「沢田さん、アンタも明日っからじぃさんだねぇ。」

「ふっ…お宅は、ひぃじぃさんじゃありませんか。」

「孫ってなぁ、可愛いもんですぜ。
 俺ぁ、自分の不徳で7歳になってからの久美子しか知りゃしませんがね。
 目の中に入れても痛くねぇ、ってなぁ、こういうことかって、しみじみ思ったもんだ。
 なにをしても、可愛いと思っちまう。
 アンタも、明日顔を見たらそうなること間違いねぇぜ。」

「ふっ、どうでしょうね。自分がそんな思いをするなんて、想像も出来ませんけどね。」

翌日病院で孫を抱いた途端、笑みが浮かぶ郷様に
ただニヤリ、と微笑む龍様(「ほらな」って感じで。)
それに気付いて、少しだけ赤くなる郷様、なんて。



by 響子様(10.01.11)