☆ 2010年暑中お見舞い申し上げますss ☆
☆ ドラマ版 在学中 ☆
あれは・・・そう・・・暑い夏の日だった・・。
≪ 電撃ラブ☆ ≫
今年の夏はオカシイ。
梅雨は暴風雨となり、道という道は全部水浸しになり、川は溢れ、車も沈むほどの大雨が続いた。
かと思えば、雨が上がると一気に気温は上がり
蝉も一斉にこの時を待っていたと言わんばかりに鳴き始めた。
とにかく暑い。
肌寒かった6月が嘘のように猛暑となり、気温の変化に体は一気に体力を奪われていく。
そんな暑い中、なぜ俺は歩いているのか・・・。
それは自分の担任の一本の電話から始まった。
『沢田!!!お前終業式に来ないとは何事だ!!!』
「・・・・暑くて出たくないんだから仕方が無いだろ?」
『そんなの誰でも一緒だ!!!お前の成績表預かってるからウチに取りに来いよ!!』
そんな担任の怒鳴り声を聞きながら電話は一方的に切られたのだ。
取りに行くのはめんどくさいが、行かなかったら後がもっとメンドクサイと分っているので
溜め息を吐きながらも重たい腰を上げたのだが・・・・。
正直今すぐ帰りたい・・。
暑いってどころじゃねーよ・・・。
これなら朝行って昼前に帰ったほうがマシだったか?
と後悔しつつも、太陽が一番上に来て一日の中で一番暑いであろう時間帯に、
学校ではなく担任の実家に向かう俺の足はひたすら歩き続けた。
「こんにちはー。」
やっと到着した担任の家は、文明の機器がなさそうなのにも関わらず涼しく、
汗だくの俺に冷たい麦茶を玄関先にも関わらず持ってきてくれたミノルさんに
お礼を言いつつもその場で一気に飲み干した。
よく冷えた麦茶は俺の喉を潤すだけでなく、
さっきまで暑くてイライラしていた気持ちさえも落ち着かせてくれ、
ホッと一息つけたことで上がるように言われたのだ。
成績表だけ貰うつもりだった俺は戸惑ったが、
先ほどの猛暑の中また帰宅するのも躊躇われ少しだけお邪魔することにした。
通された居間で俺は目の前の女に驚きを隠せなかった。
目の前にいるのは俺をここに呼び出した張本人の担任なのだが、
その姿はいつものダサいジャージ姿ではなく。
スカイブルーのキャミソールに白の短パンというなんとも23歳の女がする格好ではないと思った。
家の中とはいえ、ヤンクミの家は男所帯だ。
俺も来ることが分っていながらのその姿はどうかと思いつつも
ヤンクミの白い肌や、喧嘩が強そうにまったく見えない華奢な体を目の当たりにして、
俺は動悸が治まらなかった。
(思春期のガキか俺は!!!)
そう言い聞かせるのだが、普段色気のイの字もない担任から目が離せないでいる俺・・・。
「お〜!!沢田〜〜やっと来たな〜」
ヤンクミが俺に気付き笑顔を向ける。そこでやっと俺は当初の目的を思い出した。
「暑い中ちゃんと来たんだからいいじゃねーか・・。」
今まで目が離せなかった自分がなんだかバツが悪くてヤンクミの言葉に反論してみるが・・。
「ま〜そうだな!いや〜今日は暑いな〜〜」
俺の言葉に笑顔を向けながら、長く下ろしたままになっていた髪を持ち上げた。
髪で隠れていたうなじがなんとも色っぽく、俺は心臓が激しく音を立てていることに苦笑する。
暑さでやられたのか、ヤンクミの色気(?)にやられたのかはわかんねーけど。
俺はこの日から、山口久美子が「変な担任」から「気になる女」に変わったのだった・・。
★ END ★
暑い日が続いております。皆様いかがお過ごしでしょうか??
毎日エアコンがないと眠れないほどエアコン病の私ですが、まだまだ夏は終わりそうもなく、
まだまだ暑い日が続きそうですヽ(´Д`;)ノ