純粋な




綺麗だな

きれいだなー

あかいあかいあかい
ルビーのような色

「ねえ」

血のように紅い
恐ろしいはずなのに

「ねえ、聞いてますか?」
「ん?」
「わかってます?あなた捕まってるんですよ?」

うん。わかってる。
でも。

「なんですか。その余裕めいたものは」
「?」
「アルコバレーノと貴方の守護者たちが来てくれるという自信ですか?」
守護者って・・・

「お前も守護者だろ」
「貴方を拉致したのも僕です」
別に
余裕なんかじゃない。
ただ・・・
「ただ」

「?」

手を伸ばして白い肌に触れる。
其処にまるで台座にはめ込まれた宝石のように
呪われた宝石

「綺麗だなーって」

いつかは
・・・自分のものになるんだろうか・・・



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