突然。勿論覚えてるよ。今までだって忘れたことなんかなかっただろう?」
英二 「いや、まぁ、そうなんだけどさぁ・・・。」
大石 「・・・どうしたんだ?」
英二 「ほら、俺達、一緒にいるようになってから、結構経つじゃん?夫婦だったら、とっくにスイート10ダイヤモンドとか貰ってるよ。」
大石 「(スイート10って・・・)あ、ああ、そうだな。」
英二 「だからさ、大石もいい加減、俺の誕生日とか、どうでもいいのかなぁとかさ・・・。」
大石 「・・・・乾か。」
英二 「え・・・。」
大石 「あいつ、自分が今ケンカしてるからって、こっちに火の粉を振りまくなって言ってるのに・・・。」
英二 「なになに、乾ってば薫ちゃんとケンカしてんのっ?!!」
大石 「どうもそうらしい。詳しくは教えてくれないけど、がっつり怒られてて、もう5日も口をきいてもらえないらしい。」
英二 「ぶっ!!ざまぁみろ〜っだ!!」
大石 「英二、そんなこと言うもんじゃないよ。人を呪わば穴二つって言って・・・」
英二 「あー、はいはい。もう言いませんよ〜。」
大石 「はいはいって・・・。」
英二 「だってさ。俺は、大石と一緒に歳を重ねて行くのが嬉しくて、大石の誕生日は今でも毎年楽しみにしてるけど。」
大石 「うん。」
英二 「大石は、昔はそうだったけど、今でもそうだとは限らないじゃん?」
大石 「(こりゃ他にも何かあるな・・・) 英二。」
英二 「・・・・・なに。」
大石 「最近、英二のこと放っておいたつもり、全くないんだけど?」
英二 「・・・・・・・・・。」
大石 「学校も翻訳の方も忙しくないし、毎日一緒にご飯食べてるよね?」
英二 「・・・うん。」
大石 「英二だってひどく忙しいことはないから、二人の時間がすれ違ってることもないよね?」
英二 「・・・・・・・・・・うん。」
大石 「じゃぁ、何で英二は拗ねてるの?(苦笑)」
英二 「・・・・・った。」
大石 「ん?」
英二 「ポッキー買ってこなかったっ!!」
大石 「はぁ?!!」
英二 「今年のポッキーの日は、ポッキー買ってきて一緒に端から食おうって約束してたのにっ!!」
大石 「(ぁ〜・・・。あれ、約束になってたのか・・・。)」
英二 「大石、イマイチ乗り気じゃなかったけど『俺達も、初々しさを追求しようねっ♪』て約束したのにっ!!」
大石 「(俺が乗り気じゃなかったのには、気付いてたのかよ・・・。)」
英二 「うちのクラスの女子に『俺も今年はポッキーの日を堪能するぜっ!!』って自慢してたのにぃぃぃ!!」
大石 「・・・お前、自分の受け持ちの女子生徒(中学生)と、なんてトコで張り合ってんだよ・・・。」
英二 「桃にも乾にも大和部長にもスミレちゃんにも自慢してあったのにっ!!」
大石 「ちょっ、えいじっ?!」
英二 「買ってこなかったぁぁぁぁっ!!!!」
大石 「おまっ!!そういう事を言うから、乾にからかわれるんだぞ?!!あれほど桃や乾や大和先生や竜崎先生にそういうことを言うなって言ったの、聞いてなかったのかっ!!」
英二 「聞いてたけど、それとこれとは関係ないだろっ?!」
大石 「(・・・・・・・関係ないのか?)」
英二 「とにかくっ!!大石はもう、俺との約束なんか、すっかり忘れきって平気でいられるってことが良くわかった!」
大石 「・・・・英二、良く思い出して。」
英二 「何をっ?!!」
大石 「最初は俺がポッキー買うってことだったけど、他に欲しい新作のお菓子があるから、自分で一緒に買ってくるって言ってたの、どこのどなた様でしたっけ?」
英二 「ぁ・・・。」
大石 「思い出していただけましたか?」
英二 「ぇっと・・・・・。」
大石 「俺との約束なんかすっかり忘れて、平気でいられるのは英二の方なんじゃないの?」
英二 「っそ、そんなことあるわけないだろっ?!!」
大石 「フーン。」
英二 「そんなことないから、怒ってんじゃんかよ!」
大石 「でも、俺との約束忘れてて、俺が悪者になってて、英二は拗ねてたんだろ?」
英二 「そ、それは・・・、だって・・・。」
大石 「(『しゅん』としちゃって・・・。こういうところは、昔から変らないんだよな(笑))」
英二 「・・・・・。」
大石 「英二、ほら、顔上げて。」
英二 「・・・・ごめん。」
大石 「思い出してくれたようだから、もういいよ。」
英二 「怒ってる・・・?」
大石 「怒ってないよ(苦笑)。それに、英二の誕生日ももちろん忘れてなんかいないから、安心して?」
英二 「え、えへへ♪」
大石 「乾には俺から良く言っておくから、英二は海堂に連絡とってみてやってくれないか?」
英二 「えぇぇぇえぇぇぇぇ?!!やだよ。乾を喜ばせたくない!!」
大石 「まぁそう言うなよ。乾は置いといても、海堂が独りで悩んでたら、かわいそうだろ?」
英二 「あ、そっか・・・。薫ちゃんには罪は無いかんな。OK!あとでとりあえずメールしてみる。」
大石 「ああ、そうしてみてくれ。」
英二 「で?俺の誕生日を忘れてなかった大石君は、俺に何かサプライズとか用意してくれてんの??」
大石 「今ここで言ったら、サプライズにならないだろう?(苦笑)」
英二 「あ、そっか。って、何かあるって言ってるようなもんじゃんよそれじゃぁ(笑)」
大石 「まぁ、当日まで楽しみにしておいてくれよ。それまでは内緒。」
英二 「ふふ〜ん♪楽しみ♪」


 いいテンションだ!